第24話 N.49 、マインドが原因。その④。

文字数 4,740文字

Q:
If you mean to say that it is the free will of man that causes accidents,
I would agree. But we have not yet discussed free will.

もしあなたが、ヒトの自由意志こそが不測の事態たるものの原因であるとおっしゃるなら、
私はそれに同意します。しかしながら、私たちはまだ自由意志に関しての議論をもっては
いません。

*accidents:偶然の出来事の意味であるが、質問者にとっては、むしろ”事故”の
      意味の方が妥当なのかもしれない…。


M: Your order is what gives you pleasure and disorder is what gives you pain.

あなたが”秩序”を言葉として使うとき、その意味は”

”。
そして、”無秩序”の場合は”

”のようだね。

Q:
You may put it that way, but do not tell me that the two are one.
Talk to me in my own language -- the language of an individual in search of happiness.
I do not want to be misled by non-dualistic talks.

そう思って頂いてかまいません。しかしながら、その二つのものが同じものであるとだけは
言わないでください…。どうかお願いですから、私と同じ言葉で語ってください。
幸福を真剣に追い求めている個人に通じる言葉にて…。

私は、

に基づく話をされて、勘違いをしたくないのです。
雲に巻かれるような想いをしたくないのです。

*質問者は、秩序と無秩序の間に、対立関係があって当然、
 明確な線引きをおくことは絶対にゆずれない。

*二元論は明確性を尊ぶのだけれど、その背後にある本質的なダイナミズに
 関しては無自覚だからダメー(ウメさん)


M: What makes you believe that you are a separate individual?

いったい何が、あなたに、あなた自身を分離した”個人”だと
思い込ませているのだろうか?…。

*達見により、話しがジャンプさせられている…。
*少し変換する
 いったいどうして、あなたは自分を意識するのに、
 そんなにも明確なる分離を作って、持ってでしかできないのであろうか?。
 またどうして、周りの他者との比較によってでしか、
 満足たるものを得ることができないであろうか?。

Q:
I behave as an individual. I function on my own.
I consider myself primarily, and others only in relation to myself.
In short, I am busy with myself.

私は、個人として生きているのです。私自身の生き方で!。
自分のことを真っ先に考慮します。
次に、私と関係のある人々のことをになりますが…。

早い話が「私は自分のことだけで精一杯」なのです。

*やけに正直。こんなことなかなか他人には告白できない。
 否、単なる恥知らずがこのヒトの実態か?。


M: Well, go on being busy with yourself. On what business have you come here?

それならば、自分のことで忙しくやってればいいではないか…。
いったいどういう了見で、ここへはやってきたのだね?。

*少し飽き飽きしだしている?…

Q:
On my old business of making myself safe and happy.
I confess I have not been too successful.
I am neither safe nor happy. Therefore, you find me here.

昔からやってきた仕事が、私の生活と幸せを支えてくれてました…。
告白します。私はもうもう成功者とは言えない身の上なのです…。
今は、私はもう安泰ではなく、幸せでもありません…。
その為になのです、あなたが、私を目の前にしているのは…。

This place is new to me, but my reason for coming here is old:
the search for safe happiness, happy safety.
So far I did not find it. Can you help me?

この場所は私には新しい、しかし、私がここへとやってきた理由は誰もが皆お馴染みの、
古い理由からなんです。「こころ安らかなることの幸福」「幸いなる無事、平穏」…。

今までのところ、私に、それらは見つかってはいません。
あなたさまであれば、私を救うことはできますでしょうか?。

*ここにきて、質問者の切羽詰まった事情が分かる。
 これまで生活を支えてきた仕事が、突如ある時点から上手くいかなくなってきた。
 これからの(おそらくは終盤の)人生に、絶望感を抱いている。
 現在、一種の精神的なパニック状態、絶望の状態にある。

*Mとの会話において理屈(言葉)が多いことから、未だ余裕があるとも思われる。


M:
What was never lost can never be found.
Your very search for safety and joy keeps you away from them.
Stop searching, cease losing.

これまでに、(一度たりとて)失ったこともないものが、
(新たに/何処かに)発見されるなどということは絶対に起こり得ない。

あなたの、生活の安定やら、生きがいとやらへの過剰なまでの追求こそが、
”それら”を、あなたの目からは見えなくしてしまったのだ。

探究を(不必要な夢見をそこにすることを)中止することだ。
(備わっているものを)見失わせている行為自体をやめることだ…。

The disease is simple and the remedy equally simple.
It is your mind only that makes you insecure and unhappy.
Anticipation makes you insecure, memory -- unhappy.
Stop misusing your mind and all will be well with you.
You need not set it right -- it will set itself right,
as soon as you give up all concern with the past and the future and live entirely in the now.

病の原因はシンプルなものだ。よってその治療法もまた同じくシンプル。

あなたを不安に留め不幸にしているもの、それはただの一つ。
あなたのマインド(こころ)だ。

これから先のことをあれこれ想うからこそ、それがあなたを不安にさせる。
その想いが頭から離れなくなって、そして不幸な状態へと落ち込むのだ。

マインドを誤用するのをやめなさい。
そうすれば、”すべて”が、あなたにとって良き展開を迎えることとなるだろう。

あなたには、それを正しくさせようなんて努力は必要ないんだ。

あなたは、心配することを”ただ”止めるだけでいい。

過去においてのことや、未来について、
そして、まさに今生きているこの現在にまつわる全てのことに関して。

心配をする”(あれやこれやに想念を働かせる)を即刻即座に放棄する停止する
ことによって、マインドは同じく即座に、それのあるべきの、相応しい役割としての働きを
回復することだろう。



〈続〉




あとがき:

最後のところは、イエスの『明日のことを心配するな、明日を思い煩うことなかれ』が
思い出されますよね。そして、叶うようでありますれば、「引き寄せの法則ではなく、
投影(プロジェクション)の法則が正しいんですよー」の誰かの言も。w。

ここでの実践上の問題点は、「止まらんがな」「辞められんがなー」、じゃあ代わりに
「何すりゃいいって言われんすかー?」ですよね。
また、鉄火場の最中ならば、無念無想でいるのはただの馬鹿のすること。

まあ個人的には「考えてもしょうがないことは考えない」を加えてもいいかな〜と思うまで。
そんで、それで残るジレンマみたいなものは、神様にお願いするの。預けるの。真剣に。
これも一種の苦しみにしかなんないんだけど、これはこれで、忍耐心を養うべくの、
天よりの賜り物なのだと思っとくの。

追記:この辺のことを、パートナーに、自分の正直なる思いとして打ち明けるならば、
「 あなたは、なんて無責任なヒトなのー!]となるから、自分一人だけの思い
として留めておくべきです…。


Re: ”

”、最重要タームの一つ。

これは全人類的に長きに渡って悪影響をもたらきている錯覚のこと。
多分、有史以来。簡単に言うと、自分の本質ではないエゴの考えを、
自分の考えだと思う勘違いから起こる連想、思考、思い、感情。
これに同一化した時点でエラー。

一人でも多く、このことの危険性を意識して、理解して、
あなた個人、自分だけでもいいから免れるよう努力がなれるべきです。

その方法論は、座禅が最もシンプルで効果的。その隔たりを/違いを、先ずは現実的に本人で
確認できるようになること。情報の収集。対象化で始まり分析へ、そして試行錯誤へと移る。
この流れしかあり得ない。最終的な、それの始末は、遥か先の話しとはなるが、
それまでの長期での自己観察の実践がとみに大事。

ただひたすらに何かに打ち込むのもいいかもねー。例えばコートを駆け巡るでもいいかも。
勝ち負けに拘ることなく、ただ全身全霊をもって、その時点における自己の最高のプレーに
なるよう全力を尽くすだけ。あの”岡ひろみ”のように!。

♬ コートでわ〜、誰も〜誰もが一人きり、私の愛も〜私の苦しみも〜、
  誰〜も、分かってー・くれーな〜いー ♩。

「うと(歌)たって〜ん」

しょうもない低俗な思いや衝動、早急で短気な怒りとかと自己同一化しないように。

、また、これはこれで構わない。これは上級者向けのアドバイス。www。


草々





玉宝典:『エースをねらえ』より…



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