第18話  N.04 、 マインドを超えて。全。

文字数 10,569文字

4. Real World is Beyond the Mind
真実の世界はマインドの”向こう側”に…。

この4.はとても難しい。

読み上げの朗読を聞いていても意味が分かんなくなる。
なので、原文にあたり、既訳も参考にしながら(←*◻️◻️◻️の文)、
自分なりに噛み砕いて翻訳してみた。*意訳強で。

この作文にお付き合いいただける方には最初に一つ設問をおきたくたく思います。

言葉は、言語は、

紡がれるもの。このことには大いなる
エラー(誤謬)があり得てしまう。つまりは、だたの表象(シニィフィアン)のみ、絵空ごと、
何の理解もないままに、思い込みだけで、くっちゃべりがなされてしまう
ことの可能性だ!。そして、このことに本人はまったく気づいていない。
心底から自覚がない…。(汗)

では、マインドを超えたところ、真実の世界から聞こえてくるその言葉とは、

 『 誰が(つむいで)いでいるのでしょうか?』

マハラジは「

」と以前言ってましたよね。
私の答えは最後に置きました。


では開幕!。


Questioner: 質問者:

On several occasions the question was raised as to
whether the universe is subject to the law of causation,
or does it exist and function outside the law.

これまでにも何度か、同じことに関しての質問が繰り返されてきました。
それは、宇宙の存在/誕生には、因果律が適用されうるのか?です。
もしくは、因果律の外側で宇宙は存在し、また機能しているのか?

*宇宙は因果関係の法則に支配されるのか、それとも
*その法則の枠外で存在し機能するのか。

You seem to hold the view that it is uncaused,
that everything, however small, is uncaused,
arising and disappearing for no known reason whatsoever.

あなたは、それは「何の原因にもよらないものなのだ」と仰いました。
すべて、どんなに小さいものであったとしても、
何の原因も理由もなく、それは現れてきては、消えてゆくのだと…。


Maharaj: マハラジ:

Causation means succession in time of events in space,
the space being physical or mental.
Time, space, causation are mental categories,
arising and subsiding with the mind.

因果律とは、特定空間における、
何らかの事象の時間経過に伴う連続性の変化のことだ。
空間は、物理的なものか、心の内のものかのどちらかになる。

*因果関係とは、物理的あるいは精神的空間のなかで起こる出来事の時間的連鎖を意味する。

時間、空間、そして因果律。
これらは、実は、心のカテゴリーに属するものであり、
観念/概念としてマインドによって呼び起こされ、そしておさまってゆく。

*マインドと共に現れては消えていく。


介入:
Physical が、 Mental な概念へと変換され、Mind による情報処理をへたうえで、
何らかの解とおぼしきものを出力する。これが普通一般の科学的推論の正体?。
そこにある断絶が根本的なエラーなのかも知れない。知恵の実が発端?(Note)
再開。


Q:

As long as the mind operates, causation is a valid law.
マインドたるものの機能において、因果律は正しい法則だと思えますが…。


M:

Like everything mental, the so-called law of causation contradicts itself.

心によってとらえられるもの、そのすべてと同じくして、
いわゆる因果律と呼ばれるものも、その真実からすれば、
それ自身、矛盾した概念なのだ。

*因たるもなければ、果なるもないが故に、矛盾となる。

No thing in existence has a particular cause;
the entire universe contributes to the existence of even the smallest thing;
nothing could be as it is without the universe being what it is.

存在するものに、特定の原因などというものはないのだ。
宇宙の全体、その丸ごとが、最小の物質にさえ、その存在を支えるべく貢献している。

宇宙がそうであってこそ、初めて、すべてのものが…、
正しく

で在れるのだ。

When the source and ground of everything is the only cause of everything,
to speak of causality as a universal law is wrong.

すべてのものを産み出している源泉、
そしてそれらすべての存在を支えている基盤、
それらに関わるすべてが全部あって/揃って/連動していてこそ…。

この状態こそが、唯一絶対の原因と捉えるならば、
因果律を普遍的な一般法則として、(あれやこれやに断片的に当てはめて)
何か結論を語ることは過ちになる。

*因果関係を宇宙の法則と見なすのは不当だと言えよう。

The universe is not bound by its content, because its potentialities are infinite;
besides it is a manifestation, or expression of a principle fundamentally and totally free.

宇宙は、その内容物によって制限(*限定)はされはしない。
何故ならば、宇宙の可能性は、無量/無辺/無限なのだから。

さらに、宇宙のあり姿そのものが、顕現であり明示/証明なのだ。
根本的な原理であることの、そして、それは完全に自由であることの。


介入:
古代の人々がなぜあれほどまでに天体観測を重要視していたのか。 
宇宙の動きと人間の生存は密接に関係しているからだ。
ピラミッドは昼においても全天の観測を可能にするための暗屋だったそう…。
再開。


Q:
Yes, one can see that ultimately to speak of
one thing being the only cause of another thing is altogether wrong.
Yet, in actual life we invariably initiate action with a view to a result.

そうですね、究極的には、ある事柄を別の事柄の唯一の原因であると語ることは
完全に間違いであることが分かります。

それでも、実際の生活で、私たちは求められるべき結果を視野に入れて、
常に行動を起こします。


M:
Yes, there is a lot of such activity going on, because of ignorance.
Would people know that nothing can happen unless the entire universe makes it happen,
they would achieve much more with less expenditure of energy.

そうだ、そのような活動はたくさん行われている。無知のためだ…。
全宇宙がことを起こさない限り、何も起こり得ないことを人々が理解すれば、
彼らは、より少ないエネルギーの消費量で、より多くのことを
達成することになるであろう。


Q:
If everything is an expression of the totality of causes,
how can we talk of a purposeful action towards an achievement?

すべてが、原因となる要素の全体性、その表出であるならば、
目的を達成するべくの行動とは、一体どのようにして語ることが
できるのでしょうか?。

*ひとつの達成に向けての目的ある行動などというものがありうるのでしょうか?

M:

The very urge to achieve is also an expression of the total universe.
It merely shows that the energy potential has risen at a particular point.
It is the illusion of time that makes you talk of causality.

何かを成し遂げたいという衝動も、また、宇宙の全体性による表出なのだ。
潜在していたエネルギーが、特定の時点で表に現れただけの話だ。
因果関係をあなたがそこに考えてしまうのは、時間に関しての錯覚のせいだ。

*時間という幻想が、あなたに因果関係についてを語らせるのだ。

When the past and the future are seen in the timeless now,
as parts of a common pattern,
the idea of cause-effect loses its validity and creative freedom takes its place.

過去と未来が、時のない今の中に、見られるとき(理解されるとき)、
日常的な思考パターンの一つとしての因果律は、その(根拠を)妥当性を失う。
そして、それに代わって、創造的な自由が現れてくる。

*過去と未来が共通のパターンの一部として、永遠の今において見られるとき、
*原因と結果という概念は効力を失い、創造的自由が現れる。

介入:ここが一番難しい。

簡単にで行こう…。
過去の結果が今だ。そして[過去→今]の結果が未来になる。
だが、ことの全景は、私を含んだ宇宙丸ごとして考えなくてはならない。

私は現在、宇宙にとって良き担い手であるか?
それとも役不足と評されるべき労働力なのか?。
このことには個人的な努力の度合いも加味されるのは確かなことだと思う。

でもそんなことは、すべて織り込み済みなのだろう。
即時即応で、どんなデキであろうが然るべく調整は行われて、ことは果たされてしまう。
個人の有様に関係なく、宇宙の目的は、その然るべくの機能によって完遂される。

なので、過去と未来は既に今の中に、しっかりと連結結合されてしまっているのかな?。
今しか存在はあり得ないので、その存在を結んだ原因としての過去が、そして、モメンタムの
延長線上にあるであろう未来は、今の存在に中に微睡んでいるだけで(既に確定している?)、どちらもが、今の中に一体化してあるんだろうか?。

錯覚としての一般的な話しから、無理やり時のない今へと論を進めた様な気がする。
今、今今。これは特別な状態なのらしい。その根拠は、私が在れるのは今だけだから。
今に在る状況からは、過去も未来も一切合切が有機的に連続したゴッチャ混ぜの中に
溶解していってしまう。それで”カオス”が出てくるのか…。(二周目)

一旦、日常的な思考へと戻ろう。例えとして、原因と結果は寄せては返す波の高/低の様な
もので、分解分別はできない?。そして波動、この動きそのものを生み出しているものは
何なのか?。風だ!。いや、ちょっと待て、海水が保熱蓄熱によって引き起こす対流現象、
そして地球の自転、あっつ!、月からの引力もある…。もう追い切れな~い。

時間なる観点を外せば、すべてが一体、一連なるもので、海の様なものを想定した方がいい
のかも知れない。あの燃え上がる巨大な炎の壁は何?。ブラフマン…これも何も言っていない
に等しい…。

全部の全体に神の神経が通っているのだろう…。
神経なる漢字が既にすべてを語っている。
創造的自由とはこの神のことではないのか?

再開。


Q:
Yet, I cannot see how can anything come to be without a cause.

それでもですねー、原因なしで、一体どうして、
すべてがありうるのかが私には分からないのですが…。

*どうして原因なしに、何かの存在が現れるのか、私には理解できません。

M:

When I say a thing is without a cause, I mean it can be without a particular cause.
Your own mother was needed to give you birth;
But you could not have been born without the sun and the earth.

原因なしに、というのは特段に理由はないということなのだ。

あなたの誕生には、あなた自身の母親が必要だった。
しかし、あなたは、太陽と地球なしでは絶対に生まれることは叶わなかった。

*ここの既訳はおかしい。
 「*あなたの母親は必要なかった」と訳されている。(p.31 下段)
 続けて、「*誰かほかの女性から生まれることもあり得たのだ。」となる。
 たぶん、分かんなくなって、造作してないものを加えてしまったのでは…?。

Even these could not have caused your birth without ”your own desire” to be born.
It is ”desire ”that gives birth, that gives name and form.

The desirable is imagined and wanted and manifests itself
as something tangible or conceivable.
Thus is created the world in which we live, our personal world.

これら(母太陽地球)でさえ、あなたが『生まれ出たい』という
あなた自身の願望なしには、あなたの誕生の原因にはなり得なかったのだ。

それは願望なのだ。誕生させ、名を与え、そして肉体を与えたのは。

*欲望なのだ。

(あなたにとっての)望ましき(つまりは願望されし)が、実体的なるものとして、
また想像できうる限りのものとして、自ら、その顕現を果たしたのだ。

このようにして、私たちが生きている世界、私たちの個人的な世界は、創造されている。


介入:
神は、神の似姿としてヒトを創った。神と同じことがヒトには可能なのだ…。
再開。


The real world is beyond the mind's ken;
we see it through the net of our desires,
divided into pleasure and pain,
right and wrong, inner and outer.

現実の世界は、マインドによる理解、その範疇を超えている。
私たちは世界を、欲望の網(ネット)を通して、それをみる。
(網にひっかかてきた情報を元に認識を組み立てる?)

喜び  &  苦痛。
正しい &  誤り。
内面  &  外面。

(この二元性によって情報を仕分け、認識を組み立てている。)

To see the universe as it is, you must step beyond the net.
It is not hard to do so, for the net is full of holes.

現実の世界を、そのあり姿のままにみる為には、
あなたは、欲望の網(ネット)を超越しなければならない。

そうすることはさして難しいことではない。
なぜなら、ネットは

けなのだから。


Q: What do you mean by holes? And how to find them?

とはどういう意味ですか?
そして、それらは、どのようにして見つけるのですか?


M:
Look at the net and its many contradictions.
You do and undo at every step.
You want peace, love, happiness
and work hard to create pain, hatred and war.
You want longevity an overeat,
you want friendship and exploit.

網をよくみてみなさい。それが抱える多くの矛盾を…。

絶えずあなたは、それが捕まえてきたものにおいて判断を下している。
「やるべきか、それともやらぬべきか…」。

あなたは平和、愛、幸福を望みながら苦痛を、
憎しみと戦争を創造する為に熱心に働く。
あなたは長生きすることを望みながらも過食へと走る。
あなたは友好関係を求めると同時に、いいとこどり(功名)を狙っている。

See your net as made of such contradictions and remove them --
your very seeing them will make them go.

あなたの網が、こういった矛盾で、できていることを理解しなさい。
そして、それらを取り除くのだ。

あなたがそこにある矛盾を、”よっく”自覚することは、
それらを去らせることへとつながる。

*通常見ない、見ても、矛盾に何も感じない…。
 Gのいう、「バッファーで人格はできている」が思い起こされる。
 良心から矛盾にアプローチすれば、とても苦しむことになる。

*ここもハッキリと語りきられてはいないのだが、
 穴とは意識における連続性の欠如のことではないだろうか?。
 あれやこれやの私が切り替わっていて、統一性がないもんだから
 無意識状態がいつもどこかにあって、散見される?。
 

Q:
Since my seeing the contradiction makes it go,
is there no causal link between my seeing and its going?

私が矛盾をよく自覚することによって、それを去らせることになるのなら、
私の自覚と、それの去就との間には因果関係があるのではありませんか?

*見るという行為がそれを消し去るのならば、見ることと消えることの間に
*因果関係があるのではないでしょうか?

M: Causality, even as a concept, does not apply to chaos.

因果律は、概念としても、カオスに対して適用はされない。


介入:*ここの連続も分からない。
質問者は、彼がどうしても因果関係の法則の考えを捨てきれない。
そんで話しを戻してきた。そんでマハラジは突如、ケイオス(秩序/法則なき混沌)なる
言葉を使う。つまりは……真実の世界とは、カオス観としてしか見れないものなのか?。
再開。


Q: To what extent is desire a causal factor?

では、どいった範疇において、願い(*欲望)は原因としての要素となりうるのでしょうか?

*追撃やまず。手に汗握る。

M:
One of the many.
それも、多くあるうちの一つでしかないのだ。

For everything there are innumerable causal factors.
すべてにおいて、原因となる要因は、数え切れないほどに無数あるのだ。


*お釈迦様が言ったとか言わなかったとかの説話に、人間として生まれてくる、
 転生してくる可能性は恐ろしいほど確率は低いことを説いたものがある。
 深海から浮かび上がってきた亀が、その頭を出した海面に偶然
 身を載せうる木切れが浮いているかいないかの確率なのだとか。だから…。


But the source of all that is, is the Infinite Possibility,
the Supreme Reality,
which is in you and which
throws its power and light and love
on every experience.

しかし、すべての源泉たるものは、

無限の可能性、至高の現実、と言える。

それはあなたの中にあり、そして、
あなたが経るであろうすべての経験に、
その力と光と愛を投げかけている。

But, this source is not a cause and no cause is a source.
Because of that,
I say everything is uncaused.

しかし、この源泉が原因などではなく、
いかなる原因も源泉ではない。

そのためなのだ…
私が、すべては明白なる原因なくして在るというのは…。


You may try to trace how a thing happens,
but you cannot find out why a thing is as it is.

A thing is as it is, because the universe is as it is.

あなたは、物事が、どのようにして起こるのかを追跡しようとするかもしれない。

しかし、それが何故そう在るのかは分かり得ない。

宇宙は在るが儘で在るがゆえに、事物もまたそれの在るが儘なのだ。


*あなたはどのようにしてものごとが起こるのか、その由来をたどってみようとする
*かも知れない。だが、なぜものごとがあるがままなのかを見いだすことはできない。
*ものごは在るがままあるのだ。なぜなら宇宙は在るがままあ在るからだ。』



〈了〉





あとがき:


基本、笑えるのは、言葉をもって彼と議論することは無駄なのだ。
満足する回答、合意としての共感に至ることはまずあり得ない。
だが、議論によって、このなぜ無駄になるのかが照射されているのが面白い。
彼の属する世界に関しての観が得られる。ある種の未知なるショックを覚える。



最初の設問の答えは、「宇宙全体が即時即応にて、マハラジをインターフェイスの道具として」が答えになるのだろう。彼が、あまり知識を詰め込んだ人間でなかったのが幸いだ。
平易なる言葉にてすべては語られている。 Should be recognized as real art.

間違ってたらメンゴ。


でも、アプローチとして『原因と結果』は外せないな〜。

マハラジの見解だ。


追記:

いらぬ老婆心です。

Re: 二元性において情報を仕分け、認識を組み立てている。

各人各様で、志向される事柄、もしくは重心が置かれる領域は大きく違っている。
大きくは三種。世界との関わりが獣性が支配的であるか、感覚や感情で世界と関わる
傾向が強いのか、あくまで秩序、組織化、関係性、品性、自分の立てた計画、決め事に
こだわってしまうたちなのか…。

これらは誰もに備わる領域/特性なんだけど、各人各様でそのバランスや重心配置が大きく
違っている。*(なんか一つがネグレクトにあってしまっている。)

なので『ソレ』は、あくまで個人に特有な傾向性でしかないものなのだ。
自分以外の誰それに、押し付けることは土台無理がある。完全な理解を期待することは
幻想。各人、生まれ落ちたその時の天における星々の配置は違うのだから…。

欲望の網の超越とは:

この外界との関わりにおいて、洗練強化硬化されてきた人格フレーム(エゴ)との
一体化をどっかで、一旦、御破産にすること。これは自分にしかできない。

そうすれば、主従の逆転をもって、マインドは内臓器官の如くへと変わる。
ただ静かに、最適化をもって機能するだけの器官へと変わる。
この状態が超越されたになる。














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