第72話 サブイボ  VS ミューズ

文字数 2,141文字




『・・・ありゃないだろう?』
「ダメですよね」
「嫌悪感が先に立つわ、サブイボでそう!
でも、神様、あーゆー人達も送ったんでしょう?」
『・・・うーんん、あそこまであーなのは記憶にないなぁ、、、現地で何らかの理由があってあそこまでに至ったとしか思えん、、、』
「んじゃ、どっかに元凶がいるってわけね?それ潰さなきゃ増殖してこない?」
「おきっち過激、別に凶悪犯罪者とか凶暴な猛獣とかじゃないんだから、、、」
『うむ、、最初から見るからに凶暴ってのは送り込んでないはずなんだ。だから見かけ腐ってても大丈夫だ、、と思いたい』
「うちのクラスのれん中の件とか前例あるからなー」
『あれは仕方がないなー』
「「まぁねぇ、、」」

「ホイホイはあの巣にまかせて、普通の人達がフツーに楽しめるモフ☆モフなケモミミカフェの案を考えましょう!」
と沖田。口直しだとばかりに。

沖田が店の正面イメージや制服のラフを描く。ホラー調になっている。
それを横目に見ていた神、一瞬”!”と。で、ほくそ笑んだ。

『おまえら、実際に一着作ってみろ。そうだな、周子は、、今は体型変わってるんで、、沖田のサイズで。
で、男子用に武のサイズで。夕方周子達が帰ってきたら武に寸法測らせてもらえ。』

何考えているかわからんけど、まぁ神様がなんか考えいそうだからいいか、と2人は思った。

『あ、沖田、そのラフ画わしにくれ』
沖田は全部渡した。


夕方、夕食に神は来なかった。
「たぶん、夕食に間に合わないからいらん」と午後に出ていっていたのだ。




・・・きったねぇ、、のめねぇ、、罰ゲーム以上だよ
と来たコーヒー、正確に言うと汚いコーヒーカップにおののく神山を尻目にずるずるぢゅーすをすするミケ
「神だからだいじょぶ♪ずるずずずーーー」

壁にもべたべたいろいろ貼ってあ、、、ばんぐらっしー?って、、あのはっぱのらっしー?
まぁ、、ひでーなぁ、、山田いないのかな?

「店員さーん!」
10回くらい呼んでやっと来た。なまけのもが、上に。
「山田、オーナーの山田を呼んでください、神山が来たって」
こくりとうなずいて、もったりもったり戻っていった。
どーやって伝言言うんだろう?

それから15分ほど経ってから
「おー!よく来たな!」
「あー、よくきたよ、、入りたくなかったけど、、」
「いいだろ!!繁盛だぜ?!!」
・・・・・・
まぁ、、そういう見方もあるなぁ確かに。これはこれでいいのかもしれん、客が容認している、つか、客がこーゆーの好きなんだんから?

「でも、メニューべとべとは勘弁してくれ、、、」
「えー、だってきれいなメニュー渡すと、客達は指先でつまむんだぜ?うんちついた紙をつかむ感じで、、で、べとべとのどろどろとかだと普通に手でばしっとつかむんだよ?」
・・・・・・わからん、、、わかりたくない、、、

「そうか、、、」


あ、、、
ああ、そうだ、、あの店の正面をサイケにしたのは俺だったんだよ、、


俺とミケは、、いや、正確には俺だけか、、俺は、何かに完敗したようになってミケの転移で帰路についた。





数日後
山田の店から離れた商業地区の一角に新たな店が開店した。

”ケモミミスイートカフェ、ミューズ”

「神様、なにやってんの?」
『あーなんだ、ほら、ミューズだから、、、』
ふーん・・・
まだ敗北感の抜け切らない俺は突っ込みさえ浮かばない
60年代菌ってのは恐るべきものだと、心底感じた。この敗北は俺がこの世に生を受け、、いやちがった、前の世で生を受けてから今迄味わったことないほどのものだ。スイッチする気にさえならせないのだから、、

(**厨** 山田が60年代菌に汚染されるという状況を要請されたが、ものすごく面倒くさくなりそうなので拒否しました。 作者)

見ると、半数が獣人、残りが人間に見える。

「沖田、店長さん?」
「そうよ!いいでしょ!」
「うん、(バーサーカーより万倍)よいよ。
で、小田ちゃんは?」
「厨房、美味しいの作るからね」
あーそーか、、そーだよなー
「あ、そーしたら周子夫妻の飯は?」
「夕食はこっちに跳んでもらうの。まかないを4人で一緒に食べるの」
なるほどなあ、、みな、、あ、、、俺だけか、転移できないの、、、、しょーっく、、今更しょーっく、、
あ、武さんができない!!よかったー!!なかーまー!

神山は知らなかった。武は転移を使っていることを。最近は周子と2人で転移するのはもっぱら武が行っているのだ。

更に言うと、マルネラ、2国、3国、日のいずる国、をあわせても、転移魔法をマルネラから日のいずる国までできる者など、世界に20人も居ないということを。
自分の周囲が人外だらけだということを!!


喫茶ミューズのケモミミ店員達は、沖田と小田によってマルネラ王都で勧誘された。
普通にギルドで募集をかけただけだった。
50人ほど集まり、国外常駐、朝8時から夜9時までで早番遅番制、寮あり、制服貸与。女性のみ、の募集要項。
ボーイッシュな娘には執事服を、とのこと。
なので結構皆興味をもって来たらしい。
特に子供冒険者の身内が多かったとのこと。子どもたちが身内に「変七のおねーちゃん達のだから安心だよ、変かもしれないけど安心だよ」と。だから半分ひと種になってしまった。情に弱い沖田と小田。

だから、繁盛すれば「あと2−3軒出してもいいかもね」沖田
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み