第39話 ぽよーん

文字数 2,987文字


少し前に騒動の原因になった、山梨さんたちが七不思議に入った、という情報はギルドで子どもたちから貰った。
話していると結構面白いんだよね子供達。
彼らも自分ちでも仕事手伝っているし、ギルドで不人気依頼である雑用などをやって稼いでも居る。
「仕事している度合い」を比較してれば、俺らとは、比較にならないほどしている?

まぁ、情けなくも悲しい事実が存在してしまっているのだが、目をつぶらずに見据え、その上で忘れ去るのが俺ら本物のニート軍団である。by山田

「何勝手に俺の名を使っているのかな神山くん?」
お?最近ニートの自覚が希薄になってきている山田くんではないか!
「だめだぞ?ニートの自覚をしっかり持たなければ!」
「何良いことのように言ってるのかなー、子どもたちが”ニート”という言葉を間違えて覚えたらどーするよ?」
「良いことじゃないか!」
おーい、神山が廃てているー!! 叫ぶ山田。

「だいじょうぶだ、何事も、、、、何事も、、、? 辛抱だ!!」

・・・・「辛抱してニートやって、何が楽しいのかなー」
どうした山田?Aか?山田Aなんか??

などと言いながら、採取の森に向かっている。子どもたちと。
今日は何もなかったので、常時依頼でもしよーかなーと言ってたら、
「俺らも行く!」と数人の子どもたちが。偉いねぇ!山田にその爪の垢を、、「おまえにだろ?」山田。

ちなみに神田はおうちでダゲー。
女子たちは、なんか忙しそうにしていた。



歩きながら子どもたちと他愛のない話をころころ話題を変えてする。


「あれだぜ?
山梨のにーちゃんたちを七不思議にいれたの俺達だぜ?!」
と、ドヤ顔の子供A。仮に達也としておこう
「仮にじゃねぇ!本名だよっつ!!!ほんとに達也だよっつ!!!」
おう、ごめんな?そうか、じゃ仮名達也だ!
・・・・・
だめだこいつ、って目で子どもたち全員から視られると、結構くるよね?

「いいかおまえら、そのこと絶対に誰にも言うんじゃないぞ?もし知られたら、、時空の彼方に飛ばされちゃうぞ?」
・・・((((大汗))))
「でも、、結構みんな知っているかも、、」
山田、タッチ!!

「だいじょぶじゃね?今、この街で七不思議とか変態って言葉はタブー扱いだろ?」
おお!やっぱ今日はAだな!
「山田A、でも、もし山梨さんたちが知ったら、どーなると思う?」
「んーーーーー、飛ばされる?」
それさっき出た
あ!!
みんな聞けー
周囲に集める。

「もし、山梨さんたちに七不思議になる理由がなかったら、おまえらがどー言ったって、皆山梨さん達を七不思議扱いしないだろう?」
「「「「「「うんうん!」」」」」
「だから、ピッチャーのたっちゃんが言わなくて
「なんだ?ピッチャーって?
「あとでな? だから言わなかったとしても、誰かしらが”山梨さんたちは七不思議に入れるに相応しい”って言い始める、ってこと。だから、なんか言われた場合、ごめん、って謝ってから、
でもぉ〜、ぼくたちがぁー、いわなくったってぇ〜、皆みとめているんだから、他の人達が言い出してましたよー?」
「「「「言い方!!バカっぽく言うのやめてっ!!」」」」

「ま、そんなことだ。だから、”ものは言い様”だな?」
使い方は違うけど言いたいことはわかった、と子どもたち+山田A

事件を一つ解決した我々は、メイン依頼に専念することにした。

「ろくでもないことをさもかっこ良いことのように説明するって、詐欺だよ?とーちゃんが言ってた」
良き教育者だなおとーちゃん。


食材になる野草と、薬の材料になる野草、木の葉、きくらげみたいなきのこ、を採った。きくらげみたいのは似たものはここらへんにはないということなので、ギルドへ納品時に検査するけど、まずだいじょうぶだろう、とのこと。勿論子供情報。と言っても、ギルド職員から聞いたとのこと。

まじ俺らより役に立っているんじゃないかな?
変七って言われても甘んじて受け入れなきゃいけないなぁ、、とか思い始めちゃってるよー。


なので、
しゅっつ!
ウサギいっちょう!
枯れ枝集めてこーい!
「わー!」散っていく。
さばいて水出して洗って、切って、
枝に刺して、ポッケから岩塩、ナイフで削って肉に掛けてもんで、
子どもたちが集めてきた枯れ枝まとめたとこに火をかけ、そのまわりに、枝にぶっさした肉を突き立てる。

小一時間。ジューという、焼けているところに中から汁が出てかかって蒸発している音。
これが無くなっちゃうと結構パサっ気出るんで、なくなる前くらいにかぶりつく。
「「「「うめぇー!」」」」
子供正直いいね!

まぁ昼は過ぎているんで結構腹減ってたろうし、、

「カミヤマって、魔法すごいつかえるんだな!」
「お前らの周りで誰か使えるのいるのか?」
「「「「・・・・・・」」」」
顔を見合わせ、皆首を振る。

「まぁ、希少だって話だからなぁ、、、変七だからな!」自虐?
「「「「そっか、変七だからか!」」」」
そんなんで納得かよ!!

「俺らも使えるようになるかなぁ」
「あ?ああ、お前らは山田の特訓受けなかったか、、、受ければ?4人いれば一人や2人、少しは使えるようになるんじゃないかな?なぁ?Aさん?」
「ん?ああ?なるんじゃないかな?」
全く聞いていないで上の空だったくせに、、

「じゃ、やまだ、、Aさん?、明日、俺らに魔法の特訓してください!!」
うん、と皆顔合わせ
「「「「お願いします!!」」」」
「よしよし、ごくろう、よきにはからえ!」
なんか適当に集めて言った、帰ってきてしまった山田。さらばだ山田A、僅かなひとときありがとう!


んなこんだで、邸に帰るのが夕方前頃。
居間で3人がなんかやっている。
と、沖田がこっちに気づく
「神山くん!!これみてこれっ!!」
と紙束突きつけてくる

んーー、
あれ?
「なにこれ?むこうからこんなの持ってきてたの?」
ファッション雑誌の切り抜きページ?切り取りページ?
あれ?このモデル?もーでー、、るじゃねぇ!
「おまえらかっつ!!!」

「「ぴんぽーん!!!」」

何この・・・

「神田?できたの?」

「おう!!」

おうじゃねー!俺ら何も手伝って無い!
「んー、一人でできそうだったからー
あのな、こう、、
写真や手書き記事がかいてある紙の上に白紙を乗せ
「もにゃもにゃもにゃなんたらかんたー」
ぶわぶわぶわーとした感じで浮き上がってくる絵とか文字。
できた。

ほれ、と突き出される2枚。
全く同じ。色の劣化とか無し。コピー機より優秀。

「世界最高コピー機決定だな。おめでとう神田コピー君」

「神田の新魔法達成祝しないかー?」
「「「「おーー!!!」」」」

たんま!!
「神田、これ、やっぱ秘密?」
「どうする?」と女子2人に聞く。
どうして?

「これ、ファッション雑誌とか造りたかったの」小田。
・・・・・・

「じゃ、絶対秘密で、間に誰かとか絶対に話さない者を介して、とかどうかな?」
「絶対に話さない?ありえないなー」神田
「んだ、拷問とかなー」山田
・・・・・
ミケー!
「にゃーん!!」
「ミケって人間に擬態できる?」
「簡単にゃ!」
ぽよーん!
「「「「「おおおーーーーーっつ!!!!!」」」」」
「ちょと美少年系に傾けてみ?」
ぴよっ!
「「ふーーっ(溜息)、、きゃーーっつ!!!!!」」
おっさんに
ぶよ、
「ふぎゃー!!」しくしくしくしく
んじゃ、最初の
ぽよん!
美少女です。

「おもしろかったっ!!!」

「「神山くんっつ!!!」」

その後宴会した。

あと、結局、通常はミケはモフ形態がベストと決定。
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