第18話 せんとろごす焼き

文字数 2,509文字


今日は山田が料理をやってみるという。
「俺も少しは全員の役に立つようなことできなきゃなー」
とか言い出した。
「別に良いよ、困ってないし」
「わたしらと神山くんでできているからさー、外食も多いし、、」
と、なんらかの危機感を抱く勘がよい娘2人♪

なにたくらんでんだろーか?
見てみたい俺
「んじゃ、おれもいっしょにいるから。そのほうがいいだろう?問題ないよな?」
と山田一人にさせない。
女子2人は、心配だが、とりあえず、、といった顔。
神田はいつもどおり本に没頭。



「料理をうまくつくるに「さしすせそ」ってのがあったなぁ、、
なんだろう、頭文字らしかったなぁ、」

「さ、、さ? さ、、さしみ、かな?うまいし、、
し、、し、、しょうがやき?好みによるだろうから、これはどうだろう?塩こんぶかもなー、ごはんものなんらなんでも合うから、これだろう。
す、、、一択決定だな!ステーキ!!これしかない!!
せーーー、せーーーー、せ、、、せんとろごす焼き?いや違う、、せばすちゃ・いやいやいや、、なんか魚系じゃないかなぁ、、まぁ今度でいいだろう
そ!そー、ソース焼きそば?ソース系かなぁ、」

いや、山田、見ているだけで飽きないなー
何も言わない俺w

いきなり全員分を作り出そうとするので止めて、
「まずはお前が試食する分だけ作れ」
と。じゃないとみんなから、特に女子達から叱られるのは俺。


肉を1cm厚さに切り、パン粉をまぶします。いきなりかよーー、、、こいつ料理番組とか、母親の料理とか、外食でのカウンター内でのコックの仕事とか、全く見ていないのかな?何気にでも、目が行くよななぁ?勝手に。

「小麦粉つけて、その後溶いだ卵につけて、その後パン粉が基本だ」
おう!そうなのか、と言いながら卵を2つほど使った。小麦粉、こむぎこ、いいながらんかの粉を出してきた。見た目ちょっと違う感じがしたが、うち小麦粉以外の粉は無いよなぁと思ったのでスルー。
基本通りやって、その後山田は何を思ったのかフライパン。まぁフライのパンなので名称通りちゃーそうなんだが、、
油をひいて、、ひいて???、、興味深く見続ける俺。

ジューーー! いきなり焼きやがった。あーでも弱火でふたしてムスなら、、、でもパン粉の意味なくね?
蓋する気配なんぞ見せずに焼いているブツを見続ける山田。
あ、ひっくりかえした、案の定衣ボロボロ崩れ、、、まーいいかっ的な表情の山田。
てきとうに、火を止めた(火消し灰をかける)。

「できたっつ!!」
「おう!やったな!んじゃ、それをまず切り分けてみ?」
??「いいけど?」

だよなー、ミディアムレア。ころももなんかベトッと、、、
粉を舐めてきた、刑事かw
あれ?
「これ、米粉だ、、あったんだ、、、」

「山田、変更しよう」



まず、窯2つに火を入れた。1つには薪を多めに。

その後米粉をー、5人分なんで、内径30センチほどのボール1/3ほどに入れ、少しづつ水を足してから山田にこねさせた。

俺は他のボールに砂糖醤油を作り、肉をあと4枚切り、山田のミディアムレアとともに漬け込んだ、ミディアムレアは衣を落としてから入れた。

それからでかい鉄鍋で水を大量に沸かす。薪火なので時間かかりそうだから、その間に野菜を出してスティックに。

焼き網を2枚、でかい皿等を用意しておく。

山田のこねているのに水を少々継ぎ足しながら、捏ね上げまで見ていた。
湯がわくまで少々休憩。

その後、一口大の団子に丸めていった。
「この団子は2種類のにする。このまんま茹でて、その後少し焼いて焦げ目を付けたもの。
もうひとつは、焦げ目を付けてから砂糖醤油を塗って少し焼く。
あと、肉を砂糖醤油につけ、あ!」

漬けすぎたかなー、、、隅を切ってあじわうと少し濃い?水で洗ってまな板の上にのせた焼き網の上で水分を落とす。焼き網もう1枚あったかなー?あった!らっき♪

「で、この肉を焼く。焼き網で遠火で焼く。蒸し焼きでもいいけど、今日は焼いた香りがあるほうがいいだろう。
あとで、山田はマヨ作ってな?」

また休憩後、だんごを沸騰した鍋にこほうりこんでいく。
「浮いてきてから、体感1−2分くらいたったらとりだしていいから。」
俺は肉を焼く。

終了。
まぁ、だんごは網にひっついたり、とまだ幾度かやってみんないとうまくならんだろうけど、食べる分には問題なくできたと思う。と、試食した俺と山田弁。
山田のマヨもうまくいった。よくまぜあっていた。空気も程よくはいっていて良い感じ。


「ごはんだよー」
恐る恐るやってくる3人
「そんなに怖がるなよー」山田

「山田にしては美味い!」
「山田くんにしてはなかなかのチョイス」
「まぁ、神山の力が大きかったと言っておこう」気が引けたのか、バラす山田
「こね、ゆで、だんごの焼き、マヨ、は山田だから、ちゃんと作ったと思うぞ?」
フォロー入れとかないとねー、山田なりに頑張ったんだから

「米粉、よくわかったねー?」
俺は山田を見るが、山田は「あっ!」とか言いながら野菜のかけらを下に落としてテーブルの下にもぐった。
はははと笑いのごまかしで許してもらい、山田の背中をぽんと叩き「出てきていいぞ」と合図した。

「で、やっぱ餅は餅屋だなっ!俺はいいや!今後も女子達におんぶに抱っこさせといて!!」
山田くんは諦めました。
「でも山田は捏ねりや混ぜるのはうまかったぞ?」俺
「じゃ、それ要員で必要なときは待機ね」
「まかせろ!」

どうにか体面保ったなー


風呂で、
「山田、別に何も気にすることないんだぞ?俺らは仲間なんだから。これからも多分、ずーっとだろう。各々が家庭を持ったとしても、俺らの仲ってのは”特別”なのだから。」
山田はうんと頷いていた。


後日、
ミケの相手が続いて疲れ果て、俺がちょういと体調崩して寝ている間、山田が代わりとなった。
羽が生えた巨大ネコに咥えられて大空高く飛び上がりーの、ミケに森に連れて行かれて魔獣討伐(ミケの遊び)をしたり、毎日夕食時にはぼろぼろになって帰ってきていた。が、なんかいろいろ魔法を教えてもらっていたみたいで、コントロールなどができるようになっていた。もともと威力があるので、さわるな危険→使えるようになった、というわけ。武器もそこそこ使えるので自信着いたかな。
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