第63話 犬の糞
文字数 2,991文字
翌、朝食時。
遅かったので客は俺達のみになっていた。
朝食もほぼ終えた頃
「おっちゃん、あっはーんうっふーんが一度も聞こえてこないんだけど?」
山田は何を期待しているんだろう?
「あー、最近もっとそれに良い宿ができたみたいでなー、、専用の。」
専用?らぶほみたいなものなのかな?山田がきょうm
がしっつ!!山田の肩をつかまえた。
「いかなくていいから。い か な い。 わかった?」
「お、おう、、、今日は行かない、、」
・・・まぁ、、いいか、、
「おっちゃんはここをそうゆーふーに改造しないの?」
「あ?ここを?、、、、そうさなぁ、、、、、・・・・・・・めんどくせ」
・・・・・
「ギミック仕込めば面白いのに・・・」
ピク、、、
「なんと言った?」
は?なんでせう?
ガクガクガクガク!!オヤジは俺の両肩をがっしり捕まえおもいっきり揺さぶる
「っつじぇっなっやっ、、やめろやーーっつ!!」どーん!!おやじは向こうの壁までふっとんで壁にめり込んだ。
「おう、悪かったな、おもわずよー、、」ケロッとして前の席に座り込むおやじ
「あー、こーひーのみたいなー」やまだよ、、、まぁ俺も飲みたいけど、、
オヤジは無言でカウンターに入っていく
わかった、こいつらのキーワードは「面白い」だ!!
めんどくせーww
おやじの入れたコーヒーは美味かった。マルネラのもどきよりうまい。まぁ本物である純喫茶アナスタシア(仮名)よりは劣るのは仕方がない。
さてコーヒー分働こう、、などとは思っていない、もっと面白く、、ぷ
「会議だ」
「おう!」オヤジやるきまんまん♪
「何かいいアイデアがあるか?山田から」
「んー、、回るベット」
「却下。作れない」
「おっちゃんは?」
「お、おう、、、、うーむ、、、」
「んじゃ俺、またたびのアロマ、とか?」
「またたび人にきくのか?」
「俺がひっかかってモルにされたのはちょっと変わったまたたびだったが、えらくすっごかった、、」
「ほう、、んじゃひとっ走り行って買ってくるわ」
ダッダダダダダ
「やること早いね」
「ああ、面白いと思うことにはそーなんだろーよ、、改造提案したときにはめんどくせーとかだったのに」
・・・
もしかしたら、、この、この国の奴等、、皆あんなの?・・・・・
いやいやいやいや、まさかなぁ?国、そのうち潰れちゃうよ?んなんねーよね?
はぁはぁはぁはぁ「か、買ってきたぞっ、はぁはぁはぁはぁ、、」
カウンターに入って水をガブガブ飲んでた、、どんだけいっしょ懸命なんだよ、、まじかよ?
またたびを粉にして、ロウを溶かして中にまぜる。いっぱい混ぜる。半分くらい粉になったw多すぎだなーww
ねって中に芯を入れて太めのろうそくにする。
で、二階の部屋でそれを灯し、いったん下に降りる。
おっさんは今度はこ~ちゃらしきものを入れてくれた。これもうまい。おっさん、真面目に仕事すりゃいいのに、、
体内時計で30分位後、、
「で、誰が行く?」
・・・・・
「ここはオーナーさんでしょう?」山田
確かに。山田はなんかそういうのに耐性ありそうだしな、、
俺?
いやいや、ヤだよ
結局オーナーは入って直後に大いびきかいてねてしまった。廊下に出して放置。
1時間くらいで起きてきた。
「ふぁー、、なんだかいい気分になってなー、なんか夢見てたなぁ、、何の夢だったか、、」
あれ?またたび全般にあの効果あるの?人間には。ただアレはごっつ強力だった
「んじゃ今度神山の番だね?」
何か言い出す山田
仕方がない
お?少しいい匂い?
ベッドに腰掛けてるが、、なんともないぞー
小一時間じっとしてても何も無かった。
「ダメだ、俺はあの強力なのを知ってしまったんで、この程度じゃ効かないんだろうよ」
「そうか、、でもねちまうだけじゃおもしろくもなんともないわなぁ、、」
やっぱそれだけか!
黙念としていた山田がキッチンに勝手に入って何か持ち出してきた
あ、唐辛子
で、またたびを粉にしたすり鉢でそれを粉に
またたび粉、唐辛子粉を少し、で溶かしたロウでまぜる。
ろうそくにして、二階の別の部屋におく。芸が細かいね山田くん。
半時後、
「おっちゃん、」
「おう、、」
素直に行くおっさん
体内時計10分くらい後に見にいくと、苦しい顔をしたおっさんがねていた。
山田の顔はニッコリだ!!
苦しい夢を見ているおっさんを放置し、山田は
にがむし、
わざび葉(別名山田葉)、
犬だかねこだかのうん*、
なんか、苦しむ系しか入れていないよな?
「やまだぁ、苦しむだけじゃおもしろくないだろう?喜びながら苦しむ程度にしとくのがいいんじゃないか?」
「流石だな、拷問の専門家だけある」
・・・・・誰かがいたら信じちゃうだろうが!!
なので今作った全てに砂糖をまぶしていた。w
で、ひとつひとつ違う部屋に設置した山田。
おっさんを廊下に引っ張り出し放置。
半時間後降りてきたおっさんを次の部屋に行かせる。
30分ほどで引っ張り出し、起きたらまた次へと、、、
いや、一番面白がっているの山田だけだよね?おっさん単なるモルだよね?!!!
途中、客が入ってきたので、「今日はおやすみです」と追い出し、「終了」の札を作って扉の外に掛けた。山田が。
「全制覇したおっさんに拍手をーー!」
「パチパチパチパチ!!」
お、おう、、
照れるおっさん
「で、感想は?どれが一番おもしろそうだった?」
「あーー、最初から3番目がなんかすげーな、サイケ?」犬の糞のやつだな
「それと、、5番目、怖いやら楽しいやら、、怖かったんだけど、、泣くほど怖かったんだけど、、、思い出すだけでも怖いけど、、何がどう怖かったのかまったく、、、」全混ぜのやつだな
犬の糞効果絶大だなっつ!!!
「んじゃ、明日の朝俺らが発つまでにはレシピをまとめておいてあげよう。」
「お、おう、たのむ、、」
おやじはふらふらーっとカウンターの中に入っていった。
山田と俺は外に行くついでに終了の札を外しておいた。
「あれさぁ、、半年後くらいには、この街ではやってるんじゃね?」
「ふふん、俺様があんな程度じゃないものを大々的に開発してやる!!」
おまえはマッドサイエンティストかっ!!
喫茶店があったので入る。
「いらっしゃいませだっちゃ、早く席に座るっちゃ!」
いや今ドアから入ったばかりで座ろうとしているんだがな?走って入って走って座れってか?
「阿呆、普通に座ればいいっちゃ!」
・・・・・
こいつも色が違う、、ぜってー種族資質だなこのムカつくの、、、
「紅茶とマンゴーケーキ」
「スーパーウルトラマウンティンゴトクシュブタイチョコミントハミガキジュースと、らじゅべりーぱい」
・・・・・
「オーダー入るっちゃ!チョコミルク番茶と
面白いので最後まで聞こう
○んこーケーキ
「くえるかっつ!!!!うん○なんか食えるかっつ!!!!!」
思わず突っ込んでしまった!!!
「うるさいっちゃねー、んじゃコレに描くっちゃ!」
は?描く?絵で?
いやいや、また引っ掛けだろ?
と、文字で再度オーダーを書いた
・・・・・
「オーダー入るっちゃ! 唐辛子ジュースに唐辛子にいちごとバナナの形をした何かのケーキ、スーパーウルトラ劇薬ハミガキジュースと即ヘブン行きパイ
「こら、何注文してんだ。皆死にそうなのばかりじゃねーかっ!!」
「何言ってるっちゃ?2つは即死だっちゃよ?」
・・・・
俺はつかつかとカウンタに歩み寄り、
「コーヒー2つと、ショートケーキ2個ね」
「かしこまりました」
翌朝
俺らは何重にもした封筒をおやじに渡し、宿を出た。