第71話 なまケモノフレンズ

文字数 2,431文字


「あー疲れた、、」
ここんとこ口癖になっている、俺と山田の。

旅の疲れがまだ取れていない、主に精神的疲れが、、という理屈を付けてだらだらしていた。
が、
最近はもう特に女子たちの目が厳しいジト目になっている。
この手も終い時だなぁ、、


「神山、俺、店やりたい・・・」
山田が何か言い出した。
店って、ケモミミカフェだろ?

「どこで?何を?」
「ケモミミカフェ、まず千葉家の王都で」
おう!千葉家はもう国になっちまってるよ山田神の中で。ネコ好き王様困ったねw


ーーーーー


客足は伸びてなかった
ので、
確認のために変装して客として行ってみた。オーナーである山田と。

「冥土かふぇ、もののけふれんず」
・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
「いい?」俺
「・・うん、、、」山田
「んじゃ言うけど、、、」
「・・・うん、、」
「やまだくん、これ、この看板、誰が作ったの?」
「さあ?」
・・・・・・・
「あっほっかーーーーい!!!!!誰が来るんじゃ!こんなキモい所にっ!じっさんばっさんが来るんかい!!こんわ!!冒険者も縁起が悪くてくるわけねぇー!!貴族のバカ息子達でさえお取り潰しの呪いとかあるんじゃねーかって怖がるわっつ!!
おまえんとこの従業員は何考えてるんじゃあああああ!!」

からんからん
「ひとん店の前で、何さわいでるっちゃ!!!営業妨害でお取り潰しだっちゃよおまえのうち!!」
「ほらああ!!こういうこと言ってるぞ?!!御札貼っとけいっっぱいっ!!!呪いはかかりません!ってでっかい看板だしとけ!!」
「まぁ、中には入ろうよ♪」
全く人の話を聞いていない山田


ぶらさがっている、メイド服着た、、、、、なまけものの人?、、でっけー二本のかぎ爪でぶらさがっているよ天井の梁に、、

それが、、いちぃ、、にぃ、、さん
で?

あの
あほ鶏人が、、
いちぃ、、にぃ、、、さんー、、しぃ、、

これだけ?
従業員これだけ?

「あ?山田?これだけか?従業員、、」
「うん!♪」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「えっと、おまえのやりたいのは動物園?」
「違うよ?何言ってるの?ケモミミメイドカフェだろ?」
いやいや、一応ケモミミのカチューシャ付けているだけだろう?半数以上鶏だし、、怠け者の耳可愛くないしカチューシャの似非耳のほうが幾分可愛い感じだし、、

「”阿呆喫茶動物園”って名前にしない?」

それと、お前は毎日ココに出勤しろ、店長やれ。と強制。
新たな店員をどーにかしろと山田に言ったが、皆断られたと。マルネラ王都のケモミミメイドカフェ全部あたったらしい。
厨房だけは鶏頭じゃどーしょーもないんで、千葉家から「アホ耐性」のある者、を2名貸与してもらった。
更に、
店のとおりに面した側だけ、サイケな感じにした。中身にあわせた外見だ。



山田は朝食後すぐに店に跳ぶようになった。夜は遅く帰ってくる。まかない食って帰ってくるので邸ではほとんど食べない。
小田に料理のレシピとか聞くこともあった。
なんかまじめにやってる感じに見える、、、、見える、、?

『そろそろなんかしらの結果か傾向が見え始めてるんじゃないか?』
神様の指摘で
俺と神様が様子を見に、、当然変装して。


・・・・・・・・・・・・・・

「小田と沖田を呼んでいいっすか?」
『・・・・ああ、・・・そうだな、私が呼んでやろう』
内神テレパシーで呼び出した。
「「なになに?何があったの?」」興味津々のあ2人。
俺が指差す

・・・・・・・・・・・・・・・・
うげぇ、、みたいな顔の2人


なんつーの?
60年代? げろげろっぴー!、みたいなのあったじゃん、、サイケとか浮浪者みたいな感じの人達な、、
そんなんばっかしかいない空間て、女子達でなくともクッサそう!って思うよね、清潔にできないんじゃなく”しない人達”みたいな。実際はどーか知らんけど、そー見える。

が、店の前にたむろっているし、、ガラス越しに見える中にもそんなんばっかそうだし、、

「入るんスカ?」
『・・・・・・』
「実体化しているってことはクッサイ臭いも嗅いじゃうんですよね?」
『・・・・・・わし、帰る』シュン!
あ、きったねぇ!!
「あ、君たちは残ってくれるよね?ね?!!!」必死な俺!!!

「・・・ごっ、ごめんね神山くん、、」
「神山!あんたの相棒はあんたが面倒見る!!で、新たにまともなケモミミ喫茶の案、私達で作ってあげるから♪先に帰って考えておくねっ♪」
シュンシュン!!


まだちっとも自分で転移できない俺。
ミケー!!! 困った時のミケ頼み、、、
「・・・にゃ・・」
「みけえもーん!!たぁすけてぇ〜!!!」
「おみゃーは、、、」
「またたびジュースたぶん有ると思うから、、、」
「・・・しかたにゃーにゃー」



「いらっしゃいませだっちゃ、とっとと座るが良いだっちゃ!!はよせい!!」
・・・・・・もう既にHP9割りけづられちゃってっから闘う気力もツッコミすらできない俺

あそこでいーか、と抱っこしたミケをひそかにモフり連れて奥の角に。
座って店内を見渡すと、、山田が見えない。厨房かな?
「とっとと注文するだっちゃ!!」
・・・・・「メニュー、ないの?」
「あるっちゃよ?有るに決まってるちゃ!!」
・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
「おい、あるならくれよ!!」
「ほしいならほしいって言うっちゃ!!!おとさんおかさんにならわなかったのか?っちゃ!!」
おめーにいわれたかねーよ
ほれ!って渡されたメニュー、、、なんかべとべとして汚い、、、ほんのりくさいし、、

「カフェブラックひとつとまたたびジュースひとつ」
「がんぼりあんぶねっく、うの!まんどらごじゅーす、うーの!!」
「ちがう!!カフェブラックつまりブラックコーヒー一つ!!、またたびジュース一つ!!」
わかったよー、と厨房からまともそうな人の声、、助かった、、、

でもこいつらだから、数字さいしょウノとか言っときながら、2はドゥとかリャンとかドバイとか言い出すんだぜきっと。


続く♪
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