第70話 ネコ顔の付いたもこもこスリッパ

文字数 1,922文字


千葉家

「これは、わしの使いじゃ」
と、山田がミギャを紹介した。

他の者達は普通にミギャに接したが、周子母だけは「山田神のお仲間よりちょい下」くらいに見たようだった。
なので
「俺らとミギャは同じように扱ってください」と念を。

道場ではミギャは負け知らず。周子夫妻がいれば、、などと負けた剣士たちから言葉が漏れる。
周子夫妻でも一対一ならいい勝負するんじゃね?

3人で温泉に行ったりして、別荘生活を数日した。
勿論食事は千葉家にお呼ばれ。遠慮はしないっ!!

その食事時、
「そういえば、お蝶の祠はどうですか?」
「ええ、どんどん参拝者は増えています。他国から来る者も増えて。ああ、ネコ神様の祠に内神様と稲荷様の御札もいっしょにして3神の祠になっており、その祠も国内各地に増えていっています。各地の領主がなんか競い合って増やしている感じで、、」

「すまない、そのネコ神さまというのは?」ミギャ
「おや?ネコ神様をご存じない?」
「おほん、私から説明しよう、ミギャ、おまえ猫大好きだろう?その大元締めだ。」山田
・・・・・・だけ?
「んじゃ、俺が。それだけではない。全てのモフ☆モフだけではなく、この世界の全てを作った神様達を作った神様だ。つまり神様の神様であるのが、その3匹のネコの神様。」

「ネコがいるのか?いっぱいいるのか!?」
「?ああ、いるぞ?特に王宮は猫屋敷だというし、、この国じゃネコは大モテだろうな。ネコにとっては天国の国だぞ?」
「私、この国にいる!」
・・・・・・・
そんな猫好きなの?この子
ああ、すごいぞ?それだけで俺は勝利したのだ!
などとわけわからんことを言う山田。
(そうだ、その子は、千葉家に任せたほうがいいぞ?)山田
(へ?ミケ?)
(うむ、、もしうちに連れてったらえらいことになってお前も大変だろうなーとか期待していたんだが、、そっちがいいならそれはそれで面白いだろう)山田
(・・・・・まぁ、、一応、、知らせてくれてありがとう?)

「周子母さん、このミギャをあづかってもらえませんか?なんかネコに関わりある仕事とかあったら与えてほしいのですが、、」
「承知いたしました。山田神様のお使いの方、私がお預かりします。」

一見(一件)落着?

それから俺らは邸に戻った。当然あの逝かれた2とか3とかよりたくないので転移。
山田は事後を見てみたいとかゴネたが。
「後日転移で見に行こう、な?」とかなだめた。実験結果が気になるんだろう、壊滅的だという話だったしなww
俺も見てみたいし、、、ぷw


うちに帰ってから、
俺と山田の冒険物語、事の顛末を延々と説明した後、
沖田と小田が「小さい女の子?見てみたい!」とかのたまったので、数日後に周子夫妻と神様と一緒に訪問。
内神様を周子母に紹介した時、山田の上位(山田をおもちゃにしている)神様で美魔神様そのひと(神)だというので、周子母ぶったまげひれ伏したまま気絶。

ミギャの姿が見えないから、周子母回復後に訊いた。
「ミギャちゃん?あの子、ネコ好きなので王宮で働くことになったの。ネコ係だとか、、」 周子母

仕方がないので温泉で数日ゆっくりして帰った。ミギャは休日もとらずにネコを堪能しているのだろう、、気持はよくわかる。



王宮

彼女がネコ係になると、王宮のネコは日増しに増えていった。
そして、、、
王宮はネコで溢れかえっていた。足の踏み場も無く、歩く時はネコをかき分けながら歩く。
猫達はそれはそれで気持ち良いらしく、みなうにゃうにゃ言いながら半睡状態だ。

「ネコ係!ネコ係はどこだ?!」
シュンッ!
「お呼びですかぁ?」
「あのな、限度というものが有るだろう?」
「王様、歩き方が違うのです」
は?何言ってんのこいつ?
「これをお履きください」

ネコ顔の付いたもこもこスリッパ・・・・・これを?わしが?将軍が履くの?
でも履いてみる、好奇心を押さえられない将軍、致命的な性格である!!

「で、そのままネコの達の”上”を歩いてみてください」
「しぬじゃん、」
「死にません。」
ほんと?ほんとにぃ??ちがかったらおこるよ?ワシ
そー、、、
あ、れ?ネコ達の上に立ってるよワシ?
足の下にもふもふを感じるよ?なにこれ?すっげー気持ちわる良いっつ!!!

「わーっはっはっっはっはっはぁああああーーーー!!!!!」
床に敷き詰められたネコ達の上を走りまくる将軍っつ!!その足元はネコ顔もこもこスリッパ!絶対に見ることのできない絵面である!!


その後、ネコ係の勧めで将軍様は寝る時もネコベッドを使うようになったとか、、

後日、ミケ達は、たまーにその群れ(蒸れ)の中に潜んで、いっときのアンニュイを味わっているそうな、、、


でも将軍は仕事にならないんで(書類を猫達にぼろぼろにされる)、他に執務用にちいさい邸を作った。
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