第61話 旅立ち
文字数 2,178文字
その日は、なぜだか腕力について言い合いを始めていた。
おばかな俺達は、それが引き起こす危険性を全く考えもしなかった。
「んじゃ、腕相撲で勝負だっ!!」山田
「「おし乗った!!」」
「俺とやるのは誰だ!?」上からな山田。どこにそこまで自身を持つ根拠が在るのか?
・・・「勝負が始まったら喋らないこと。百面相も禁止。つかっていない手はテーブルの端を持つこと。これに違反したら反則負けな」
・・・・・・「図ったな神山ぁー」山田が恨めしそうな泣きそうな目で、、
おまえなんかやる気満々だったんだなぁ、、見てみたかったつーのもあるけど、、w
あっけなく山田轟沈。
俺と神田は良い勝負だった。結局俺がテーブルを掴んでいる手を少し移動しようとして失敗し滑らして負けた。
「あら、腕相撲?私もまぜて!」キッチンから出ていた沖田。
んでは、
「レぢぃ?ごー!!」
山田と沖田である。
あれ?
みえんかったけど、、、山田の手が下にある?ってことはー、山田の負け?
「えっとー、勝者沖田さん、、、」
「なんか乗れてない言い方ねぇ、、んじゃ今度は神田くんねっ!!」
一瞬神田がびびったのを見逃すはずがない俺
でも大丈夫だろ?もし神田が負けたら俺もかなわなんぞ?
「はじめっ!」
ぐいーーーーー、ぺた。
「勝者沖田!」
・・・・・・
筋肉強化魔法とかつかってないよね?
え?俺?・・・
「いや、、なんか、、そうそう、今日は、、筋肉痛で、、、」
「言い訳無用、やるよっ!!」
はい、、、
「・・・強化魔法つかってもいいよ?したら私も使うから」
「・・・余計勝てません、、なしの方向で・・・」
((ぷ))
をい、お前ら2人、もう負けてんだからな?
手を握ってた位置からは目の前なので沖田の腕がよく見えた。やはり細い、男よりは。でも、なに?予備動作程度の力入れているだけで、こんなに筋肉はっきり見えるの?何のキントレやってんのかな?
俺らだって毎日某棒振りしているのに!!
「レディ、、、ゴー!」
めき、、めきめき、、ぐぐっぐぐぐぐっぐーーーー、あ、ペタン
「勝者沖田嬢!」神田言い方、などと突っ込みも入れられないほどに、、
俺らの気持など全く考慮しない沖田が
「小田ちゃんもやってみなよ!」
「えー?私がー?だめだよー」
とか言いながら腕を出してくる、、、
ーーーーー
「さて、会議である。
我々男性陣は腕力でも女性陣に、、、よゆうで、、、こてんぱんにされた、、件、、、」
「今更じゃん」他人ごとの山田。渦中のくせに。
「だよなぁ、、」諦めきった神田。
そうだよなぁ、、今更キントレとか訓練とか、嫌だよ、、、好き嫌いだけで生きていきたいよ、、、
あー、、なんか、どんどんダメになっていくなぁ、、
・
・
・
だがしかし!!・・・ふぁぁーー、、だめだ、、
・
・
・
だがっ!
・
・
「旅に出てみる?」
「「旅?」」
「ん、修行の旅♪」
・・・「ほんとにぃ?しゅぎょー?」 やまだぁ、、おめーに言われたくないよ僕は。
「・・・まぁ気分転換にいいかもね?で、転移で?」
「いや、それじゃー、、だめなんじゃないかな?」
「え?馬車に揺られていくの?どこまで?一日中馬車?ケツがどーにかなっちゃうんじゃない?」
あ、神田脱落だな、出発前に、、
「よし、転移なしで千葉家まで行ってみよー!」俺
「おー!」山田
「俺ごめーん」神田
「「うんわかってたー」」
ということで、俺と山田の凸凹コンビで。
『まぁ神山がいるから大丈夫とは思うが、、、』
不吉な前ふりしないでください。
『知っているのか?マルネラ過ぎたら、日のいずる3番目の国、その次が日のいずる2番めの国、それを過ぎてやっとあの国だぞ?山岳地帯あり、湖沼地帯あり、魔物の森あり、の盛りだくさんだぞ?』
やめよっかなー、、だいいち国のネーミングが酷すぎるんで行きたいとは絶対思わないです!
『馬車で乗り継ぎながらだとー、2ヶ月かな?』
やめよかなー
『行けよ!』
・・・・・引き止めて?止めるから、、
「「「『行け!』」」」
神田まで、、、
「さ、いくよー!」
地面の一部に乗って浮かんでる山田。
「そっかー!飛んでいけばいいんだ!!」
ぼこ!ずかっ!ガン!どん!
神田まで?なんという裏切り者っ!!なんという薄情者っ!!
まぁいっかー
「んじゃま、いってきまーす♪」
「今回も切り替え早かったねー」小田
「うん、今回こそは諦めてやめるんじゃないかって思っちゃったけど、、」沖田
『まぁ、、奴だから、いざとなったらミケに頼るじゃろ。』
「そっか、安心だねー」
「流石我が家は神様のーー家?」
「だねっつ!!」
なんか嬉しそうな内神
「なんかうちの中の空気が軽くなってない?」小田
「臭くないよね?!」沖田
(『偉い言われようだなぁ、、』)
「「ただいまー」」
「あ、今神山くん達とすれ違わなかった?」
??
「陸路で日のいずる国まで行くんだって!」
「「はぁ?どうやって?」」
「え?普通に馬車乗り継いで、、、」
・・・・・・
「なんか、ダメなの?」
「・・ダメじゃないけど、、どうだろう?」周子
「うーん、2のほうがなぁ、、そして2と3の間の山をどう超えるか?」武
『あー、そー言えば、、、』
「「神様っつ!!」」小田沖田
『あっはっはっはっは!どーにかするじゃろ奴等ならwいざとなったら飛べば良い♪』
「たぶん、移動の魔法は使わないと思う、、」小田
「うん、私もそう思う」沖田
『そんな意地っ張りなところ有るのか?』
「「すっこく!!しかも妙な所でっ!!」」