第15話 偽妖怪

文字数 300文字

偽・子泣き爺
 幼少時から『泣く子は餅をひとつ余計にもらえる』と教えられて育ち、隣国におぶさってばかりいた民族が霊的に生まれ変わりそこなって妖怪化した。
 何かを与えると『もっと、もっと』と泣き喚き、泣けば泣くほど重くなる。
 
 
偽・砂かけ婆
 曖昧な記憶が、ぼけの進行と恨によって『チョッパリのせい』としか考えられなくなった。情けをかけると後ろ足で砂をかける恩知らず妖怪。
 本物は面倒見が良いが、偽物は面倒をかけるばかり。


偽・ぬりかべ
 嘘つきだが嘘が下手なため居直る内に面の皮がどんどん厚くなってついには壁と化した妖怪。
 本物は火に強く仲間をかばうが、偽物は火を付けるのが大好き。
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