第22話 左翼用語の基礎知識

文字数 2,571文字

『多様性』
 日本が移民を無制限に受け入れることを表す、また、外国の文化を受け入れ尊重することを指す。
 日本人が長い時を経て築き上げて来た豊かな生活は外国人にすべからく分け与えるべきものであり、日本独自の文化はむしろ破壊されるべきものとみなされる。

『グローバル化』
 『多様性』と同じような意味合いで使われる、日本が培ってきた文化や社会を否定し、彼らの考える世界基準に沿ったものにすべきだと言う考え方。

『世界』
 アメリカ、ヨーロッパ、オセアニア、中東等は含まれない、東アジアのごく狭い範囲、具体的には中国、韓国、北朝鮮を指す。

『アジア』
 東南アジア、インドなどは含まれない、『世界』同様中国、韓国、北朝鮮の三国のみを指す。

『世界から(アジアから)孤立する』
 中国、韓国、北朝鮮の三国と距離を保ち友好関係を損なうこと、またはその政策。

『インターネット』
 テレビの視聴率や新聞の発行部数を落とす原因となるだけでなく、捏造や隠ぺいを明らかにしてしまうため、不倶戴天の敵とされる。

『軍靴の音』
 アメリカとイラクの間で起こった湾岸戦争を見れば明らかなように、現代の戦争はハイテク兵器の性能とそれを操る練度が重要となる、軍靴の音を響かせ鉄砲を担いで行進する軍隊のイメージは時代遅れである。
 しかも日本は専守防衛を旨としているため、陸上自衛隊は他国の兵に国土を踏まれない限り出動することはないので、徴兵制度を敷くことは考えにくい。
 大東亜戦争末期を想起させることで、日本人の戦争に対する強い嫌悪感を利用しようとする時に使用する。

『説明責任』
 与党、政府に何らかの疑惑が生じ、野党がその確たる証拠を掴むことが出来なかった場合に使われる言葉。 自分の不利になることを自分で説明せよ、と言う意味合い。
 疑惑が実際に有るのかないのかは問題ではなく、「与党、政府は常に嘘をつく」と言う前提で発せられ、説明が自分の思うようなものでなかった場合は説明不十分として延々と追求し続けることで「何か隠している、嘘をついている」と言う印象を与えることも目的の一つとなる。
 また、自己の疑惑に際しては、いかに簡単な説明で疑惑の解明に程遠いものであっても「説明責任は果たした」として幕引きとする。

『任命責任』 
 閣僚、官僚等に不祥事や失言などがあった場合、それを任命した首相や大臣の責任を問う言葉。
 任命された人物が充分な実績と能力を備えていた場合でも、そのことは顧みられず、不祥事や失言のみを問題とする。

『失言』
 問題とされる発言に関して、前後の文脈や真意とは無関係に、発言の一部のみを切り取って失言とみなして攻撃対象とする。
 また、テレビ局などで失言に聞こえるように編集を加えることもたびたびある。

『環境に優しい』
 本来は地球環境、自然環境の保護を訴えるための言葉だが、性急な結果を求めることで日本の産業を停滞させ、国力を側目的で使われる。

『サイレント・マイノリティ』
 本来は物言えぬ少数派のことだが、多数派に数の上で対抗できないと判断した場合、「サイレント・マイノリティを切り捨てて良いのか」などと使用されることが多い。
 多数派の意見が常に正しいと言うわけではないが、民主主義は多数決を旨としていることは顧みられない。
 また、物を申した時点で「サイレント」ではなくなっていることも無視される。

『LGBT』
 レスビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーの頭文字を繫いだ言葉で、性的マイノリティを指す。
 『サイレント・マイノリティ』同様、少数派を無視してはならないと言う文脈で使われることが多く、具体的には同性婚の禁止、男女別となっているトイレや浴場、やむを得ない理由から男性のみ、女性のみに限定されている職業などを問題視することが多いが、その際に多数派を占める性的にストレートな者の困惑、混乱などは顧みられず、生理的不快感を覚えることは前時代的であり差別的であるとされる。
 マイノリティを支援する姿勢を見せることで、より弱者に優しく進歩的であると言うポーズを見せつけ、LGBTに性的違和感を覚える多数派にある種の罪悪感を受け付けることを目的としている場合が多い。
 また、更なる少子化への策略である可能性も捨てきれない。
 
『ヘイト』
 外国人による、あるいは帰化していても日本人としてふるまうことができない者が日本人に対して差別や蔑視、中傷などを行う場合、それはヘイトとは呼ばず、日本人が外国人等を差別、蔑視、中傷した場合のみをヘイトとみなす。
 また、制度上日本国民と区別する必要がある場合、そのことが正当であってもそれはヘイトとみなす。
 ヘイトであるか否かはそれを受けた者の主観に委ねられるために、そのつもりが皆無であったとしてもヘイトとみなされる可能性がある。

『市民』
 国民全般のことを指す場合と、特定の思想に共感するものだけを指す場合がある。
 広く国民全体を指す場合、世界は一つであるべきだと言う理念に基づき、日本はその中の市の一つでしかないと言う意味合いで使われる、更に、この場合の「世界」は先に触れた特定の三国を指す場合と、共産主義、あるいは社会主義によって統一された理想としての世界を示す場合がある。
 特定の思想に共感する者だけを指す場合、「覚醒した者」と言う一種の選民意識を示すためにそう呼ぶ場合と、ある土地固有の問題に対して何らかの行動を起こしている場合、土地の者でない活動家を土地の者と区別しにくくするためにそう呼ぶ場合がある。

『ひらがな』
 選挙の際、候補者の名前をひらがなで表記することがある、非常に読みにくい場合、誤った読み方をされる恐れが強い場合もあるが、大多数はそうでもない、また、他県の者には読み難いがその土地では比較的多い姓であってもひらがなで表記することがある。
 また「いのち」とか「まち」と言ったごく普通に漢字表記できる語句に敢えてひらがなを使用する場合がある。
 いずれも選挙民を愚民とみなし、自らを選民とみなしていることから好む表記法なのではないかと推察される。

 まだまだありそうですね、いつか「その2」を。
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