第42話 躾
文字数 2,605文字
本回は星川雅の人格を表現するため、性描写が強めになっております。
閲覧に際しまして、じゅうぶんにご留意ください。
*
「はじめましてアクタくん。ウツロくんは久しぶり。あらためまして、
おそろしく
二人はこの少女の意図がまったくわからず、ひたすらポカンとしている。
「なるほど、
彼女はウツロとアクタの顔を、かわるがわる観察した。
「――!」
アクタの頭に星川雅は左手を置いた。
そのまますりすりと
「筋肉質でかわいいね。ウツロくんとはまた違った
その指を下に移動し、
「ん――!?」
無防備になったのどに、彼女の口が吸いついた。
虫が
体がほてってくる……
なんて気持ちがいいんだ……
『虫』はゆっくりと、アクタののどを登ってくる。
「あふ……」
口と口が
たちどころに舌を
「ん、んん……」
口の中を
『虫』からの
かまわない、ずっとこうしていたい……
もっと、もっとほしい、『雅』……
「うふ、かわいいね、
アクタ
?」「あ……なん、で……?」
「いい顔だねアクタ。あとでたっぷりしてあげるから、ちょっと待っててね?」
彼はすっかり骨抜きにされた。
しかし待たなければ、『命令』なのだから。
「アクタ、なんて
「
「いや、その二人は女など知らぬからな。『戦士』をあっという
ウツロのほうも
早くな」「言われなくても」
「ウツロくん、君は砂時計に似てると思うんだ」
アクタ同様、頭を撫でながら、星川雅はウツロに語りかける。
「心の中に
おぼろげな意識の中、ウツロは妙に納得するところがあった。
「苦しいでしょ? だからわたしが助けてあげる。その穴を一緒に埋めましょう」
口づけ――
意味がわからない。
どうしてこの少女はこんなことを?
俺を支配したいのか?
こうすることで俺を、自分の人形に変えようとしているのか?
正気じゃない。
ただでさえこんな状況なのに。
でも、この感覚は何なんだ?
こうされていると落ち着く。
心が安らぐ。
こんな
絡まってくる彼女の舌が、俺の精神の
気持ちいい。
ずっとこうしていたい。
それは俺が、この女に支配されるということなのだろう。
こうしている
すべてを、存在そのものさえもしゃぶり
しかし、それでもいい。
全部奪われることで、俺は自由になれるんだ。
うれしい。
こんなに幸せでいいんだろうか?
早く、一刻も早く俺に、
お前のものになりたい。
俺をお前の人形にしてくれ、雅……
「あ……」
快楽が消えた。
ウツロの口への蹂躙を、星川雅がやめたのだ。
「あ、なんで……?」
どうしてだ、雅?
もう少しでなれそうだったのに、お前の人形に――
「気持ちいいのは長いほどいいでしょ、
ウツロ
? それにあなたは「ん……」
もう一度、今度はバードキス。
「続きはこれが終わったら、ね?」
もうこいつらはわたしの
わたしのかわいいペットたち――
事を済ませ、彼女はおもむろに立ち上がると、叔父のほうへ向きなおった。
「いとこ同士は結婚できるんだよ? 民法734条、覚えておいてね」
二本の巨大な
「叔父様、似嵐の
(『第43話