オマケのワンコ①

文字数 550文字





今回は、のおれたちが主役やで



僕なんて、まだ作中に登場してもいないけどネ



あー、せやったな。

いまのうち自己紹介しときや。

たいした出番は、あらへんやろうけどな



相変わらずダイゴローくんは意地の悪いことを言うね


まぁせっかくの機会だし、そうさせてもらうことにするよ



僕は見てのとおり柴犬(しばいぬ)さ。

未婚のオスだよ



未婚のオスってとこは、おれも一緒や


いつか嫁さんもらう日が来るんやろかー?

そんな感じもせえへんけど



シングルライフも悪くないよ。

面倒を見てくれる優しい飼い主さんたちがいるからね



せやな



申し遅れたけれど、僕の名前はパンフーっていうんだ


中国の魔犬にあやかって名づけられたそうだけれど、普段はみんな僕のことを『パン』て呼ぶね



焼きたてがたまらんあの食いモンやな



いいなぁ。

僕はまだパンを食べたことがないんだ



欲しいってねだればええやないか


どうしてもくれへんなら、どこぞのワル猫みたいに無理やり奪うとか



そんな意地汚いことをしたら、飼い主さんが悲しむよ



せやな。

(あるじ)の信頼は裏切れへんわ



そのとおりだよ。

飼い主さんとは、ずっと仲良しでいたいからね!













近頃、俺の出番がどんどん遠のいてる気がするんだが……



ウチの出番もなくなったにゃ。

おかげで退屈にゃももも~



フッ、今後も活躍するのはこの(くれない)なのだ!




























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登場人物紹介

紅 

ねこねこファイアー組の元ボス猫。

亡き友人であり部下でもあったオス猫に、妻のイザベラとその子どもたちを託され、結婚することになった。

夫婦仲は良好で近々子ども産まれる予定だが、生活は苦しく、落ち着ける居場所を求めている。

ワケあって住処を離れることとなったので、家族と共に町へ向かうが……。


イザベラ 

紅の妻。メデアとイソルダの母猫。

メデアとイソルダは、亡き夫とのあいだにできた子ども。亡き夫はねこねこファイアー組の幹部のひとりだったが、ニャニャ丸組との抗争により深手を負い、他界した。

知性的な猫であり、ドアノブに手を伸ばして開けることもできる。

メデア 

紅夫婦の娘。

生まれたての頃は甘えん坊だった。弟に冷めたツッコミを入れることが多いが、逆にからかわれることも。

紅が父猫になるまではボスとして遠巻きに眺めるだけだったので、なかなか同居になじめなかったが、共に行動することで次第に心をひらいてゆく。

イソルダ 

紅夫婦の息子。

幼いころから体つきが丸く、運動嫌いが拍車をかけ、筋肉量の少ない体形はぷよんとしている。

スコティッシュフォールドのミックスだった父猫の影響を受け、片方だけ折れ耳。

口癖に「ニャウ」を多用する。調子に乗って姉のメデアをからかい、反撃を浴びることもしばしば。

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