第45話:トスカーナ料理と日本料理の共通点

文字数 2,926文字

 翌日、2015年5月22日、朝、ホテルで朝食をとりフロントでトスカーナ料理の上手い店と料理名を聞いた。そして今日、フィレンツェの最終日は、観光よりも地元のトスカーナ料理を食べようと考えた。考えて見れば、イタリアも日本と同じ様に、長細い地形で、その地方の名物料理が多い点もよく似ている。フィレンツェはトスカーナ州の州都であり、フィレンツェやピサなどの古都のまわりには雄大な自然が広がる、これぞイタリアと言う場所。

 そんなトスカーナの料理は、地元産の食材をシンプルな調理法で豪快に仕上げるのが特徴。元々、山間部の農村料理をベースとするトスカーナ料理。使われる調味料は、塩・胡椒とオリーブオイルというシンプルな組み合わせが基本。つまり、トスカーナ料理は素材そのものの良さがとても重要。トスカーナを代表する食材と言えばやはりオリーブとオリーブオイル。

 実は、プロシュート「生ハム」や「サラミ」もトスカーナの特産品。代表的なトスカーナ料理を紹介すると、ます「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」フィレンツェ風ビーフステーキ。良質な赤身の牛肉を炭火で香ばしく焼いたもの。味付けは塩コショウのみ。素材の質が分かる。単位は1キロからの店が多く。焼き加減はやっぱりレアがオススメの様だ。

 次は「ピーチ」、「ピチ」、「ピンチ」とも呼ばれるトスカーナはシエナ地方発祥の手打ちパスタの事。麺を伸ばす動作を「アッピチャーレ」と言い、それがこのパスタの名前の由来となったと言われている。卵を使わない太麺はどこか、うどんのような見た目。にんにくとトマトのソースが一番ポピュラーですが、きのこやクリームソースと使うパスタもあるようだ。

 次は、「トリッパ・アッラ・フィオレンティーナ」フィレンツェ風トリッパ、トリッパとは牛の胃「ハチノス」の事。日本では焼肉の部位。フィレンツェではこのトリッパのトマト煮込みが名物。フィレンツェのレストランでオススメを聞くとトリッパ。トマトソースで柔らかく煮込まれたトリッパはクセがなく、食感がヤミツキにる。ホルモンが好きな方にはたまらない一皿

 次はクロスティーニ、トスカーナ料理の前菜と言えばクロスティーニ。ブルスケッタと並んでイタリアンを代表する前菜。クロスティーニとは「小さなトースト」という意味で、薄く切ったトスカーナパンをトーストしてレバーのペーストを塗ったもの。アンチョビやケッパーの入った豊かな風味は、レバーが苦手な方でも食べやすい。お酒が好きな方にはぴったりの一品。

 そんな話をホテルのフロント聞いて、今日は、名所見物とうまい料理を食べようと考えた。8時にホテルを出て「ピッティ宮殿」へ1457年、フィレンツェの銀行家ルカ・ピッティが作らせたルネッサンス様式の宮殿。ピッティの死後は完成前の宮殿建設は中断され、1549年にピッティ家のライバルだったメディチ家に買い取られて建設が再建された。そしてメディチ家が熱心に収集していた美術品がこの宮殿に集められました。

 1860年にイタリア王国が統一されてからはサヴォイア王家が生活した時期もありましたが、ヴィットリオ・エマヌエーレ3世の時代に宮殿全体が国家に寄付され、現在は美術館として公開されている。広大な宮殿には、パラティーナ美術館、近代美術館、銀器博物館、陶磁器博物館、衣装博物館、馬車博物館、ボーボリ庭園があり、見ごたえのあるコレクションが展示されている。

 1番の見どころはメディチ家の収集品を中心にした千点以上のコレクションでラファエッロ、ティツィアーノ、カラヴァッジョ、ルーベンスなどの作品に出会える。建物自体の装飾も素晴らしく天井のフレスコ画や豪華な家具類なども必見。

 次に訪れたのがサンマルコ修道院「美術館」ここは、12世紀にはドメニコ会のサンマルコ修道院と回廊、僧坊だった場所で、現在は美術館として公開されている。別名「アンジェリコ美術館」と呼ばれる通り、フラ・アンジェリコの作品を多数所蔵している。サンマルコ美術館で最も有名な一枚は、フラ・アンジェリコ作の「受胎告知」で、1階から2階へ続く階段を上がったところに展示されています。

 独特の淡いタッチと繊細な色遣いで描かれた聖母マリアと天使ガブリエル。自身も敬虔な修道士だったフラ・アンジェリコの優しい心情を良くあらわしている一枚だと言われています。小山田聡が、これ、学校の教科書に載っていたよねと、奥さんに聞くと、そうね見たことあるわねと答えた。イタリアって、どちらかというと、ヨーロッパでは、第2グループと感じてたが、美術、芸術では、間違いなくトップクラスだと笑った。

 その後、お昼になり、ホテルで教えてもらった、トスカーナ料理の名店「ラ・ギオッタ『La Ghiotta』」に入った。この店の特徴と多くの種類のトスカーナ料理を出すことだと教えられた。メニューを見てプロシュート「生ハム」や「サラミ」トレバーペーストの盛り合わせとパンが皿にのった「クロスティーニ」だった。奥さんは、本格的な具だくさんのピザを注文。

 そのピザは楕円形で、中にピザには数種類のチーズが4つ、別々に載って更に真ん中にクリームチーズがのっ周りに野草のような野菜とコーンと小さく切ったトマトが添えられていた。そして自家製のハウスワインがついてくる。その2種類の料理を2人で分け合って食べた。ハウスワインも美味しいし料理も抜群、やはり素材の旨さが伝わる。

 やっと食べ終わったと思ったらデザートにケーキがついてくると聞いた。わーすごいと思い、食べられるかなと心配になった。しかし、その心配は、すぐに消えた。デザートは、メレンゲが乗ったワイルドベリーのケーキで旨そう。イタリアスイーツらしい甘さがあり、手作り感、満載の日本では味わえないような個性的な味を感じられた。いろんなトスカーナ料理が食べられて満足した。

結局、店を出ると12時を過ぎて、ホテルへ戻り、荷物を持って、タクシーでフィレンツェ・サンタマリア駅に付き、列車に乗った。13時過ぎにローマに到着した。ローマ・テルミニ駅から空港特急電車に乗換へ空港に14時に到着した。そして登場手続きを終え15時半の成田空港直行便に乗った。飛行機に乗り、しばらくすると、心地よい振動で寝てしまった。

 その後、起きて、映画見たり、食事をしたり、また寝たりして過ごした。そして翌日、5月24日11時に成田空港到着した。そこから特急で東京駅にで新幹線に乗り、16時に岡山駅に到着した。その間は、寝てばかりいて、日本の到着すると、安心して急に睡魔に襲われ、奥さんが岡山駅ですよと、言われ、降りた。タクシーで家に帰り、風呂に入り、つまみを食べ酒を飲むと爆睡。

 翌、5月25日、3時に目覚めて、ぼーっとして、イタリア旅行の思い出が走馬灯のように浮かび上がり、布団の中にいると、空が白々明けてきて、5時半に、台所へ行き、湯を回して珈琲を入れると、奥さんも起きてきて、トーストを焼いて、一緒に食べた。6時過ぎに、健二が起きてきて、珍しく、朝早いねと言うので、時差呆けの真っ最中だというと、そうか、もう呆け始めたかと笑った。
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