第20話:パリバ、リーマンショックと溝口組合長の死

文字数 3,295文字

 それまで積極的に購入していた欧米の投資家が大きく動揺し、信用不安が台頭しました。当時は、金融当局や市場関係者、金融機関なども、サブプライム問題の深刻性をまだ十分に認識しておらず、いったんは鎮静化の兆しが見られました。

 その頃、小山田クルーズ・カンパニーのショートクルーズも釣りも順調で、小型船舶の合格の話題も、インターネットのサイトののせて、受講者が10人を超えた。そして12月を迎え2007年12月23日、姫子と健一が横浜から帰ってきて、クリスマスパーティーを開いた。その席で、健一が、NECの社内で吉川映子と言う名なの彼女ができたと言う話題で盛り上がり健一の彼女の写真を家族に見せた。

 すると姫子が、もしかして彼女ハーフと聞いた、さすが、鋭いねと言い、その通り、彼女は日本人の女性とアメリカ人の男性が結婚して生まれたハーフだと述べた。母が、どおりで胸が大きいのねと笑った。ひょっとして、お兄ちゃん、そこが気に入ったのと肩をたたいた。いや、それだけではないと言い、お母さんの影響というか教育で、男を立てることを知っていると話した、

 NECの商品の輸出の仕事をして英文の書類作成と海外とのインターネットを通じた交渉や事務関係の仕事をしていると教えてくれた。さらに、料理が上手なんだと言い、いあままで、こんなに旨い手料理は食べたことないと言うと、それは良かったねと母が意味ありげに言った。姫子が、お母さんの料理も、もちろん美味しいわよねとフォローした。

 そして健一もできたらアメリカで仕事を経験したいと思っていると話していた。父が、具体的に、どこまで話が進んでいるのか聞くと、実は、まだ、あまり進んでいないと言い、2,3回デートしただけだと答えると姫子が何だ、お兄ちゃんの単なる希望的観測って訳ねと冷ややかに言った。でも、何とか、結婚していると思っていると照れくさそうに笑いながら言った。

 そんな話をして、今回も0時過ぎまで話をして床についた。その後2008年があけた。今年も恒例の初詣でに家族5人で行き、健一は、彼女との結婚、健二と聡は商売繁盛、母が家族の健康を祈願して来た。帰って来ておせち料理を食べて、近くの温泉に来るまで出かけてきて、1月4日に、健一と姫子が、横浜へ帰って行った。

2008年1月16日、99000となった。鮫島さんが小山田に君はベテラン投資家として今買い時だと思うかろ逆に聞いた。その質問に対し、そう思うと答えた。わかったと言い、私に従って買うなら、助言するがどうすると聞くのでお願いしますとしっかりと言った。これに対し鮫島さんが了解と言い1月18日成り行きで30株買いを入れると30株285万円で買えた。

 1月22日、朝、97000円で30株買いを入れると、28株、272万円で買えた。1月23日、成り行きで30株買いを入れると96000円で10株、96万円で買えた。1月24日、朝、成り行きで30株買いを入れると96000円で9株、58万円で買えた。これで、77株を711万円で買えた。1月24日15時過ぎに小山田が鮫島さんに電話が、はいった。

 その時、小山田が、1月18、22,23,24日で「MonotaRO」、77株を総額711万円で買ったと言うと完璧だと誉めてくれた。その後、2008年6月3日、朝、435000円の気配値が出ていたので、成り行きで77株を売ると、直ぐに全株・77株売れ、税引き後利益2770万円となった。1割を鮫島さんに渡した。そして、小山田が2500万円の利益を手にした。

 ところでクラウンが今年で購入して10年になるので、買い換えたいと小山田聡が考え、トヨタの展示場へ行き、営業マンが何人のられますかと聞くので、多く乗れる奴が良いというとエスティマ・ハイブリッドを紹介された。この車は8人乗りで、ハイブリッドで市街地走行で1Lで15km位、走ると言われ、健二と試乗してみると広くて乗り心地も良く、気に入った。

 価格を聞くと総額450万円と言われて驚いた。するとクラウンロイヤルサルーンを100万円で下取りますと言われ、それなら買うと言い、あっさりと購入した。そして書類を書いて2008年式エスティマ・ハイブリッドの鍵をもらって、帰りは健二に運転してもらい自宅へ帰った。その後、8人乗りのエスティマ・ハイブリッドでクルーズ会社のお客さんを送迎するのに大活躍した。

 その後、2008年3月にアメリカの大手投資銀行・ベアー・スターンズの経営危機が明らかになると、金融危機が本格的に世界的に報道され始めた。連邦準備制度は最後の貸し手機能を拡充させて、国際流動性の危機に応急処置をしていたが、問題の根底にある不良債権の増大を止めることはできなかった。そこでニューヨーク連邦準備銀行が緊急融資を行い、5月30日、JPモルガン・チェースに救済買収された。

 市場は次の破綻する金融機関はどこだ?と模索するようになっていった。その後メリルリンチとリーマンブラザーズが危なくなったが、メリルリンチはバンク・オブ・アメリカに救済され助かりました。一方、リーマンブラザーズは、株式投資をしている人だけでなく、経済や金融に少し触れている人でも知っているように、世界を震撼させる破綻劇を巻き起こした。

9月に入って、アメリカ政府支援機関のフレディマックとファニーメイ2社が実質的破綻に陥り、9月15日にはリーマン・ブラザーズが、負債総額6390億ドル「約64兆円」というアメリカ史上最高額で経営破綻した。AIGの国有化など、金融機関の再編が進んだ。リーマンショックは、資金市場を凍り付けさせ、アメリカの国債市場でさえ流動性が急激に悪化し、円滑な金融取引が不可能になりました。

 ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーでさえ、絶対破綻することはない、とは言い切れない状況でした。モルガンスタンレーは、三菱UFJファイナンシャル・グループからの出資を仰いで、急いで対処されたほどです。リーマンブラザーズが破綻した後、アメリカの住宅金融を支えていたファニーメイとフレディマックの2つの政府支援機関も事実上国有化された。

 また、CDSの大量ポジションを抱えていた保険大手のAIGにも政府支援されました。米財務省は議会を説得して、7000億ドル「約70兆円」の公的資金を銀行などに資本注入した。政府による一連の救済処置の中で、ゴールドマンサックスとモルガンスタンレーもFRBからの資金支援を受けることになります。こうして、ウォール街、金融市場の中心にいた大手投資銀行の破綻の連鎖は避けられました。

 そんな中、2008年6月にガソリン価格が8月に1リットル180円を越えて、小山田クルーズ・カンパニーの利益が減ったが、その後、103円まで急落し胸をなで下ろした。また、リーマンショックで日本の株式市場も惨憺「さんたん」たる有様で、小山田聡は、忙しくて株をやっていなくて本当の良かったと胸をなで下ろしていた。気になったので以前、も助言をもらった鮫島さんに電話をするとずいぶん資産を減らしたようだった。

 一方、小山田聡も姫子への仕送りが毎年、医学部の授業料とマンションの費用など年間500万円ありの預貯金が62900万円となり、投資残金7000万円となっていた。家の前の集会場の管理は、全て、奥さんの良江さんと自治会長、PTA会長、老人会長に任せきりだったが若干の黒字で推移していたようだった。そして、2008年9月10日に長年世話になっていたの溝口組合長が脳梗塞で亡くなった。享年81歳だった。

 もちろん盛大が葬式が行われ、小山田聡も葬儀に列席した。喪が明けた頃に聡と同じ年の北上文男が新しく漁業協同組合の組合長になった。そして漁業協同組合のメンバーが60歳代と若返った。2008年9月20日に漁業協同組合の新メンバーによる初めての会合があり、施設の老朽化が激しいので、岸壁、船着き場、魚市場の改修の話が持ち上がった。しかし昔に比べ漁獲高も減り、組合の資金は底をついていた。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み