第36話:投資談義とイタリア旅行へ

文字数 2,803文字

 それを聞いて小山田が、かいかぶらないで下さいよと言い、ただ私には選択の自由はなく自分で自分の人生を切り開くしかなかっただけですと答えた。なければ作るしかない、それだけですよと言い切った。次に倉吉さんが株投資は、どうやって覚えたのですかと聞かれ、最初は友人に教えてもらい、その後は、本を読んで勉強したと伝えた。

 それだけで、億の金を掴んですかと、驚いた様に言った。ただ、投資した時代が、たまたま日本の成長期だっただけですよ、照れながら言った。それに対して、そんな事はない、私の友人で、株に失敗して土地建物を手放した人間も多くいると言った。私も、ずいぶん苦い経験をしたと、言うと、小山田が、ネットバブル2000年から2001年の頃ですかと言うと、その通りと言った。

 倉敷さんが、私の実家も商売をして、お金があり大手証券の担当者が父に、投資の極意を教えてくれた。その話を父の横で良く聞いていたので覚えていますと言い、金持ちは、上がると確信できた時に、初めて大きな投資に出るべきだと、その担当者が教えた。貧乏人は、ギャンブルをするように、安い株を買えだの将来性はどうかなど、わかった様なことを言うが、世の中一寸先は闇、わかりゃしないと担当者が話したと語った。

 それを聞いて、金持ちの順張りですねと言い、小山田が、株の本を読んで覚えた、最初の格言は、「金持ちの順張りと貧乏博徒の逆張り」。貧乏人は、下げた所、安いところ買い、高区なったところを売る。はずして、会社が潰れる場合もあるが、投資金額が小さいから、やり直しがきく。また、成功すると10倍以上の儲けになる事もある、そのため博徒の逆張りという訳だと説明。

 しかし、そうはいっても、投資する小さなひよっこ企業が大化けするかどうか何て、神のみぞ知る世界で、わかりっこない。そこが難しい、そのため、企業分析の確かな目が必要で、そのためには、企業分析の本を何冊も読んで、どういう指標を見るべきかを調べて、ノートに、書き込む勉強は、必死でやったと打ち明けた。でも、学校の勉強と違って、成功すれば銭が入ると思うと不思議と頭に入ったと小山田が笑った。

 そこで、企業を分析して、5年後、10年後の株価を予想して投資するようになったと伝えると、倉敷さんが、そうでしょうね、そういった努力をしないで、大手証券の言いなりになって投資しても株屋が儲かるだけで、投資家はあまり儲からないと笑いながら言った。やっぱり、多くの本を読んで、勉強したんですねと言うと、それだけでなく、多くの失敗もしましたよと笑いながら言った。

 最後に、金持ちは、絹子さんのように、投資信託に長期投資して、その国、その会社が成長する分だけ、投資金額を増やす方法のが時間はかかるが、間違いないでしょうねと言い切った。そう言う事で最近はETJF「上場株式投信」が、大はやりですと言い、株投資と投資信託の良いとこ取りで、ブームになってますよねと言った。それを聞いて、そうなんですかと倉敷さんが言うと最低限、それくらい知らないと儲かりませんよと笑った。

 こりゃ、一本取られたと倉敷さんが言った。すると絹子さんが時計を見て、もうこんな時間と驚いた様に言った。22時過ぎてますよと言い、タクシーを呼んで帰りましょうと、絹子さんが言い、電話を借りて、タクシーを呼び、帰って行った。その後、2015年4月10日に16日間のイタリア旅行のプランを絹子さんと良江さんで練って決めたと知らされた。

 出発は5月11日月曜日で費用は、1人、約100万円、16泊18日、最初にローマに飛んで、ローマ・バチカン4泊、列車でナポリへ移動し4泊、ポンペイ遺跡、カプリ島、アマルフィドライブ、次、飛行機でミラノへ飛び、2泊、そこらかベネチアへ行き1泊、次にフィレンツェへ3泊しローマに戻る16泊18日の旅行計画が完成した。

 その後、チケットが送られてきた。それによると、2015年5月11日、成田空港13:15分発であった。そこで、岡山駅に倉吉夫妻と小山田夫妻が6時に集合し、岡山駅を6時5分発の新幹線に乗り東京駅に9時30分着。成田エクスプレスに乗り換え、東京駅10時発で成田空港11時前に到着した。成田空港に入り出国手続きを済ませ、アリタリア航空の登場手続きを終えた。

 そして成田空港で昼食をとって14時出発の飛行機に乗り込み飛び立った。その後、ローマに19時に到着した。13時間のフライトの間、最初は、映画を見たりして時間を潰していたが、夕食を食べた後、急に眠くなり、夢の中へ落ちた。その後、起きたが、うつらうつらしていた。また、映画を見ていたが、再び、寝てしまい、あと1時間でローマに到着しますのアナウンスで起きた。

 疲れで、ぼーっとしていたので、ゆっくり確認しながら、行動する事にした。着陸態勢になり、着陸後、急に速度を落としたかと思うと、少しして降り口があき、イタリアに着いたのだとわかった。飛行から出ると、周りは夜になっていた、その後、宗谷手続きを済ませて、タクシーでホテルに向かった。ホテルにチェックインして、お風呂に入って、ゆっくりとした。

 次にワインを飲んで寝ようとしたが、眠気が起きてこない、まさに、これが時差ってやつだ。その後、イタリア語のテレビを見ていたが、何言ってるのかわからないので、面白くないので、音楽を聴いた。その後、ワインを飲んで、寝ようと努力したが、午前2時頃まで寝れらなかった。翌、5月12日、朝9時に起きて、ホテルで朝食をとった。10時頃にホテルを出た。

 その後、地下鉄・バス・トラムが24h乗り放題の1日券7ユーロ、1000円位で購入した。そして、まずは、テルミニ「ローマ中央駅」から地下鉄A線に乗り、オッタヴィアーノ下車。バチカン市国を目指した。カトリック教会の総本山バチカンは、信者でなくとも訪れる価値がある世界最小の国。オッタヴィアーノ駅下車、オッタヴィアーノ通りを12分ほど直進するとサンピエトロ広場に到着します。

 バチカンから伸びるコンチリアツィオーネ通りを7分ほど歩くと、サンタンジェロ城に着いた。もとは霊廟、その後、要塞、現在はミュージアムという丸いお城。正面から撮影するなら、サンタンジェロ橋から撮るのが正解。ただし、橋は渡らず戻ってください。そのままバチカンとは反対の、テベレ川沿いを歩いていくと良いとガイドブックに書いてあった。

 サンタンジェロ城からテベレ川沿いを歩き、トリブナーリ広場へ。ウンベルト1世橋を渡って、モンテブリアンヅォ通りを左に進むとコンドッティ通りに。高級ブティックの前を過ぎれば、そこはスペイン広場。かつて、ここに、スペイン大使館があったのでスペイン広場と呼ばれるようになったそう。お腹が空いてきたなと思うと、もう昼を過ぎていて、近くのカフェで、軽い昼食をとった。
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