2020年4月27日

文字数 1,424文字

2020年4月27日
 右足の甲が痛い。片方の足を痛めると、必ず反対も痛くなる。

 少し前のニュースだが、『日テレNWES24』は、2020年4月16日10時52分更新「「バンクシーも外出できず? 新作を発表」において、バンクシーが新型コロナウイルスの影響による巣ごもり生活を表現したと見られる新作をInstagramに発表したことを次のように伝えている。

神出鬼没のアーティスト・バンクシーが、新型コロナウイルスの影響により外出もままならない現在の生活を表現したとみられる新作を15日、発表しました。
バンクシーの新作が描かれた場所は、自宅とみられるトイレです。バンクシー作品の象徴であるネズミが9匹描かれ、タオル掛けにぶら下がったり洗面台のまわりを散らかしたりするなど、屋内で暴れ回っています。バンクシーは作品を公開したSNSに、「妻は私が家で仕事をすることが嫌いだ」とのコメントを添えています。
バンクシーの出身地とされるイギリスでは、新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、事実上の外出禁止令が続いています。地元メディアは「他のアーティストと同様に、自宅にいることを余儀なくされている」と伝えています。

 現代芸術は芸術史を前提に創作・鑑賞されている。その知識がない門外漢にはしばしば理解し難い作品も少なくない。現代美術には半美術館、もしくは脱美術館の潮流がある。クリスト等によるラッピングが好例で、バンクシーもこれを踏まえている。また、匿名性はアンディ・ウォーホルが実践した芸術家の商品に対するパロディである。今回のSNS投稿は芸術の自由化に身を投じと理解できよう。Instagramへの画像や動画の投稿は今世界各地の人々が行っている。これは下移出の自由化である。その質はともかく、SNSはかつてないほどの芸術を世界的に公開している。バンクシーは、難解な現代芸術家と違い、彼らとの差異によってアイデンティティを確認するエリート主義者ではない。

 20世紀芸術には、異議申し立てこそ表現だという一つの流れがある。政治的正しさや社会的コンセンサス、商業主義への抗いが芸術の行うべき表現だというわけだ。それは芸術の戦争責任にも関連している。

 異議申し立ては対象によっては依然として有効である。それを否定すべきではない。ただ、現代的課題に対する異議申し立てが時として反動的ですらあることを忘れてならない。気候変動対策や感染症制御への抗議活動をドナルド・トランプ大統領の支持者が行っている。社会の中の芸術に基づきつつ、社会的・倫理的に表現活動を行うことが求められている。バンクシーの今回の投稿はこうした背景から理解できる。

 けれども、この投稿は従来の覆面のアーティストという個性からは少々逸脱している。。 信じればの話だが、パートナーの存在などバンクシーの個人情報が明らかにされている。もっとも、認識の変更を促すほどパンでミックは大きく、それを伴わないとすれば、社会性・倫理性に疑問が付く。

 夕食は、青梗菜の炒め物、豆腐と海苔の中華スープ、野菜サラダ、職には緑茶、干し柿。屋内ウォーキングは10020歩。都内の新規陽性者数は39人。

参照文献
「「バンクシーも外出できず? 新作を発表」、『日テレNWES24』、2020年4月16日10時52分更新
https://www.news24.jp/articles/2020/04/16/10626615.html

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