2020年5月14日

文字数 1,202文字

2020年5月14日
 新型コロナウイルス感染症の特徴は無症状であっても感染力があることだ。ところが、不顕性感染は症状がないから、社会における実態を把握することが難しい。そこで、無作為抽出法を用いて感染者の人口比率を統計学的に推定する方法が試みられる。

 ロイターは、2020年5月14日 5時39分更新「スペイン、人口の約5%が新型コロナ感染 抗体検査の暫定結果」において、スペインで実施された調査結果について次のように伝えている。

[マドリード 13日 ロイター] - スペイン保健当局が13日発表した新型コロナウイルス抗体検査の暫定結果から、人口の約5%が新型コロナに感染していたことが分かった。これはスペインの人口4500万人中230万人が感染したことを意味し、公式発表の感染者数の約10倍に相当する。
抗体検査は4月27日から、全国で6万人を対象に実施された。
スペインでの新型コロナ感染者数は累計22万8691人で、世界で2番目に多い。死者は2万7104人。
スペイン外務省筋はこの日、政府が感染の第2波回避に向け、7月まで国外への渡航を制限する計画と明らかにした。スペインは3月半ばの非常事態宣言以来、フランスとポルトガルとの国境を閉鎖している。
また、フランス保健当局は、同国の新型コロナ感染症による死者が前日から83人(0.3%)増え、2万7074人に達したと発表した。増加ペースは4日ぶりに鈍化したものの、累計の死者数は米国、英国、イタリア、スペインに次いで世界で5番目に多い。

 この調査によると、スペイン政府が確認している陽性者のおよそ10倍の感染者数が推定される。把握できていない感染者がそれだけ市中にいるとなれば、さらなる拡大は必至だ。しかも、人口の5%では集団免疫を獲得するとされる比率に遠く及ばない。これからも感染拡大は続くということになる。

 スペインより感染者数が少ないとみられる日本だが、政府はPCR検査の拡大に極めて消極的だから、公表される数字の10倍ですむかどうかはわからない。集団免疫を狙っているとしたら、スペインでさえ5%であるので、現実的ではない。また、検査には漏れがあるとしても、それを繰り返すことで人々が自らの認知行動に戒めを抱くようになる。不顕性感染が特徴の新型コロナウイルスはPCR検査を拡充して、実態の把握と人々の自戒を促す必要がある。

 夕食には、酢豚、麻婆豆腐スープ、野菜サラダ、サツマイモのヨーグルトサラダ、食後はウコン茶。屋内ウォーキングは10012歩。都内の新規陽性者数は30人。

参照文献
「スペイン、人口の約5%が新型コロナ感染 抗体検査の暫定結果」、『ロイター』、2020年5月14日 5時39分更新
https://jp.reuters.com/article/health-coronavirus-spain-study-idJPKBN22P2VN

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