2020年4月18日

文字数 1,608文字

2020年4月18日
 朝から雨が降っている。次第に激しくなり、昼には、窓が雨粒で覆われる。頭痛がする。水分不足かとお茶を飲むが、左の側頭部の痛みが消えない。最近、やたらと夢を見る。

 新型コロナウイルス感染症にはまだ治療法が確立していない。そんな中、『日本経済新聞』2020年4月18日17時45分更新「血漿療法、月内にも国内で試験 新型コロナ治療」が「血漿療法」の可能性について次のように伝えている。

新型コロナに対する治療法は、既存薬の転用だけではない。コロナから回復した患者の血液を使う「血漿(けっしょう)療法」という治療法もある。国内でも早ければ4月中にも試験的な投与が始まる。
血漿は血液から赤血球や白血球などを取り除いた成分のことで、「アルブミン」や「グロブリン(抗体)」といったたんぱく質が含まれる。このうちグロブリンには様々な性質があり、血漿から分離し精製することで免疫不全の治療や重度の感染症治療に使える医薬品となる。
実はこの仕組みは日本の近代医学の父、北里柴三郎博士が世界で初めて確立した。
今回の新型コロナでは、回復した人の血液の中にはコロナを排除する免疫(抗体)が存在するケースがある。この成分を重症患者に投与すれば体内のウイルスを排除するのに役立つことが期待される。
中国でも重症患者に対する血漿療法で回復した人がいるとする報告が出ており、米食品医薬品局(FDA)も血漿投与を認め、カナダでも大規模な臨床研究が始まった。日本でも国立国際医療研究センターが早ければ4月中にも試験的な治療を試みる方針だ。
回復者の血液を使った血漿製剤で製薬企業も動き始めた。先頭を走るのは血漿分画製剤の世界大手、武田薬品工業だ。
血漿療法には別の感染症にかかるといったリスクもあり、副作用や合併症の危険性もある。聖路加国際病院救急部の一二三亨副医長は「治療法がない感染症にも応用でき、理論的には感染早期に投与すると高い効果が期待できる」と話す。

 新型コロナウイルス感染症をめぐる予防法や治療法に関する報道には疑いを持って触れることが必要だ。世界的に関心が高く、好結果が期待されている。こうした背景により、治験や査読などの標準的過程をショートカットして根拠が十分と言えない成果を政府や企業、研究者が公表する危険性がある。。生命や健康にかかわる領域であるため、それが妥当であるかの審査は専門家が伸長に当たる者であるけれども、政治的・経済的思惑からこのプロセスに干渉が入ることが否定できない。

 この治療法は劇症肝炎や肝不全、血栓性血小板減少性紫斑病、全身性紅斑性エリトマトーデスなどに用いられている。パンデミックにおいては、スペインかぜの時に使われている。その後、SARSやエボラ出血熱の際にも試みられている。ただし、1人から3人までとされ、パンデミックに用いるには大勢の献血希望者が必要である。ただ、ワクチンが開発されるまで、適切な条件の下で治療に利用することは期待できる。

 医薬品開発はイノベーションにおいてリニア・モデルの代表である。基礎研究の延長線上に応用開発が実現する。しかし、日本は、戦後、非リニア・モデルで成功している。基礎研究を重視せず製品開発に着手、成果を挙げる。だが、基礎研究は「習うより慣れろ」では難しい。日本がワクチン開発で先行する可能性は低い。そう思って報道に接する必要がある。

 夕食はおでん、鳥飯、野菜サラダ、三つ葉のコチジャン和え、チリコンカンと居酒屋のような脈絡のないメニュー、食後はコーヒー、最後の干し柿。ウォーキングは12692歩。都内の新規陽性者数は181人。

参照文献
「血漿療法、月内にも国内で試験 新型コロナ治療」、『日本経済新聞』、2020年4月18日17時45分更新
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58237600Y0A410C2EA2000/
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