◆　忘備録（一四）　八月五日（火）　３　

文字数 244文字

＊
　秋葉神社に着いた時は完全にグロッキー。
　宮司さんに挨拶をして、境内の一画をお借りする。

　休憩をしてから、岡本さんとユーコが買出しに行った。
　その間に、ぼくがダンボール函を分解して、「信州行脚夏興行」のポスターを描く。

　「歩いて信州各地で公演している
　　東京からやってきました人形工房どんどろです」

　リヤカーを曳いて歩いているだけで目立つのだから、何者であるかをアピールしたほうがいいと提案したんだ。

「任せるよ」

　今更ながら、前準備をしていないことに憤りすら感じる。

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