〇〇二　　上諏訪・手長神社　２　　

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　昨日は雨が降っていたので、今夜の宣伝に町へ行かなかったと、座長はのんびりとしていた。
　急いで宣伝をするために町へ出る。





　まずは、町にご挨拶。
　ことさら大きくクラクションを鳴らすドライバーが多かった。
　歓迎されているのか、されていないのか。





　子どもは、つねに物怖じをしない冒険者だ。
　興味津々といった目で、チラシを欲しがるのだが、残念なことに子ども向けの人形劇ではない。
　だから、貴重なチラシは渡さない。


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　町を巡り、手渡しで百枚のチラシを配る。
　これで、座長がいうように、五十人来てくれるだろうかと心配になる。


　●


　境内の樹と樹に綱を張り、黒い幕で舞台を整える。　
　人形は、静かに時の流れを見つめる。





　そして、初演の夜を待つ。

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