第40話 ロッド・スチュワート
文字数 5,615文字
イギリスを代表するシンガーであるロッド・スチュワートが、FIFAワールドカップの開会式でのパフォーマンスをオファーされるも、断ったことを明かした。
カタールでは、LGBTQ+の人々や女性の権利を迫害するような法律が問題になっているほか、移民労働者に対する非人道的な扱いも問題になっており、ワールドカップ開催決定から現在まで約6,500人の移民労働者が亡くなり、賃金の未払いが発生していることが発覚。
ロッドがワールドカップの開会式でパフォーマンスして欲しいというオファーを受けたのは、約15ヵ月前のこと。どんな内容かなど詳細は明かさなかったが、出演交渉の際に提示された金額は、なんと約1億3,000万円(100万ドル)。
たった数分パフォーマンスするだけで、1億円以上を稼げるなんておいしい仕事だが、ロッドは人権問題などを考慮して判断した。
サー・ロデリック・デイヴィッド・“ロッド”・スチュワート(Sir Roderick David "Rod" Stewart、1945年1月10日 - )は、スコットランド家系のイギリスのミュージシャン。
「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第59位。
「Q誌の選ぶ歴史上最も偉大な100人のシンガー」において第33位。
1960年代後半からジェフ・ベック・グループ、フェイセズでの在籍を経てソロで活躍。個性的なハスキーボイスの持ち主で、そのボーカル・スタイルは一部のロック・ミュージシャンに影響を与えた。
10代の頃にはプロ・サッカーの3部リーグのチームのトライアルも受けたことで知られている。ライブでは客席にサッカーボールを蹴り込むパフォーマンスが定番となっている。
5人兄弟の末っ子。両親はロンドン北部で新聞販売業を営み、一家は店の2階に住んでいた。ロッドがロンドンのハイゲートで誕生する数分前に、ドイツのV2ロケット(軍事用液体燃料ミサイル)がちょうど通りの向かいの警察署へ命中した。
墓掘り人夫などの日雇い仕事を転々とした後、サッカー選手として西ロンドンを本拠とするブレントフォードFCに参加したが、わずか3週間ほどでクラブから退団。
1960年代前半に放浪の罪で追放されたスペインのフォーク歌手のウィズ・ジョーンズのツアーに加わり、音楽の経歴が始まった。
「優秀な学力もなく、コネもない俺にとってサッカーは唯一の“希望”だったんだ」
15歳になったロッドは、音楽の楽しさに目覚めつつも、イングランドのプロリーグ所属のブレントフォード・フットボールクラブにその才能を見出されて“見習い”として契約を交わす。
しかし、彼を待っていたのはスパイク磨きや更衣室の清掃の日々だった。
彼はそんな雑用ばかりの“プロ見習い生活”に見切りをつけて…たった二週間でイングランドのサッカー界から姿を消すこととなる。
当時のことを振り返り、彼はこんな言葉を残している。
墓掘りをしていたというのは都市伝説らしい。
https://search.yahoo.co.jp/amp/www.tapthepop.net/news/86556/amp%3Fusqp%3Dmq331AQIKAGwASCAAgM%253D
ジェフ・ベック(1944年6月24日- )は、イングランド出身のミュージシャン。日本では、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジと並ぶ3大ロック・ギタリストの一人とされている。
1965年、エリック・クラプトン脱退直後のヤードバーズに参加。ミケランジェロ・アントニーオニ監督の『欲望』に出演、この映画でベックはギターを破壊している。
ソロでは、71年にシングル「マギー・メイ」がアメリカとイギリスで同時にNo.1を記録する偉業を達成。
ソロ初来日公演の際には、雑誌のインタビューで対談している。また、大阪球場コンサートのエンディングとして長年に渡って「セイリング」を使用。
「沢田研二さんがミック・ジャガーに入れ込んでいたので、僕はロッド・スチュワートを目指すことにした」
「アイム・セクシー」は、ブラジルのアーティスト、ジョルジ・ベンの「タジ・マハール」に非常によく似ているため、裁判となった。裁判の結果はロッドの敗訴だった。後年、盗作である事をロッド本人が認めている。
「アイム・セクシー」を収録した『スーパースターはブロンドがお好き』は、日本のオリコンアルバムチャートでも2位まで上昇する大ヒットを飛ばし、1979年3月のソロ初の日本公演チケットは、ハガキによる抽選販売であった。会場の収容人数が合計8万人に対し、40万通を超える応募が殺到し、日本でも人気が高いことが実証された。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ジョルジ・ベンジョール
ビートたけしは1970年代から現在まで大きな影響を受けており、一時期はロッドの髪形を真似るなどした。コンサートでは「セイリング」や「ホット・レッグス」が歌われていたことが確認されており、サワコの朝に出演した際には、記憶の中で今もきらめく曲として「マギー・メイ」を挙げている。
奥田民生は直接的な言及はあまりしないものの、自身の楽曲「ツアーメン」のギターリフは「ホット・レッグス」のオマージュである。また、2000年のGOLDBLENDツアーの一部公演で「ホット・レッグス」を歌唱した。
「ダウンタウン・トレイン」は1990年1月にリリース、「Da Ya Think I'm Sexy?」以来11年ぶりにロッド・スチュワートが英・米両方のチャートでトップ10入りを達成した作品です。
オリジナルはアメリカのシンガー・ソングライターのトム・ウェイツが1985年に発表したアルバム『Rain Dogs』に収録された作品です。
ロッドver.のヒットの要因として彼自身の哀愁たっぷりのヴォーカルがあるのはもちろんですが、レコーディングに貢献といって忘れてはならないのは1960年代からの盟友ジェフ・ベックで、ここではスライド・ギターで参加しています。
『ユア・ザ・スター』は、ロッド・スチュワートが1995年に発表したアルバム。
日本ではフジテレビ系列のドラマ『沙粧妙子-最後の事件-』の主題歌に「レディ・ラック」が起用されシングル、アルバム共にヒット。再注目を集める事となり翌1996年に再来日。プロモーションとして『ニュースステーション』に出演し、同い年の久米宏とトークを繰り広げた。2000年には甲状腺癌が判明、喉の手術を機にこれまでの高音は出せなくなった為、以後、喉に負担を掛けない歌唱法に変更した。
2002年から2005年にかけては、スタンダード・ナンバーをカヴァーした『ザ・グレイト・アメリカン・ソングブック』シリーズ5作が大ヒット。全世界で2000万枚以上のセールスを記録。『Vol.3』は25年振りとなる全米1位を達成し、第47回グラミー賞の"最優秀トラディショナル・ポップ・アルバム"部門を受賞して通算13度目のノミネートで待望の初受賞となり、劇的な復活を果たした。
徳永英明の「VOCALIST」シリーズは、ロッドのカバー・シリーズの成功がきっかけだったことが「ソウルブック」のブックレットに記載されている。
2006年にはロック回帰を宣言したカヴァー・アルバム『グレイト・ロック・クラシックス』が再び全米1位を記録。
2007年7月12日、ロンドン・バッキンガム宮殿で大英帝国第3級勲位(CBE)が授与された。
2009年3月、13年振りとなる来日公演が実現。日本武道館の初日公演が完売となり、各地で盛り上がりを見せた。
また、3月14日のさいたまスーパーアリーナ公演の前には、Jリーグ浦和レッドダイヤモンズからのオファーを受け埼玉スタジアム2002を訪れた。Jリーグが開幕した1993年からレッズのオフィシャルサポーターズソングとして使用されている「We are Diamonds」の原曲が「セイリング」である縁で招待された。ライブ本番前であった事からスタジアムでの歌唱などは見送られたが、サポーターに向けて映像でメッセージを送った。
2013年春には、自身15年振りとなる作詞・作曲のオリジナルナンバーを多数含むアルバム『タイム〜時の旅人〜』を発表。1979年の『グレイテスト・ヒッツ』以来、自身34年振りとなる全英チャート1位を獲得した。これは英国の音楽史上においてボブ・ディランに次ぐ記録で、イギリス人ミュージシャンではトム・ジョーンズの32年を上回る最長記録である。
2016年6月10日、英国政府によりナイト爵位が授与されることが発表された。
2018年、『ブラッド・レッド・ローゼズ』を発表。全英では自身5年振りとなる初登場1位を記録。
2019年9月27日、ロサンゼルスのハリウッド・ボウルで行われた公演のアンコールで、ジェフ・ベックと10年振りに共演、5曲を披露した。
11月にはロイヤル・フィル・ハーモニー管弦楽団によるリアレンジ、新録のナンバーも収録した『ロッド・スチュワート・ウィズ・ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団』を発表。3週続けて1位を獲得し、自身の持つ最年長記録を更新。また、ソロ50年のキャリアで初の全米クラシック・アルバム・チャート1位を記録した。
「すらりとしたブロンドが好き」と公言しているとおり、女性遍歴が華やかで、17歳の頃に未婚の父となるなど、これまで4人の女性との間に8人の子供を授かっている。(当時66歳)
2010年、約30年間を過ごしたロサンゼルスに別れを告げ、本国イギリスに帰国した。
元フェイセズのメンバーだったロニー・レーンが重病を患った際には、ロン・ウッドと膨大な医療費を人知れず払い続けていたこと、ロッドの才能をいち早く見抜いたブルース・シンガーのロング・ジョン・ボールドリーの医療費も負担していたことが、オフィシャル・バイオグラフィーに記載されている。
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