第25話
文字数 3,761文字
そんな風にして晴明が蓼科へ去っていったのと入れ違うかのように、蘇芳が職場に蕗子を訪ねてきた。
家を出て以来会って無く、直接何も言ってこないのを不審に思いつつも、それを安堵している自分がいた。矢張り後ろめたく感じているのか。
蘇芳はとても冷たい眼をしていた。
応接室へ案内しようとしたが、話しはすぐに済むからと、外へ連れ出された。
事務所のあるビルの入り口付近で蘇芳は立ち止り、振り返った。射るような目で蕗子を睨み据える。
よもや妹からこんな目で見られようとは思ってもみなかった。
だが自分は悪くない。そう自分に言い聞かせる。
「あたし、またアメリカへ行く事にした」
噛みつくような言い方に驚く。
「日本にいても、自分の思うような方向には進めないみたい。日本のダンスシーンに馴染めないと言うか、馴染みたくないから、アメリカでやり直す事にしたの」
「そう……」
蘇芳のダンスは派手で力強さがある。日本では個性が強すぎて、なかなか受け入れられないのかもしれない。バックダンサーであっても、アメリカなら通用するが、日本では目立ち過ぎて、周囲に合わせるように言われるだろう。
だが、自分のダンスを自分より下手な相手に合わせてる事など、彼女のプライドが許せないに違いない。
「こんな事なら、日本に帰ってこなきゃ良かった。ずっと向こうにいるべきだったって、この間まで思ってたけど」
蘇芳はそこで少し躊躇う仕草を見せた。珍しい。だがすぐにキッと蕗子を見た。
「でもやっぱり、帰って来て良かったんだと思う。アイツと別れられて良かったのよ。ただ可哀想なのはお姉ちゃん」
「ええ?」
(どういう事?)
蘇芳はまるで蔑むように蕗子を見ている。
「あんな男に、夢中になって馬鹿だったわ。あいつはケダモノよ。考えてもおぞましい。出来る事なら、出会う前に時間を戻したいくらい」
蘇芳はまるで寒さから身を守るように両腕で抱いた。
「お姉ちゃんも後悔するわよ。生真面目な性格だから、狂っちゃうかもね。でもそれも自業自得よ。よりにもよって妹の夫を横取りしたんだから。その報いを受けるがいいんだわ」
それだけ言って去ろうとしたので蕗子は引き止めた
「ちょっと待って。一体どういう意味なの?恨みに思うのは勝手だけど、変な言いがかりはやめて」
蘇芳はフフンと鼻で笑った。
「よく言うわ。妹思いのいい姉を散々演じて来て、一番大事な物を奪うべく虎視眈々とその機会を狙ってたんでしょうに。そんな、お姉ちゃんの本性を、お父さんもお母さんも早くから気付いてたんでしょうね。だからいつも私の味方だったのよ。でも、そのお陰でアイツの本性も知ることができたんだから、逆に感謝しなくちゃいけないのかな」
「本性って……」
「そのうち、お父さんが来るわよ。アイツの本性を明かしに。楽しみにしてるといいわ」
「アメリカへ行って、向こうでダンスをするにしても、お父さんたちの事はどうするの?」
「何言ってるの?親が子供の心配するのならわかるけど、子供が親の心配なんてする必要ないじゃない」
「でも、お父さんもじきに定年を迎えるだろうし……」
蕗子の心配を嘲るように、ウンザリした顔になった。
「今は長寿の時代じゃない。まだまだ若いわよ。それに、お父さんは金持ちじゃない。いざとなったら、お金が助けてくれるでしょ。それとも、お姉ちゃんが面倒を見る?嫌われていても長女だもんね。」
蘇芳は蕗子を振り切るように、足早に去っていった。
なんて事だ。ああまで悪しざまに罵られようとは。
他人から言われても傷つくのに、それが実の妹となると、言い知れぬ悲しみが心の奥から染み出してくるようだ。
それに、両親の件。
あれだけ可愛がってもらってきながら、着なくなった服を脱ぎ捨てるが如く見捨てていくのか。
それでも両親は、蘇芳がいつか大成して、親孝行をしに戻って来てくれると信じているのだろう。
これから先、姉妹の仲が元に戻る事はないのかもしれない。
(元に戻る?元って?)
そうだ。元って何だろう?
目立って仲が悪かった訳ではないが、良かったとも言い難い。
蕗子は蘇芳を自慢の妹と思っていたが、だからと言って仲がむつまじかった訳ではない。
今から思えば、蘇芳の方で姉に対して慕う気持ちが欠けていたような気がする。
自然な情愛を感じたことが無かった。だから、所詮、なるべくしてなったとしか言えないのかもしれない。
いずれにせよ、ショックだった。
晴明の本性とは何の事なのか。
ケダモノ扱いしていたが、恨むにしても大袈裟すぎないか。あまりな言いようだと思う。
だが、その答えはすぐにやってきた。
仕事が休みで、部屋で新しい施工方式や商品が紹介されている業界誌を読んでいる時だった。
オートロックの呼び出し音が鳴った。
晴明が来るとは聞いていない。
まだ蓼科へ行ったばかりで、当分は戻って来ない様子だった。
来る時は事前に連絡をくれる事になっている。
(一体、誰だろう?まさか、所長じゃないよね?)
他にここを知っている人間はいない筈だから、思い浮かばなかった。
不審な思いで立ち上がって、キッチン横のモニタを見に行ったら、広志の姿がそこにあった。
(なんで?どうしてここに)
蘇芳の言葉を思い出した。
――そのうちお父さんが来るわよ。
蕗子と晴明を別れさす為に来たのか……。
(どうしよう……)
蕗子は迷った。
再び呼び出し音が鳴った。モニタに映る父から、苛立ちが感じられた。
今出なかったら、また訪ねて来るんだろう。それでも無視したら、職場にまで押し掛けてくるかもしれない。仕方なく蕗子はインターホンのボタンを押した。
「はい……」
「蕗子か。俺だ。お父さんだ。開けてくれ」
傲然としている。
蕗子はオートロックを解除した。フッと溜息が洩れる。一気に気持ちが沈んだ。
家を出た時のように怒鳴られたりしなければ良いが。
間もなく玄関ベルが鳴った。憂鬱な面もちでドアを開いた。
不機嫌そうな顔をした広志が立っていた。
「今日は話しがあってやってきた。入れてくれ」
そう言うと、蕗子の返事も待たずに強引に上がり込んで来た。
そして入った途端に目を剥いた。
「なんだ、ここは!何にも無いじゃないか。本当にここに住んでるのか?」
「これで十分暮らせるから、増やさないだけです。座布団も何も無いし、お茶もありませんけど。良ければその辺に座って」
広志は文句を言いたげな態度で、部屋の真ん中に胡坐をかいた。
蕗子は少し距離を置いた場所に正座した。
「お父さん。どうしてここが?」
広志は小馬鹿にしたような笑みを浮かべた。
「連絡しないから知らないと思ってたんだろうが、甘いな。お前の事と阿部の事は調べがついてる」
「調べ?」
まるで、犯罪者に対する刑事のような口ぶりだ。嫌悪感が生じてくる。
「ああ。あいつが蘇芳の素行調査をして、自分の事も調べて構わないと言ったからな。調べさせて貰ったんだよ。そしたら、とんでもない事実が判明した」
今度は勿体ぶるような口調だ。
蕗子は無言で父を見つめた。この父がこれから言おうとしている事は何なのだろう。
「あいつは蘇芳の不貞を散々責め立てたが、自分だってアメリカにいた時には、絵のパトロン達といい思いをしてたんだ。マダム達の閨房の相手をして、絵を法外な値段で買って貰ってたんだから、ヒモみたいな状態だったのさ。それも複数の」
厭らしい笑みを浮かべたので、我が父親ながらゾッとした。
いや、自分の親だからこそ、一層ゾッとするのかもしれない。
広志は、表情を変えずに自分を見ている娘に気付いて、うろたえたように視線を逸らせた。
「だが、そんなのはまだいい。普通に男だ。絵だけで喰ってくのは大変な事だからな。それより何より驚いたのは、あいつの父親が倉山行人 だった事だ」
「倉山行人?」
聞き覚えのある名前だった。
「お前も建築の仕事をしてるんだから、名前を聞いた事くらいはある筈だ。日本画の」
言われて思い出した。
倉山行人は日本を代表すると言われる程の有名さではないが、愛好家が多く、彼の絵を飾りたいと言っていたクライアントが何人もいた。
「確か、大分前に自殺したって聞いた気がするんだけど」
だから、絵の数が限られている。愛好家の間では高値で取引されていた。
「ああ。二十年くらい前だったと思う。当時はショッキングなニュースだった。祇園の舞妓と心中したんだった」
「心中?」
「そうだ。妻子がいるのにな」
「え?じゃぁ、その妻子って言うのが……」
「いや違う」
「でもさっき、行人の息子だったって」
「あいつは先妻の子だ」
「先妻?」
「行人ってのは、酷い男だな。まぁ、芸術家と称するヤツほど、ろくなヤツはいないが、その見本と言ってもいい。行人は、阿部の母親と結婚して息子を得たが、それから間もなく愛人ができた。あいつが四歳になった頃、愛人が妊娠して、行人は妻子を捨てたんだ。どうやって話をつけたのかは知らんが、離婚した。普通は妻とは別れないよな。そのままコソコソと続けていくか、妻に認知を承知させるか、愛人と別れるか。息子がいるのに、妻とその息子まで捨てるとは、
俺には理解できん」
(そんな事があったなんて)
無言で考えている蕗子をチラリと見やって、広志は話しを続けた。
家を出て以来会って無く、直接何も言ってこないのを不審に思いつつも、それを安堵している自分がいた。矢張り後ろめたく感じているのか。
蘇芳はとても冷たい眼をしていた。
応接室へ案内しようとしたが、話しはすぐに済むからと、外へ連れ出された。
事務所のあるビルの入り口付近で蘇芳は立ち止り、振り返った。射るような目で蕗子を睨み据える。
よもや妹からこんな目で見られようとは思ってもみなかった。
だが自分は悪くない。そう自分に言い聞かせる。
「あたし、またアメリカへ行く事にした」
噛みつくような言い方に驚く。
「日本にいても、自分の思うような方向には進めないみたい。日本のダンスシーンに馴染めないと言うか、馴染みたくないから、アメリカでやり直す事にしたの」
「そう……」
蘇芳のダンスは派手で力強さがある。日本では個性が強すぎて、なかなか受け入れられないのかもしれない。バックダンサーであっても、アメリカなら通用するが、日本では目立ち過ぎて、周囲に合わせるように言われるだろう。
だが、自分のダンスを自分より下手な相手に合わせてる事など、彼女のプライドが許せないに違いない。
「こんな事なら、日本に帰ってこなきゃ良かった。ずっと向こうにいるべきだったって、この間まで思ってたけど」
蘇芳はそこで少し躊躇う仕草を見せた。珍しい。だがすぐにキッと蕗子を見た。
「でもやっぱり、帰って来て良かったんだと思う。アイツと別れられて良かったのよ。ただ可哀想なのはお姉ちゃん」
「ええ?」
(どういう事?)
蘇芳はまるで蔑むように蕗子を見ている。
「あんな男に、夢中になって馬鹿だったわ。あいつはケダモノよ。考えてもおぞましい。出来る事なら、出会う前に時間を戻したいくらい」
蘇芳はまるで寒さから身を守るように両腕で抱いた。
「お姉ちゃんも後悔するわよ。生真面目な性格だから、狂っちゃうかもね。でもそれも自業自得よ。よりにもよって妹の夫を横取りしたんだから。その報いを受けるがいいんだわ」
それだけ言って去ろうとしたので蕗子は引き止めた
「ちょっと待って。一体どういう意味なの?恨みに思うのは勝手だけど、変な言いがかりはやめて」
蘇芳はフフンと鼻で笑った。
「よく言うわ。妹思いのいい姉を散々演じて来て、一番大事な物を奪うべく虎視眈々とその機会を狙ってたんでしょうに。そんな、お姉ちゃんの本性を、お父さんもお母さんも早くから気付いてたんでしょうね。だからいつも私の味方だったのよ。でも、そのお陰でアイツの本性も知ることができたんだから、逆に感謝しなくちゃいけないのかな」
「本性って……」
「そのうち、お父さんが来るわよ。アイツの本性を明かしに。楽しみにしてるといいわ」
「アメリカへ行って、向こうでダンスをするにしても、お父さんたちの事はどうするの?」
「何言ってるの?親が子供の心配するのならわかるけど、子供が親の心配なんてする必要ないじゃない」
「でも、お父さんもじきに定年を迎えるだろうし……」
蕗子の心配を嘲るように、ウンザリした顔になった。
「今は長寿の時代じゃない。まだまだ若いわよ。それに、お父さんは金持ちじゃない。いざとなったら、お金が助けてくれるでしょ。それとも、お姉ちゃんが面倒を見る?嫌われていても長女だもんね。」
蘇芳は蕗子を振り切るように、足早に去っていった。
なんて事だ。ああまで悪しざまに罵られようとは。
他人から言われても傷つくのに、それが実の妹となると、言い知れぬ悲しみが心の奥から染み出してくるようだ。
それに、両親の件。
あれだけ可愛がってもらってきながら、着なくなった服を脱ぎ捨てるが如く見捨てていくのか。
それでも両親は、蘇芳がいつか大成して、親孝行をしに戻って来てくれると信じているのだろう。
これから先、姉妹の仲が元に戻る事はないのかもしれない。
(元に戻る?元って?)
そうだ。元って何だろう?
目立って仲が悪かった訳ではないが、良かったとも言い難い。
蕗子は蘇芳を自慢の妹と思っていたが、だからと言って仲がむつまじかった訳ではない。
今から思えば、蘇芳の方で姉に対して慕う気持ちが欠けていたような気がする。
自然な情愛を感じたことが無かった。だから、所詮、なるべくしてなったとしか言えないのかもしれない。
いずれにせよ、ショックだった。
晴明の本性とは何の事なのか。
ケダモノ扱いしていたが、恨むにしても大袈裟すぎないか。あまりな言いようだと思う。
だが、その答えはすぐにやってきた。
仕事が休みで、部屋で新しい施工方式や商品が紹介されている業界誌を読んでいる時だった。
オートロックの呼び出し音が鳴った。
晴明が来るとは聞いていない。
まだ蓼科へ行ったばかりで、当分は戻って来ない様子だった。
来る時は事前に連絡をくれる事になっている。
(一体、誰だろう?まさか、所長じゃないよね?)
他にここを知っている人間はいない筈だから、思い浮かばなかった。
不審な思いで立ち上がって、キッチン横のモニタを見に行ったら、広志の姿がそこにあった。
(なんで?どうしてここに)
蘇芳の言葉を思い出した。
――そのうちお父さんが来るわよ。
蕗子と晴明を別れさす為に来たのか……。
(どうしよう……)
蕗子は迷った。
再び呼び出し音が鳴った。モニタに映る父から、苛立ちが感じられた。
今出なかったら、また訪ねて来るんだろう。それでも無視したら、職場にまで押し掛けてくるかもしれない。仕方なく蕗子はインターホンのボタンを押した。
「はい……」
「蕗子か。俺だ。お父さんだ。開けてくれ」
傲然としている。
蕗子はオートロックを解除した。フッと溜息が洩れる。一気に気持ちが沈んだ。
家を出た時のように怒鳴られたりしなければ良いが。
間もなく玄関ベルが鳴った。憂鬱な面もちでドアを開いた。
不機嫌そうな顔をした広志が立っていた。
「今日は話しがあってやってきた。入れてくれ」
そう言うと、蕗子の返事も待たずに強引に上がり込んで来た。
そして入った途端に目を剥いた。
「なんだ、ここは!何にも無いじゃないか。本当にここに住んでるのか?」
「これで十分暮らせるから、増やさないだけです。座布団も何も無いし、お茶もありませんけど。良ければその辺に座って」
広志は文句を言いたげな態度で、部屋の真ん中に胡坐をかいた。
蕗子は少し距離を置いた場所に正座した。
「お父さん。どうしてここが?」
広志は小馬鹿にしたような笑みを浮かべた。
「連絡しないから知らないと思ってたんだろうが、甘いな。お前の事と阿部の事は調べがついてる」
「調べ?」
まるで、犯罪者に対する刑事のような口ぶりだ。嫌悪感が生じてくる。
「ああ。あいつが蘇芳の素行調査をして、自分の事も調べて構わないと言ったからな。調べさせて貰ったんだよ。そしたら、とんでもない事実が判明した」
今度は勿体ぶるような口調だ。
蕗子は無言で父を見つめた。この父がこれから言おうとしている事は何なのだろう。
「あいつは蘇芳の不貞を散々責め立てたが、自分だってアメリカにいた時には、絵のパトロン達といい思いをしてたんだ。マダム達の閨房の相手をして、絵を法外な値段で買って貰ってたんだから、ヒモみたいな状態だったのさ。それも複数の」
厭らしい笑みを浮かべたので、我が父親ながらゾッとした。
いや、自分の親だからこそ、一層ゾッとするのかもしれない。
広志は、表情を変えずに自分を見ている娘に気付いて、うろたえたように視線を逸らせた。
「だが、そんなのはまだいい。普通に男だ。絵だけで喰ってくのは大変な事だからな。それより何より驚いたのは、あいつの父親が
「倉山行人?」
聞き覚えのある名前だった。
「お前も建築の仕事をしてるんだから、名前を聞いた事くらいはある筈だ。日本画の」
言われて思い出した。
倉山行人は日本を代表すると言われる程の有名さではないが、愛好家が多く、彼の絵を飾りたいと言っていたクライアントが何人もいた。
「確か、大分前に自殺したって聞いた気がするんだけど」
だから、絵の数が限られている。愛好家の間では高値で取引されていた。
「ああ。二十年くらい前だったと思う。当時はショッキングなニュースだった。祇園の舞妓と心中したんだった」
「心中?」
「そうだ。妻子がいるのにな」
「え?じゃぁ、その妻子って言うのが……」
「いや違う」
「でもさっき、行人の息子だったって」
「あいつは先妻の子だ」
「先妻?」
「行人ってのは、酷い男だな。まぁ、芸術家と称するヤツほど、ろくなヤツはいないが、その見本と言ってもいい。行人は、阿部の母親と結婚して息子を得たが、それから間もなく愛人ができた。あいつが四歳になった頃、愛人が妊娠して、行人は妻子を捨てたんだ。どうやって話をつけたのかは知らんが、離婚した。普通は妻とは別れないよな。そのままコソコソと続けていくか、妻に認知を承知させるか、愛人と別れるか。息子がいるのに、妻とその息子まで捨てるとは、
俺には理解できん」
(そんな事があったなんて)
無言で考えている蕗子をチラリと見やって、広志は話しを続けた。