第50話

文字数 1,196文字

「どうせ暇でしょ?」
茶道具屋の知人から昼間に連絡。倉庫の整理か・・・。

「・・・いいよ」
約束の倉庫手前。知人は遅れてやってきた。

「最近、暑いよね?」
「そうだね。汗ばみますね」

「朝は良いんだけどさ、昼になるとやばいよね?」
「夜になればいいですけどね?」

前方にスタイルの良い女性が歩いてきた。知人と顔を合わせる事も無く。ニヤニヤ。女性と目が合ったところで、笑顔になってくれたので、笑顔を返す。

「お風呂に入りたくなりますっ!」
女性は俯き通り過ぎた。

「アハハハッ」

既に蒸し暑い倉庫。もわっとしたのを嫌って換気。閉まってある香の匂いが心地よい。

「棚から軸、渡していくから表と裏と塔頭に分けて、並べてって」
「うん、いいよ」

何本、あるんだろう?次々に。もう15分位、同じ作業。飽きちゃいけないんだけど・・・。あれ?この軸・・・。眺める。

「それは、表」
「えっ?・・・そっか」
裏なんだけどな・・・。いいならいいか。

「やっと終わった。ここのはいいよ。ありがとう助かったよ」
「いやいや。いいよ」

「これ?裏ですよね?」
知人の知り合いも来て眺めてた軸を手に取った。知人は袖を引っ張って。コソコソ。

「師匠がさ?あいつが止まったら表。って言われてたんだよ・・・」
「キャハハッ。それ・・・分かりますけどね?そういうことじゃないじゃないですか?」

そう言えば最近、師匠にあってないな・・・。休日、永谷宗円家に行って茶葉を摘んで煎って貰って、穴山梅雪の墓に伺って萬福寺、松隠堂へ・・・。近くの道具屋さんにも立ち寄って。楽しかったなぁ・・。フフッ。お茶漬け。

今日は何してんだろ?値付けしてるんだろうけど。


「おはようございますー」
「私が好きになるわけないでしょっ。ウフフッ」

「・・・お疲れ様でーす」
長身のアルバイトさんになって。まぁ。そりゃ、そーでしょ感もありながら、PC関連の不具合で、条件だしして問合せセンターに。・・・本業って何だったか・・・分からなくなりながら。・・・アルバイトさん。・・・これ気付いていたよね?・・・いや、いいんだけどさ・・・・。

好きな女優さんの髪形へ。美容院に行った帰り、だろうなぁー。若い子二人が来てくれて「どう?」って感じで笑顔をくれた。

「いいと思いますよ?」
何故だか、誇らしく。可愛いねって笑顔をする。それぞれ、私の番~♪みたいのも可愛いねってなりながら。

「聞いてた通り、優しぃ~♪」
「優しくはないですよっ?フフフッ」

髭のマスターんちも、マスターんちも。緊急事態宣言が終わるまで店。開けないことにしてて。僕はうじうじしながら、何故だか。わーわー御座いまして・・・。気を引き締めていこうと。思います。

・・・忍。そういう子いたなぁ~?って。余韻を過ごしながら、宮崎出身だったかな?んー?トロピカル顔って言わないと怒るんだよなぁ~。

あっ!アルバイトさん来てくれたので・・・。考えないことにしよう。アハハハッ。
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