第36話

文字数 742文字



あぁ。今年も。SNSの何か・・・新年の挨拶みたいなのの。あれこれ。これでいいかな?って。

根済さん「早く歩かないと。置いてっちゃうよ?」
早く駆ける根済さん。

宇志さん「右脚を前へ。左脚を次に前へ」

向かい風が強くなってきた。

根済さん「うわっ!風が強いなっ!」
風に押し戻される根済さん。

宇志さん「右脚を前へ。左脚を次に前へ」

そろそろ。雪。吹雪いてきたんだ。

根済さん「うわぁー。寒いっ!寒い寒いっ!!」
凍えそうになる根済さん。

宇志さん「右脚を前へ。ひだr・・・根済さん。背負っている薪の中で寝てるといいよ?何だっけ?忘れちゃったよ。いいけどね?右脚を前へ。左脚を次に前へ」

根済さん「嬉しいね。甘えさせて貰うよ」
ぴょいっと宇志さんの背中に乗ったんだ。

宇志さん「右脚を前へ。左脚を次に前へ」

根済さんは時期が来るまで寝る事にしたそうですよ?

宇志さん「右脚を前へ。左脚を次に前へ」

こういうのでいいかな?常連さんの子供さん達も、何故だか見て貰っているようで。嬉しい。明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。も無いのに。『open』が見える店内。清掃は済んでいて。澄んだ空に月。誰も来ない。多数の青年と娘さんが来てくれた。

「これ下さい」
「営業していないので・・・嬉しいですけれど」
そう答えると。青年たちはニヤニヤしながら。

「断ったら暴れますっ!!」
いやいやいやぁ~。どっちも困るよね?それね?

「・・・。すいません」
何故だか、顔が真っ赤になった娘さん。

「マスク越しのアクリル板越しに・・・。がもう一度したかったらしいんで。次回は連絡先。聞かせますんで。声だけが好きじゃないみたいんで」

「そ、そうですか」
これ。乗っかってどうなるんだろうか・・・。まぁね。何故だか楽しそうだからいいか。
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