第39話

文字数 771文字



「みぃ~ひんかおやなぁー?」
ジンジャエール呑んでくれた子。あれから大きくなってて。またお前か?みたいな顔してくれて。何時も会えるわけではないので。嬉しかった。

「ジンジャエールは・・・好き?」

「毎日飲んでるわっ!禰宜やぞ?俺はな?」
頼もしい装いで。キリッとした顔つきで。

「偉いね?フフフッ」
使命感を全うするのも楽じゃないよね。気楽な僕だな・・・。



「お腹が出てないです・・・」
俯き加減でアルバイトさん。

「まぁね」
アルバイトさんは「フフフッ」って笑顔をくれて。深入りはしないでくれた。

「・・・。あーっ!可愛い子がいたー。声掛けようかな?って思ったんだけど。正直じゃ無さそーうだからやめよぉーかなぁー?」

「んんっ!」声にならないそれで、怒った顔をしてくれた。

「キャハハッ」
アルバイトさんと僕は一緒に笑った。

「好きっぽい?単語並べてみてよ?」
「んー?ビール?ウフフッ」
「ハハッ。好きだね?」

「フフー。んー。ウォッカ?」
「好き」

「キャハハッ。んー。テキーラ?」
「ダメだよ。テキーラは。ダメだよ?」

「キャハハッ。知ってたっ!んー?ウフフッ。うどんっ!」
「好きじゃないなぁー?」

「どうせ。そばが好きなんでしょ?」
「好きだよ?蕎麦」

「エロい―っ!」
「可笑しいだろそれ?アハハハッ」

スマホを耳に当ててぴょんっと。横を向いたアルバイトさん
「今っ!!電話しているのっ!!」
「アハハハッ。掛かってるよっ?」

「誰と電話しているの?って聞きなさいよっ!!」
「話し中ではね?聞けないよ?」

「おしゃべりな人はダメっ!!」
「そうだね?」

「鈍感な人はダメっ!!」
「フフッ。そうだね?」

「今っ!!電話しているのっ!!」
「アハハハッ。誰と電話しているの?」

「ウフフッ」
「アハハハッ。好みの人なの?」

「今っ!!聞いたらダメっ!!」

「キャハハッ」
カウンターに戻って仕事をしよう。うんうん。

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