第43話
文字数 1,216文字
電車で移動中。中学生の頃、憧れていた先輩似がいて、目が合った。驚いた顔をしてくれて。僕もそれを返した。その後、ニコニコしてくれてた。何だか「可愛いね?」ってして貰っているようで。僕は「もぅ」って顔を返した。憧れの先輩似の人は「あっ!」って顔をしてくれた後に違う車両へ移動してくれた。
男子学生さんが振り向いてニヤニヤ。「フフフッ」って返した。何かを準備している。嫌な予感がした。また振り向いてくれて。スマホを振りながらニヤニヤ。僕は「フフフッ」ってして「もぅ」って。でも、ありがとうって会釈した。何故だか、残念そうに、前を向いた男子学生さん。叫びたくなった。
「僕は男だっ!!」
バスに乗り換えようとすると、女性と目が合って「あっ!」って顔をしてくれて。「あっ!」って顔を返した。チラッと見るとモジモジ恥ずかしそうにしてくれて「可愛いね」って顔をした。
程なくして。次のバス停。扉が開くと女子高生二人組
「学ばせて貰います」
僕は「はぁ」って落ち込んでいると。
「此処からだと、髭。見えてるからな?分かるけどな?」
チラッと隣のおばあさんを見ると、サッと顔を逸らした。
「ありがとうございます」
おばあさんは横顔のまま「フフフッ」ってしてくれてた。はぁ。落ち込む。「あっ!」って顔してくれた子は・・・。ニヤニヤしながらスマホを触りだしていた。そうだよね?なるよねぇー。うんうん。ありがとうございます。
「分かりませんでした」
女子高生二人組は後部座席の方へ。
「所作の学びになりますっ!」
アルバイトさんはニヤニヤ。
「うん。嬉しくないけど。本当は・・・」
「男の人だと思いませんでしたっ」
アルバイトさんはバックヤードへ笑顔を見せて扉の向こう側へ
「ちょいちょいちょい・・・」
「マスクからはみ出してる髭が無かったらなぁー。分からへんわ~」
店員さんに「もぅ」ってすると、横顔を見せてくれながらニヤニヤ。
「ありがとうございます」
バスに乗り換えてからの出来事。一緒にバス乗ってて見られてたかな?ってなりながら。
「ちっさい男の子にもね?何だかね、困っているんだけどね?直接的に。では、無いんだけどね?『おねーちゃん』とか若い女性には『お母さん』って呼んでいいですかぁ?みたいなのが。やべーな。って」
「僕は男ですって。言わなあかんねんでっ?」
「それなぁー。以前、コンビニの女性店員さんが睨んでたから「?」だったんだけど、コーヒー買って紙コップを手に並んでたらマダムの二人組がね?
すぅんごい近寄ってきて囲まれちゃってさ?こっちとしては「なになに?何か悪い事した?」ってなるじゃん?そしたらマダムが「僕は男ですぅ~って言わなあかんねんでっ♪」ってさ?一緒じゃん?」
「キャハハッ」
「それで外出たらさ?男性二人が『やったたらええねんっ。きゃははっ』ってかばってくれたんだけどさ?そこまではしないけど。ホントそれ?ホントに無いからね?いやいやいやっ。あるんだけどさ?」
「キャハハッ」