１８日　破壊竜の最期

　ヘカトンケイルの複数回に及ぶ時空間移動により、全く気配を察知出来なかった。突如として現れる機械兵。
「竜を殲滅する」とアナウンス。
　次の瞬間、村は焼け野原となった。

　生き残ったのは、破壊竜・アルイーナルだけだった。
「・・・グヌゥ。おのれー」
　瀕死の破壊竜は、最期の力を振り絞り、機械兵に襲いかかった。それを受け止めるヘカトンケイル。力比べの体勢。ベストの状態ならば、互角だったであろう。アルイーナルは、ヘカトンケイルの奇襲を受け、本来の半分以下の力しか発揮できなかった。

「竜を殲滅する」とアナウンス。アルイーナルの身体は自慢の鱗を焼かれ、首より下は黒焦げの状態だった。
　アルイーナルは死の覚悟を決めた。上空に向けて火球を放つ。
「アークワンよ。我が命の叫びを聞き入れて欲しい。行け！　命の火球よ。アークワンの元へ飛べ。アークワンの一部となるのだ！」
　その火球はキラリと消えた。アルイーナルは消滅した。