1日 ミューズの声

文字数 389文字

 彼女は、とても才色兼備なため非常に人気がある。定期的にコンサートを開き、多くの観衆の耳を潤している。
 歌だけでなく楽器など全般にわたり、その力を発揮。自身のエネルギーで楽団を生み出し、演奏することができる。普段は優しく、しとやかな女性だが、音楽の事となると熱くなり、語りだしたら止まらない。彼女の美声を気に入った男がいた。自分の造った神器の声を担当してもらいたいと考えていた。

 鍛冶の神・ヘパイストスが作り出した自立稼働する神器・ヘカトンケイル。竜を殺せる兵器というコンセプトのもとに造られた。
 彼は、音楽の女神・ミューズに神器のアナウンスを依頼。
 彼女は、快く引き受けた。
 この時、ヘパイストスもミューズも知らなかった。

 完成したのは、世界をも滅ぼせる化け物だったということを・・・。
 電源を入れられ、動き出すヘカトンケイル。もう誰にも止められないと、気づくことは無かった。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み