5日 いいリンゴの日ですよ

文字数 393文字

 「甘いリンゴはいかがですかぁー?」
 アプフェのリンゴは国中で愛されている。
 一部は、高級品として王国へ納入されていると噂だ。
 噂を確かめるべく、王国へ潜入した。

 (へへへ、チョロいな)
 見張り番の目を盗み、城に潜入成功。
 ワイは、見た目がぽっちゃりとしているが、猫妖精の能力を忘れた訳ではない。この容姿は、それを誤魔化す物と思っていただきたい。相手を油断させる目的もある。

 現在、屋根裏に潜んでいた。
 天井の隙間から下を見ると、噂のリンゴがそこにある。
 (何とか盗めんやろうか?)
 ここから見ても分かる。あれは別格のリンゴや。艶といい、瑞々しさといい、最高級のリンゴや。
 (どうする?)
 二人が寝るまで待つか? あかん、よだれが止まらん。そんな呑気なもんやない。腹の虫が、いつ泣くか分からん。
 (竜人相手に戦えんしな・・・)

 下には美味しそうな兎の形をしたリンゴが、皿に置かれていた。

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