26日 いい風呂の日

文字数 390文字

 偶然、立ち止まっただけだった。たまたま、そこが温泉旅館だったというだけだ。
 私は「客では無い」と説明したのに、この宿の女将は人の話をちっとも聞いてくれない。部屋に案内された。
 ここまで来たのなら仕方がない。たまには、のんびりとするかと気持ちを整理した。戦いに疲れていたのは確かだ。

 私が持つ魔剣ティルヴィングは抜刀すると、命ある者を斬らないといけない。失敗すれば、こちらの命を奪う。恐ろしい剣だ。この剣に心を試されている。

 のんびりと温泉へ向かう。そこは露天風呂で、空に月が見えた。
 (風流というやつか・・・)
 常人では入ることができない灼熱風呂に、浸かってみることにした。
 確かに熱い。だが、私には丁度よい。温まってきた。温泉の効能だろう。気持ちが良くなってきた。
 (この温泉があるなら、また訪れてもいいな)

 さぁ、疲れは癒えた。魔剣よ、このヘルヴォルと共に正義の力を示せ! 
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