19日 タツノクッキーの事件簿

文字数 398文字

 事件は、台所で起きていた。

 私は、名探偵タツノクッキー。湿気が苦手のオチャメな探偵さ。

 今回の事件は、空のシューが置かれていたことが発端だ。
 いつもなら、マンやレディが居座っているシュー。それが今日に限って、もぬけの殻。
 いったい何が起きている。
 (うーん)
 サッパリ分からない。迷宮入りするかもしれない難事件に遭遇した。

 これが人間の世界なら密室殺人事件。
 探偵冥利に尽きる。私は、不謹慎にもワクワクした。
 (なるほど・・・)

 今回の容疑者は、エクレアうさぎ、カップキャット。・・・そして私。
 (皆、それぞれのアリバイか・・・)
 事件は、迷宮入りするかと思われた。

 ガチャリとドアが開いた。
 我々を作ってくれたシュクレさんの登場。彼女の手には、ステンレス製のボール。
 次の瞬間、マンとレディがシューの中に現れていた。
 (えっ? 生きていたの?)

 これが、お騒がせな迷探偵の最初の事件簿だった。
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