6日 王にして捨て猫のカリスマ?

文字数 399文字

 「王にして捨て猫のカリスマ。全く自分の魅力が恐ろしいにゃ!」
 今日も王様はご機嫌だ。
 それもそのはず、周りにいる猫妖精達は野良であり、食べ物に釣られて王様の後ろをついている。イエスマンばかり。

 「ガット。今日は遠征するにゃ、目的地はエスポワル村」
 「御意!」
 今日ばかりは、私もご機嫌だ。ワクワクしていた。推しに会える。長年、王様に仕えてきたボーナスだろう。
 (待っていて、愛しのアンドロメダ様・・・)

 エスポワル村に到着。売店ではグッズが売り出されていた。推しのため、私のため、アンドロメダグッズを買いまくった。
 (ここは、まるで天国か?)
 私は幸せ者だと思っていた。
 アイツに出会うまでは・・・。

 ステージでは一人の竜人が、勝手にパフォーマンスを始めようとしていた。
 急転直下。私は地獄を見た。
 パワフルな歌声が耳を破壊した。
 (あぁ、アンドロメダ様・・・)
 結局、推しの歌声は聴けなかった。
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