2日 習字の日なんだね。頑張るよ

文字数 398文字

 学園祭の看板依頼に、書道部の腕前を披露しようと張りきる三年の筆神。
 (書道部のために・・・)
 その想いをぶつける筆神であった。

 「書けましたか? 筆神先輩」
 「あぁ、クローマさん。これでどうだろう?」
 「・・・凄い。流石です。筆神先輩」
 「そうかい。喜んでくれて、ありがとう」
 「次は私の番ですね」
 「頑張れよ! 応援しているからな」
 「はい!」
 美術部のクローマは、筆神の作品に触れて創作意欲を沸き立つのであった。

 デザインが決まり、豪快に腕を振って軽快に色を乗せていく。楽しそうに描いていた。生き生きとして非常に輝いて見えた。まるで虹の看板。
 「どうですか? 筆神先輩」
 「・・・素晴らしいよ。クローマさん。芸術作品だ」
 「ありがとうございます」
 ペンキで汚れたジャージのまま抱きつくクローマ。
 「あっ、ごめんなさい」
 「いや、いいんだ」
 その作品を見て、学園祭の成功を感じる筆神であった。
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