14日 復讐の刃

文字数 400文字

 彼は、流浪の暗黒騎士・シェイド。
 切りつけた相手から魂を奪取し、力にかえて戦う。一見、普通の騎士ではあるが、魔物と人間の混血という出自から、この力が先天的にある。貧しい家の出身で、他の生き方を知らず、やむなく傭兵をしている。

 相手から魂を奪う自身の力を本人は嫌っており、これを捨てる方法を探している。それとは別に彼の旅の目的は、もう一つある。亡き彼の母親は、父親のせいで迫害されていた過去がある。母の仇を討つべく父を探し出し、殺すこと。それこそが彼の旅における最大の目的である。

 とある戦場において、おびただしい数の魂を吸ったシェイドは無類の力を発揮し、敵を圧倒する。この忌々しい力を、使えば使うほど心は暗く沈んでいく。無限の牢獄。

 抜け出すのは、簡単だ。
 父を探し出し、殺せばいいのだ。今日もシェイドは旅をする。別世界では、赤穂浪士が討ち入りした日だという。父に復讐の刃を向けるには、吉日だろう。
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