２２日　三人の魔王

　ルシファーは、サタンに言う。
「あぁ、お前にそれができるのならな」
「ルシファーちゃんは、攻撃しちゃダメよぅ。私の獲物だからねぇ。生意気な竜は殺してやるわぁ」
　サタンは指をバキバキと鳴らした。
「あぁ、いいだろう。では、行くぞ！」
　ルシファーとサタンは飛び立とうとした。
「ルシファー様・・・」
　声に反応したのはサタンだった。
「ベルゼブブじゃない。どうしたの？」
「ルシファー様、私もご一緒します」
「ならん。危険だ！　お前は城で待機していろ」
　ベルゼブブはガックリと下を向いた。
「まーまー。ルシファーちゃん。連れていってあげればぁ。どうせアークワンは私が殺すんだからぁ」とサタンは言った。
「・・・しかしな。うーん」
「ルシファー様。自分の身は自分で守ります」とベルゼブブは懇願した。
「・・・仕方がない。ついてこい！」
「ありがとうございます。ルシファー様」
　ベルゼブブは笑顔になった。飛び立つ三人の魔王。