関口 陽(ひなた) (5)
文字数 1,446文字
どうやら……私と「副店長」の「
「この『島』の『英雄』のコスプレをした阿呆な
少しづつ、「神保町」の「
この手の空気を読めない……または、わざと読もうとしてないらしい「
しかし、「Armored Geeks」の兵隊が次々と「肉の盾」になり、銃弾や矢を防ぎ、「
そうか……。「Armored Geeks」の兵隊の1人は……「精神操作」の「上書き」を阻害する「魔法」がかけられていた。おそらくは、「Armored Geeks」のメンバーの大半は、「精神操作」で「作られた」使い捨ての「兵隊」。
それこそが、「Armored Geeks」が短期間で勢力を拡大出来た秘密なのだろう。
その「精神操作」の「魔法」をかけたのは……多分……。
「
「やりにくいな」
「全くだ……」
この4人……「有楽町」の警察の特殊部隊をたった1人で壊滅させた化物を更に鎮圧した連中なら、「Armored Geeks」や「サラマンダーズ」のチンピラなど、一瞬で皆殺しに出来るだろう。
だが、あいつらは、あくまで「正義の味方」「御当地ヒーロー」。チンピラや人間のクズでも、あまりに弱い相手を一方的に虐殺するのは、気が進まないらしい。
しかし……ヤツ……「神保町」の「
そうだ……一か八か……やってみるか。
「『偽物の英雄』を殺せ‼」
「この『
私と「神保町」の「
もちろん……力や技術は向こうが上だ。
普通の「魔法」勝負なら、私は瞬殺されるだろう。
しかし、「精神操作」……それも、時間をかけ薬物なんかを併用する「職人芸」ならともかく、今みたいな状況では、単純な力や技術が上のヤツが「勝つ」とは限らない。
自分を舐めてるヤツの心に恐怖を呼び起こそうとしても、怖がってくれるとは限らない。
自分を忌み嫌ってるか眼中に無い相手に「俺に惚れろ」と云う「精神操作」をやっても成功率は著しく下る。
生命の危険が有る状況から逃げたがってるヤツに「逃げるな」と云う「精神操作」を行なうのは困難……少なくとも、何かの一工夫が必要だ。
そして、この
「……あんた……思ったよりやるな……」
「
周囲に居た「秋葉原」の2つの「自警団」の連中は、呆然とした表情で立ちすくんでいた。2つの矛盾する「精神操作」をほぼ同時にかけられた結果だ。
「『思ったより』って何だ?」