『歴史的な日』になれなかった日

文字数 726文字

 もやもやしています。原因は先週土曜日に実施された国民投票(レファレンダム)です。オーストラリアでの国民投票は1999年ぶり、ここで政治の話はしたくないのですが、どうも気分が落ちつかない。

 今回の国民投票はインディジナスの人々を『the First Peoples of Australia』として憲法に明記し、インディジナスの人々の代表からなる委員会を国家に設置して、彼らの意見をもっと国政に反映させよう、という議論を背景としています。はず(勉強不足)。

 否決されました。

 個人的に支持するところは置いておいて、この『投票行動』に対して、私は知りたいことがある。

 まず、オーストラリアは移民国家で、いろいろな国から移民が来ています。彼らはどう投票したのか。インディジナスの人々の歴史や現在の問題は、新規の移民には分かりにくいものです。関心すら無いのが実情かもしれません。

 次に、オーストラリアは義務投票制です。投票に行かないと罰金を払わなければなりません。『どっちでもいいけど、投票しなきゃならないしな』という層は、現状とにかく社会は回ってるんだから、変えなくてもよくない? yesって投票して可決されて、その後何か別の問題が起こった時に責任感じるの嫌だし、noにしとくか。ってなりそう……責任取りたくないのは皆んな同じ。

 これだけ時間とお金と人手を費やして、何も変えられないというのも納得がいかない。ならどういうシステムなら、よりよく国民の意思表明ができるのか、それは分からない。

 もやもやしています。私もここの社会ではマイノリティなので(インディジナスの人々とは比べられませんが)オーストラリアって結局そうなの、って思っちゃう。

 どこもそうか……


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