つつがなく

文字数 538文字

 今日も一日終わってしまいました。日記に書けるようなことが何も無い。

 起きてメールを確認し、お弁当を作り、仕事は相変わらずそこそこ忙しく、終わって夕食を準備して、娘と布団に入ったら寝落ちし、今に至る。

 本当に平穏無事である。有り難い。人類が何千年と目指してきた境地にいますよ、私は?

 今のところは、ですが……未来を考えるとまたもやもやする。日本にいる両親や、娘や、国籍の違う夫と義家族、もっとちゃんと準備しておかなければ、と思うけれど、毎日のなあなあに流されてしまう。

 まあ、良い母・良い妻・孝行娘は諦めておりますが。そんな人間に、自己肯定は許されるのでしょうか?

 私の存在意義って何?って結構、人類究極のテーマっぽいですが、そもそも何故、存在に意義を求めなくてはならないのか。

 歴史上名前が残ったり、社会と進歩に貢献できた人間なぞ、一握りである。大多数は時の流れに埋もれてしまう。私たち後世の人間に『何の知覚もされない』。何億という土の中の蝉の幼虫みたいなものだ。

 私たちはこの環境循環の一部でしかないのに、唯一でありたいと思ってしまう、厄介な生き物である。でも皆そうだから。あんまり存在に意味を探っても仕方無いと思う。むしろその“刹那さ”に、どう耐えるかではないかと思う。
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