“sign it!”

文字数 623文字

 リモート学習の教材として、娘の学校がいろいろと用意してくれたもののなかに、”The Dot”というお話が有りました。

 YouTubeに読み聞かせビデオがあるので、参考にして戴ければと思いますが、こんな話です。

 Vashtiは美術のクラスで絵が描けず、画用紙に“点”をふっただけで先生に渡すと、先生はそれに名前を書くように(Sign it)言う。翌日その“点”が壁に飾られているのを見て、Vashtiは『私なら、もっと上手く描けるはず』と思う……

 それからVashtiは、点の大きさを変えたり、色を変えたり、配置を変えたりといろいろ工夫し始めます。この話の面白いところは、先生がVashtiを励ますでも、どう描けばよいか指導するでもなく、ただ「名前を書きなさい」というところだと思います。

 署名というのは、その創作物が自分のものであるという表明です。創作の上に自分とは何か、を表現している訳で、他人の見方や評価はまず二義的なものです。自分のためだけに、何かを追求すればよいのです。創作というのは、自分を築く行為なのです。そしてまた、自分が表現していることに、責任を持つという意味でもあります。

 ところで昨今、オンライン上の匿名行為が問題になることがありますが、個人情報を守ることは勿論だとしても、こういう表現に伴う覚悟とか責任とかも各々問われたほうがよいのではないかと……私のようにお気楽にかきすぎるのもどうなのかと……

 始まりは、みんなただの・
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