第31話 同時にふたつのことは考えられない

文字数 1,434文字

 なぜかとつぜん、YouTubeのおすすめ動画に、高円宮(たかまどのみや)絢子(あやこ)さまがご婚約されたときの記者会見のもようが流れてきました。
 観ました。もちろん。
 パッと目をひく華やかなお召しものもすてきですが、記者からの質問にひとつひとつ丁寧にお答えになるお姿もまたすてきで。お相手の守谷さんも落ち着いた雰囲気の方で、おふたりとも緊張なさっていたのか、ときどきつっかえながらも誠実なおことばで、またすこしユーモアを交えながらお話しされていて、なんだかとても心が洗われるような思いがしました。

 こういう形式、一問一答というのでしょうか。
 でも、よくよく聞いてみると、問いかけは一度にひとつではなかったり、なんなら同時に三つくらい質問しています。
 皇室の方々のご婚約の記者会見はとくべつなのかもしれませんが。お二方(ふたかた)に質問できる権利はたいへんに貴重なものでしょうし、この機会にできるだけたくさんの事柄をお訊きしておきたい、という思いは理解できる気がします。
 絢子さまも、守谷さんも、ひとつひとつ丁寧にお答えになっていて、すごいな、と思いました。

 この「すごいな」というのは、口頭で同時に複数の質問をされて、それに混乱せずに回答なさるのがすごいな、という意味です。
 わたしだったら、ひとつめの質問にかろうじて答えたあとで
 「すみません、もう一度よろしいでしょうか」
 と質問を再度お願いしてしまうに違いないからです。
 同時にふたつのことは考えられない頭なのです。
 これがもし書面なら、何度でも読み返すことができるので、聞き返すことなくひとつずつ答えられるのですが。

 国会の質疑応答なんかも、そもそも前置きが長すぎて、結局なにを質問されたのかを理解できないことが多いのです。とはいえ、国会中継は銀行の待ち時間に観るくらいなので、あのひとたちがいつもそんなに長々としゃべっているのかどうかはわからないのですが。たまたまかもしれません。

 同時にいくつもの情報を処理して適切な回答をする、というのはものすごい能力だなと思います。


 近々、秋篠宮眞子さまと小室さんの会見が行われるようですが、どのような会見となるのか、なぜかわたしまでどきどきしております。
 正直、いまのような展開になるとは予想しておりませんでしたので。
 お二方にとっては四面楚歌(しめんそか)といいますか、なかなかに前代未聞の顛末となりそうですが。
 正直いいますと、小室氏にはさほど興味はないのですが、眞子さまがどのようなお気持ちでこの遠距離恋愛(というのでしょうか)を貫かれたのか、不敬といわれてしまいそうですが、そのお心のありようにはすこしく関心があったりします。

 ***

 先日の「深夜の“ほっこりショートコンテスト”」で採用していただきました副賞として、Amazonギフト券5000円ぶんを頂戴いたしました。ありがとうございます。
 使い途は決めていたとおり、行き場のない犬や猫を保護する活動をされているボランティア団体へ、Amazon経由で猫のごはんなどを購入して寄付させていただきました。
 残りの200円ちょっとは自分用に使わせていただき、本を購入しました。カレー沢薫さんのエッセイです。

 はじめて知ったのですが、カレー沢薫さん、山口県在住でいらっしゃるのですね。『tree 』で連載中の『ひきこもり処世術』を毎回楽しみにしているのですが、一気に親近感がわきました。
 そうなんじゃー、山口におってんじゃー。
 (そうなんだ、山口にいらっしゃるんだ。)
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