第20話 マンハッタンホーン潜入捜査

文字数 7,812文字



二〇二五年四月十日 木曜日 夜七時半

 ロック市長暗殺の真相を知ったNY刑事、エイジャックス・ブレイク。
 謎の白服暗殺部隊を追い、暗殺犯とギャラガー副市長のつながり及び、白服と黒服たちの暗躍を追ってたどり着いたのが――、ロウワーマンハッタンにデンと建つ山型の超高層ビルの謎だった。
 マンハッタンホーン。
 高さ、つまり標高八百メートル、二百五十階。横幅は全長一キロメートルで、島の外周に沿ってアーチ状に湾曲している。幅だけでも世界最大級のショッピングモールの倍はある。その中央上部に、スイスのアルプス山脈のマッターホルンに酷似したピラミッド構造が鎮座していた。
 いったい幾つ部屋があるのか、想像もつかない。まさしくガラス張りの青い光沢のマッターホルンだが、夜に観ると煌々と照明が輝くド派手な三角のシルエットがライトアップされ、“山陰”から、幾つかのサーチライトがマンハッタン上空の雲を白く照らしていた。
 これが影の世界政府の、軍産複合体の文字通り総本山だ。事前に調べた情報によると、目的階別の巨大エレベーターが数百基あり、ぞれぞれ目的地の部屋にしか行かない。中には極めて機密性の高いエレベーターも存在するが、そこに入るのは至難の業だろう。
 下部分は一般に解放され、広大で、近未来的なエントランスホールにピンク色のドーム状の天井があり、鮮やかなステンドグラスが輝いている。カフェテラスや土産物屋などの店舗やシアターが多数営業し、観光地化していた。何も知らない何万人という観光客が往来している。
 この奥に、オフィス入口の瀟洒なエレベーターデッキが存在した。無数の監視カメラと警備員たちの眼が光り、一般人が上がれるのは五階までだ。その上階である問題の伏魔殿は、上へ行くほどセキュリティが高くなる。館内全体でのカメラの台数は、とても数えきれないだろう。
 マンハッタンホーン内部はピラミッド構造になっている。上の階へ上がるに従い、レベル1・レベル2・レベル3・レベル4……と、セキュリティは厳しくなっていく。階を変えるごとにエレベーター・ゲートで厳重なチェックを受けるシステムらしい。
 そして“伝説”によれば、上階にはロートリックス社の機密性の高いオフィスや、政府の秘密研究所レベルXのエリアがある。ハンス・ギャラガーとロートリックス社に関するなんらかの接点も上階に隠されているはずだ。どんなに警備が厳重でも、それらを発見するまでは帰れない。
 オフィスゲートの正面から、警察手帳を広げて突入することは不可能だ。あくまで潜入捜査だし、エイジャックスは単独行動で、応援要請もできない。上司は、つまりNYPDはマンハッタンホーンの捜査など認めていない。ここから先は、一歩でも足を踏み入れれば違法捜査となる。だが、真実のためなら、どんな無理でもする。アイアンサイドのギャング、ジャック・テイラーにそそのかされただけだったとしても、何が何でも証拠を掴むまでは帰らない。
 それぞれ目的別のセキュリティカードがないと入れないが、刑事には目論見はあった。掃除夫が出入りしている従業員口だ。ここにもゲートはある。エイジャックスはゴミ容器に紛れて、従業員専用エレベーターへと侵入を果たした。
 これも、途中階までしか上がれない。エイジャックスは廊下の近くのダストボックスへと移動する。ゴミからゴミへ。はい回るパイプ内部を、両手の力だけで伝って、上のダクトへと侵入を果たす。
 匍匐前進して、トイレの天井の排気口から床へ降りると、トイレを出て廊下に出た。警備センターの扉を発見した。部屋に侵入、物置から巨大な壁スクリーンに表示された建物内の構造表をじっと見つめる。
 現在、エイジャックスがいるところは、レベル2の中央監視室だ。レベル1は下階のオフィスである。この上のレベル3はデータセンター。メインコンピューター、AI「サイノックス(PSYNOX)」が基地全体を統制している。いや……どうやら「NY全体」を統制しているらしい。
 レベル4は「PM研究所」とある。PMとは「サイキック・メタル(精神感応金属)」のことらしいが、エイジャックスは科学の専門家ではないので、それが何を意味するのかは分からなかった。もっとも、刑事は担当する事件によってはある意味、その道の専門家よりも厳しく、問題の本質を理解する必要性に迫られる。今後、調べなければならないだろう。
 レベル5はクリスタルや、レーザー技術を使ったDNA研究所。半獣半人のキメラや、生物兵器、強化兵(スーパーソルジャー)や、「究極の生命兵器」の研究などが行われているようだ。
 ここではテレパシーやリモートビューイング、人体を構成するエーテル体、アストラル体、メンタル体……といった霊体、オーラ、夢の研究をしているらしい。
 レベル6、ここからがいよいよ宇宙人の基地だ。UFOの格納庫もあるらしい。UFOのメンテナンスや工場が存在するのだ。
 UFOと宇宙人にまつわる伝説では、軍基地でエイリアンと人間の交配実験が行われ、DNA工学で新生物が生み出されたり、それが何千体もカプセルで冷凍保存されているというが……ここでもおぞましい類の研究が行われているのか。
 マッターホルン部分に相当するピラミッド上部には、三極委で使われるAホール(大会議室)や、総帥の執務室、さらに頂点にシリウスの光団大聖堂兼展望台があり、伝説が真実であることを確認した。まさにNYの、いやアメリカの天上人の住居だ。
 中央には巨大な吹き抜け構造がある。ここをUFOが上下しているようだ。地下もB1~B6まであるようだが、見た所、それ以上ありそうだった。
 そしてその地下において、NYのマンハッタンホーンから、モントーク岬、エリア51、エリア52、エドワーズ空軍基地など、アメリカ中の地下基地に連絡する巨大トンネルが、何か所も整備されている。
「こいつは……」
 トンネルを掘削するいくつものシールドマシンが格納され、リニアモーターの地下弾丸列車が国中を行き来しているようだった。マンハッタンホーンの直下にはバッテリー・ブルックリン道路があるはずだが、地下はどうなっているのだろう?
「都市伝説だって侮るべきじゃない……これからはどんな話も与太で切り捨てられん」
 エイジャックスは、上階のレベル6のUFO研究所へと向かうために、再びダクト網へ忍び込んだ。
「マズい……まるで迷路だ!」
 エイジャックスとしては、センサー類の少ないダクトの中こそ天国だと考えていた。――が、その天国は“迷宮地獄”だった。一介のNY刑事がマンハッタンホーンのダクトの中で、永久に迷ったまま干からび、誰にも発見されずに死んでいるということもありえる。
 エイジャックスは、ダクト内をペンでマーキングしながら、匍匐前進した。たびたび廊下へ出てゴミ箱に入り、またダストシュートをよじ登り……。
(山みたいなビルだとは思っていたが、まさかこんなトコで、学生時代のワンダーフォーゲルの経験が役立つ、とはな)
 とっさの判断で道具を装備する余裕はなく、この“山”の中に突入した。ここまで侵入を果たせただけでも儲けものだといえるだろう。歯を食いしばってダクトの中を進んでいく。――かといって廊下をそのまま進むことはできない。警備センターで掴んだ情報によると、廊下にはレーザートラップがある。ダクトの中の方が、まだマシだということだ……。

 エイジャックスは、およそ三時間かけて二百十二階へと忍び込んだ。ずいぶんと上まで上がったものだ。すでに両腕はパンパンだった。天井裏まで来ると、部屋の隅にある天井の排気口から部屋へと降りた。ドアを開けた途端、男たちの話し声が聞こえ、すぐさま薄暗い物陰へ隠れた。
 廊下を、ハンス・ギャラガーが取り巻きと一緒に進んでいく。白服を着た殺し屋の一人と肩を並べ、どうやら先のマディソンスクエアガーデンのテロ事件の成果について語っているようだった。
「地下通路はなかった模様です」
 白服の男がギャラガーに言った。
「テロ集団・アウローラのアジトへの入口があるという情報は確実だったはずだ! 見当違いか……」
 悪代官どもの会話を、エイジャックスはスマホで録音した。
「一つ一つつぶしていくことが大事です」
「見つけ次第――、殺せ」
 現役市長が殺人を命じていた。これで証拠は掴んだ。エイジャックスは廊下に出ることはあきらめ、レベル6の研究所内を捜索することにした。
 レベル6内は、巨大な機器類が所狭しと置かれ、明らかにUFOと分かるものが十数台浮かんでいた。人知を超えたテクノロジーだと一目でわかる。浮かんだまま格納している。ここがUFO研究所だ。そして周囲では宇宙人たちが、黙々と活動している。身長一メートル二十センチ、小学生くらいで頭部が異常発達し、大きな漆黒の目に表情はない。
 一見したところ、この部屋では伝説のような研究は行われていないようだった。ホラーゲーム顔負けの、ホルマリン漬けにされた奇怪な生物で部屋が充満しているのかと思いきや、何だか不思議な、落ち着きのある雰囲気が漂っていたのだ。こんなたとえが正確か分からないが、エイジャックスはタヒチの別荘で迎える朝日を浴びたような、快適さと癒しを感じていた。いや、タヒチにはまだ行ったことはないのだが。部屋の中は、機械類でごみごみしているというのに――。そして部屋の中には、人間の姿があった。
「民間人が?」
 数えると、男女それぞれ六人ずつ、合計十二人いる。黒人、アジア系、ヒスパニック系、白人、ユダヤ人、アラブ系、人種は多種多様だった。みんな、十六~三十歳くらいの若者ばかりだった。
「アレは……行方不明者たちだッ!」
 署を訪れた、相談者の旦那と思われる人物も含まれている。彼らは、呆然とした表情で立っていた。それは、まるで夢遊病のような表情だった。そこに、ポンと置き去りにされたように、この基地の中で、彼らは明らかに場違いだった。むろん、下階の一般客とも様子が異なっている。NYやアメリカ各地でUFOにアブダクションされた人々が、ここに集められているのだ。そうして彼らは、アメリカ全土から集められた誘拐者と出会ったのだ。その中の一人に、エイジャックスは注目した。ひときわ目立った、ピンク髪の少女に。

    *

 かをる・バーソロミューは、赤いチェックのシャツを着て、下はジーンズの、細身の青年の瞳をじっと見つめている。
「ま、また会ったね」
 かをるは、やつれた笑顔でニコッとした。
「うん……」
「君って確かNYの――」
「かをるよ。かをる・バーソロミュー」
 かをるは、じっと金髪の青年を見上げて名乗った。
「シャノンだ」
 シャノン・バルタザールという二十二歳の農夫は、アイダホの農場でアブダクションされた。そよ風の吹く早朝のコーン畑の中で、コンバインを運転中にUFOの青白い光に包まれたのである。気が付くと、NYの薄暗いマンハッタンホーンの一室に立っていた。かをるは、何度も会う彼の名前を、初めてちゃんと聞いた。
「ここを離れると、忘れちゃうけど、戻ってくるといつも、あなたの顔、覚えていた。それだけが安心する――」
「僕も。記憶を消されても、消えていた違和感はぬぐえない。だから覚えているんだろう」
 それは、謎の空白時間として残る。後に、夢の中でUFOの悪夢を見たり、謎の宇宙生物の姿を見たりする。逆行催眠をかければ、真実が分かることもあるらしい。そのイメージは、細部に至るまでアブダクションされた人に共通している。とても偶然では片付けられない現象なのである。
「彼らがどんなに俺たちの記憶を消しても、それは完全じゃない」
「そうね」
 なぜアブダクションはこんなに無遠慮なのだろうか。グレイはどうも、地球人たちとは「前世」で魂と合意したって思っているらしい。だが当の人間たちは、前世の記憶など消えている。それで、アブダクションすると地球人が驚愕や戸惑いを見せることに、彼らは驚いていた。……だが記憶を消しているのはグレイたちではないか――。それが、かをるたちの率直な意見だった。かをるは周りのメンバーを見回した。
「他の人たちは、初めて会う人たちばかりだね」
「うん、オレたちは、これからどうなるんだろう?」
「またグレイがいろいろと実験するみたい。CTスキャン台みたいのに乗せられて、DNA研究するらしいけど、最近は、身体を計測するだけでいつも大したことしないよね」
 二人は黙々とオーバーテクノロジーの計器類に向かい、ストイックに作業する宇宙人たちを見やった。頭が大きく、知性だけが発達して、身体は虚弱。未来の地球人は、こうなってしまうのかもしれない。灰色のボディで、個性が全く感じられない同じ姿。巨大ビジョンにはスクリーンセーバーに似た三色のグラフが蠢いていて、グレイたちの漆黒の目はその線をじっと見つめていた。
「そうだな――。でも、なんだか今日はいつもと様子が違うな」
 グレイたちは機械操作に熱中し、自分たちには見向きもしなかった。
 シャノンと対話しながら、かおるの表情は次第にボウッとしてきた。

   *

 かつてアブダクションは、田舎や人の少ない所で行われていた。今や、世界一の大都市NYは人間牧場と化し、最終実験場として選ばれている。そう思い至ったエイジャックスは、決断を迫られていた。
 この人数を連れて逃げられるか? ――いや、誘拐された人々は数日程度で解放される。だからといって、これからどんな人体実験を受けるか分からない。見てしまった以上、NYの刑事(デカ)として、見過ごすことはできない。彼らが無事なうちに救うべきか。いいや……一人でも……。エイジャックスは、一人で離れたところに立っているピンク髪の少女に目を付けた。
「オイ……こっちだ、君!」
 エイジャックスは声を潜めて手招きし、少女の注意を促した。
 シャノンと少し離れたかをるは、物陰に突然現れた髭もじゃの男を見て驚いた。
「俺は刑事だッ! こっちへ来るんだ。君を助け出してやる!」
 エイジャックスは早口でまくし立てる。
 かをるは心配げに一瞬仲間の方を見やったが、背をかがめて、小走りしてきた。
「刑事さんですか?」
「Tスクエア分署のエイジャックスだ」
 エイジャックスは素早く警察手帳を見せた。
 宇宙人が一斉にこちらに振り向いて、一人がエイジャックスの潜む物陰に歩いてきた。
「コチラに気づいたかッ!?」
 エイジャックスはかをるの手をグイッと引き、廊下に出ると、すかさず別の扉へと入った。――どうやら気づかれなかったようだ。
「どうやってこんなところまで?」
「昔とった杵柄かな! 山登りは得意だ」
 部屋の中薄暗いが、間接照明がついていた。ここにも、エイジャックスは不思議と居心地の良さを感じた。だがその感覚は、さっきとは意味がまるで異なっていた。エイジャックスはここにいると、落ち着けた。その感覚の正体を探って、部屋の中を移動する。怪訝な顔つきのエイジャックスを、かをるが不思議そうに見つめている。デスクがあり、そこに名札があった。そこには……
『エイジャックス・ブレイク』
 かをるはハッとして背の高い刑事の横顔を見つめた。
「こ――こんなことが。これは……俺がここに居た証拠――、なのか!?」
「あなたは一体……」
 部屋の中央に、アンテナが立っていた。エイジャックスは、それに、少しでも近づかなければならないという……「気」がしていた。その感覚というのは、なぜなのかうまく、言葉にすることは困難だった。とにかく、触れれば分かる。そういう感じがする。ゆっくりと、右手をアンテナに向けて、指先で触れようとする。
「止めた方が――」
「うっ」
 手を伸ばした瞬間、エイジャックスは、ジャック・テイラーが言った言葉が急に意識の淵から浮上した。
『あんた、知ってんだろ……』
 そうだ。俺は、知っていた。リチャード・ヴァリスはこっちの世界線じゃ、スケープゴートの殺し屋に身をやつしている。だが! 奴は本当はギャングじゃない。あの男は、もともとNYの市議会議員だった、ってことを……、俺は――。
 突如、頭痛が襲った。
「うぅ……」
 かをるはうずくまったエイジャックスに驚いてその場を離れると、急いで部屋を出て、元居た実験室のシャノンめがけて走った。
 エイジャックスはあることを思い出した。
 自分はハンス・ギャラガーを逮捕して、ロートリックス・シティの一室へ連れて行き、そのギャラガー改造に関わったという記憶だった。
 つまり「エイジャックス」という男は、支配者の関係者だったのだ。ところがある瞬間、ロートリックス・シティで反乱を起こして捕らえられ、洗脳され、すべてを忘却した。
 ――このアンテナを触れていると、不思議と、記憶がよみがえってくる。前の世界線の記憶が。というより、二つの世界線を同時に生きていたような奇妙な感覚が、彼を襲っていた。
「そんな……」
 もう一つ、エイジャックスはあることに気づいていた。ここは、アメリカ一、いや世界一といっていいセキュリティレベルの、最新のテクノロジーが結集したハイパーインテリジェントビルだ。それを一介の刑事(デカ)にすぎない自分が、いくら幸運が重なったとはいえ、こんなエリアまで、まるで最初から、隅々までこの“山”のことを知り尽くしているかのようにパイプの中をはい回り、目的の基地部屋にたどり着き、人質たちを確認した。いくらなんでも“スムーズ”すぎる。
 まさか、以前に入ったことがある!? いや、少なくとも詳細な地図を持っていた? それでなければこの部屋の存在は説明が……付かない。そう考えるとゾッとし、すぐさま否定した。
「ありえない、何もかも――」
 だが、「この装置」が何であるのかは“モチロン”知っている。「スター・ゲイト装置」だ。グレイたちはこれを使って時空を操作する。もちろん、エイジャックスは誰にも知らされた訳でもない。
「俺は一体、何を考えてるんだ……」
 夜明け前までの二時間、ダクトの中で待った。金網を蹴破って、外へ出る。外気が、ビュウビュウと黒髪をもてあそぶ。眼下にマンハッタン湾を見下ろすと、輝くNYユグドラシルの照明が回転し、ちょうどその塔の真下に、巨大な三角形の黒いB-2ステルス爆撃機が、音もなく宙に浮かんでいた。
 エイジャックスは、クライミング技術を必死で思い出しながら、慎重に傾斜したガラス面を降りていった。
 カシャカシャカシャ!という高い金属音がハイスピードで近づいてきた。監視ロボットだ、気づかれた! エイジャックスは銃撃しつつ、ガラスの急斜面を滑り落ちていった。後方から、ロボットからの反撃の射撃が続いた。
 落下速度が加速する。ヤバいッ! エイジャックスは支柱に掴まり損ね、また滑り落ちていった。下からヌッと新手のロボットが姿を現し、とっさに左足で蹴飛ばした。そいつが出てきた孔に両手で捕まると、何とか落下を防いだ。
「あ、危ねェ……」
 一時間かけて降り、かろうじて路上へ降り立つと、何食わぬ顔で地上の通行人に紛れる。それから、素知らぬ顔でスタスタ歩き出した。エイジャックスはマンハッタンホーンを無事に脱出した。急ぎ車に戻ろうとした瞬間、立ち止まった。
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