第3話 1日目③おっさんとJKは大海原に取り残される

文字数 7,359文字

 ふとその存在を思い出してポケットから携帯電話を取り出してみる。一応は防水スマホだから少しは期待していたが、残念ながら水没で完全にオシャカになっている。仕方がない。スマホの防水機能なんてせいぜい一瞬水に落としてもすぐに拾えば大丈夫程度のものだ。これだけ海水の中で活動していればまぁこうなるだろう。

 腕につけたダイバーウォッチで時間を確認すれば今は午後4時。夏場なのでまだまだ太陽の位置は高いが、それでも本土から救助が到着する頃には薄暗くなっているだろう。ましてや現場からかなり流されてしまっている俺たちにはまだ当分の間、救助は来ないかも知れない。

「おにーさん、もう大丈夫っすよ」

 身体ごと美岬の方に振り向けば、サイズは大きくてダブついているものの、ハーフパンツと薄手のパーカー姿に替わっていた。もちろん、靴と靴下は脱いで裸足になっている。

「問題なさそうだな。使い終わったセームタオルは俺がしてるように帽子代わりに頭に巻いておきな。この日射しで頭むき出しだとすぐに熱中症になるぞ。パーカーのフードは熱がこもるからあまりおすすめできない」

「あい。了解っす」

 美岬がセームタオルを頭に巻いて結ぶ。とりあえず、今を生き延びるための急ぎの措置はここまででいい。問題はこの先をどう生き延びるか、具体的には救助されるまでどうやって生き延びるかだ。

「美岬ちゃん、残念ながら俺たちが早期に救助される見込みはかなり低いと思う。でも、捜索はしてもらえると思うから、見つけてもらえるまで頑張って生き延びなくちゃいけない。かなり苦しい思いもすることになると思うけどやれるか?」

「そっすね。あたしはおにーさんがいなかったら今頃は死んでたと思うんでおにーさんの指示に従うっすよ。あたしもまだ生きてやりたいこといっぱいあるっすし、出来ることならなんでもするっす」

「よし。じゃあ二人で頑張って生き延びような」

「あいあいっ! キャップテン!」

「俺の荷物を持ち出せたのは不幸中の幸いだったな。これがなければどうにもならんかったが、これでしばらくは頑張れるはずだ」

 俺はリュックから水筒と携帯食料を取り出した。保冷機能が無い軍用水筒は見た目の小ささに反して2㍑の水が入っている。そして個別に包装された棒状の高カロリー携帯食料が全部で6本。一応、生の米も少しはあるが、こんなゴム筏の上では火を起こせない以上そのままポリポリと噛じるしかないのでこれは本当に最後の手段としてリュックから出さずにおく。

「美岬ちゃんのバッグにはなにか飲み物と食べ物は入ってるか?」

「えーっと、あんパンとメロンパンが1個ずつと、ポテチと……水とポカリが500のペットボトル1本ずつあるっす」

「それはいいな。特に1㍑分の飲み物があるってのがいい。しかも利尿作用の少ない水とスポーツ飲料ってのはありがたいな」

「これだけあればどれぐらい()つっすかね?」

「そうだな。こんな風に漂流した時になにより大切なのはとにかく脱水を抑えることなんだが、過去の漂流実験でのデータから真水と海水を2対1の割合で混ぜたものが一番脱水を抑えることが判明している。だから今ある3㍑に1.5㍑の海水で水増しすれば4.5㍑の飲料水は確保出来るな」

「けっこうあるっすね。これで何日分っすか?」

「そうだな。長丁場になるかもしれないから一人一日の割り当て量を300ccまでに抑えれば七日は保つな」

「分かったっす。まずは一週間生き残るのが目標っすね。ちなみにこんな風に漂流した人がオシッコを飲むなんて話もあるっすけど、そういうのって実際どうなんすか?」

 おっと、俺があえて触れなかったのにまさか美岬から言い出すか。

「…………うん。まぁ、実際のところ尿は飲める。ただし最初の1回に限るけどな。1回目の尿は脱水になる前に溜まった尿だから塩分濃度も濃くないし老廃物も少ないから水分補給にも使える。
 2回目以降の尿は塩分も老廃物もアンモニアも濃くなって危険だ。昔の漂流した船乗りが2回目の尿を飲んで死んだという記録もある。……確かに、最初の尿を飲めばその分の飲料水を節約出来るのは確かではあるんだが」

 さすがにそれは十代の女の子には酷だろう。確かに尿を飲むという選択肢も俺の中にあったし、俺自身はその選択肢を選んで浮いた飲料水を美岬に回すつもりだったのだが、現状はある程度の飲料水を確保出来ているし、いずれ救助もくるはずなので美岬にまで無理に尿を飲ますのは可哀想だと思ってあえて言わなかったのだ。しかし、美岬は迷わなかった。

「分かったっす。じゃああたし、オシッコ飲むっす」

「おい、自分が何言ってるのか分かってんのか!?」

「分かってるっすよ」と、美岬が意外なほどに真剣な目で俺をまっすぐに見つめてきた。

「おにーさんはあたしを助けに来なければ今頃は救命ボートに乗れてたはずっすよね。それに、今のこの状況でも、おにーさんは手持ちの水と食べ物を公平に分けようとしてくれてるっす。自分だけなら十日以上生き延びれるはずなのに、あたしと公平に分けることで一週間しか生き延びれなくなるリスクをわざわざ背負ってまであたしを助けようとしてくれてるっす」

「…………」

 この子めっちゃ暗算早いな。

「なら、あたしに出来ることは一日でも長く生き延びれる努力をすることっすよね。もしかしたら明日救助が来るかもしれないし、十日後かもしれない。飲めるオシッコを今日捨てて一週間後に後悔しながら死ぬより、オシッコを飲んででもあたしは生き延びたいっす。たとえ早く救助してもらえたとしても、あたしは生き延びるために払った努力を恥じたりしないっすよ」

「…………」

 正直、俺は美岬を(あなど)っていたようだ。
 確かにサバイバルの経験と知識において彼女は俺の足元にも及ばない。しかし、サバイバーにとっての最も大切な資質、すなわちどんなことがあっても生き延びたいという生きることへの強い執着、その点において彼女は確かに本物だった。むしろ俺の方が彼女に劣っている。

 まったく、救助が来るのを前提にして計画を立てるなんて俺としたことがずいぶんと甘ったれた考えになっていたようだ。救助してもらえるなら儲けもの。たとえ救助が来なくても自力で生き延びてやるってぐらいの気持ちでなくてどうする。

「……ははっ、すごいな君は。そうだな、君が正しい。生き延びれる可能性が少しでも高まる選択肢があるならそれを選ぶべきだった。気づかせてくれてありがとう」

 美岬が照れくさそうに笑う。

「へへへ。でも、問題はどうやってオシッコを回収するかっすよね~。……はっ! はわわっ! まさかお互いのをダイレクトに!?」

「それ、救助された後に確実に事案になるやつだな。安心しろ。コッヘルがある」

「おぉ! さすがっす!」

 俺はリュックから多用途調理器具『コッヘル』を取り出した。チタン製の蓋付きの円筒型の容器に折り畳みの持ち手がついたものだ。蓋を外すと中には一回り小さいコッヘルが収納されていて、その中にもさらに小さなコッヘルが収納されている。大きいコッヘルは主に調理用だが、小さいコッヘルは深皿やコップとして、コッヘルの蓋はフライパンや皿としても活用できる。

「父ちゃんもキャンプで使ってたっすけどコッヘルってマトリョーシカみたいっすよね」

「それな。だが携帯用としては極めて効率的なデザインだ。この一番大きいコッヘルのサイズに大、中、小のコッヘルがきちんと収まってるわけだからな。たくさんの荷物を持ち運べないアウトドアや登山には欠かせないアイテムだ」

「コッヘルでオシッコ回収するのはいいんすけど……その、どうやってここでオシッコしたらいいっすかね?」

「ああ、そうだな。確かにこのエアーマットレスじゃあ普通に用を足そうとしたらひっくり返るわな」

 救命浮き輪で浮力補助をしているとはいえ本来は筏ではないエアーマットレスだ。今のように座って体重が分散している時はいいが、和式トイレで用を足す時のような足だけに体重がかかる体勢だとバランスが崩れて転覆しかねない。それにこの子は多感な十代の女の子だ。出来る限りプライバシーの配慮はしてあげたい。

 何か使える物がないかと考えた結果、リュックから1畳サイズ(90×180)の断熱シートを取り出す。ポリエステル製のビニールシートの表面にアルミ蒸着(じょうちゃく)させたもので、軽くてかさ張らないのに断熱性に優れているので登山家やバックパッカーの必須アイテムといえる。俺も野宿する時はテントの中でエアーマットレスの上に寝転がり、この断熱シートを被って寝るのが基本だった。

「おぉ、なんか目が痛くなるぐらいギンギラっすね」

「断熱シートだよ。これをマントみたいに羽織って、俺に背を向けた状態で膝を立ててレギンスと下着を半脱ぎすれば座ったままでもなんとか小用は足せるだろう。こっちからはちゃんと見えないように隠れるしな」

「…………」

「……どうした? 変な顔して」

「……いや、その、こんな状況っすからあたしもそこまで期待してなかったってゆうか……。なんか、さっきの着替えの時もそうっすけど、おにーさんってめっちゃ紳士っすよね。こんな極限状態でまさかここまでプライバシーを配慮してもらえるなんて思ってなかったっす」

「……まぁ、あくまで出来る範囲内だけだけどな」

「十分っす。めっちゃ嬉しいっすよ」

「とりあえず尿はそれでいいとして、便の方はとりあえず我慢だな」

「我慢っすか」

「どうしても我慢できなくなったり、漂流が長引きそうだったら何とかするが、主に大腸で水分を身体に吸収していることを考えるとここは我慢した方がいいだろう。それに、これから食べるものが不足する以上、そんなに便も溜まらないと思うしな」

「あー、そっすねー。ちなみに我慢できなくなったらどうするんすか?」

「その救命浮き輪を便器代わりにして直接海中に排便するのがベストかな。そのまま海水で汚れも落とせるから一石二鳥だ」

「なるほど、その手があったっすね。でもとりあえずまだ大丈夫なんで頑張るっす」

 それから、美岬と相談して、手持ちの食料を食べる順番を決める。保存性の低い菓子パンを先に食べ、次に高カロリー携帯食、栄養価の低い嗜好品のポテチは最後にするということで合意する。
 とりあえず初日の今日はメロンパンを二人で分けあって食事とし、尿意を催したので決めた通りにそれぞれコッヘルで回収して飲み、さすがに口が気持ち悪かったので飲料水を50ccずつ口直しに飲んだ。

 そうこうしているうちにも夕日は水平線に沈んで行き、空が次第に群青の色を深めていく。もうフェリーの姿も救命ボートの姿も視認できない。もうあっちの救助は始まっているんだろうか。




 完全に日が沈んだ後、船の明かりや陸地の灯りが見えないものかと目を凝らしてみたが、はるか上空を飛行する旅客機の光以外に人工的な明かりを見つけることはできなかった。
 気づけば俺と背中合わせに座っている美岬がうつらうつらと舟を漕ぎはじめている。

「眠そうだな」

「……はっ! はわわっ! もしかして眠ったら死んじゃうとかそんな感じっすか?」

「いや、確かに水に浸かったまま眠ると体温を奪われてそんな感じに衰弱死することも多いけどな。今の状況ならそんな心配はしなくて大丈夫だ。今日は色々あって疲れただろう。むしろ、ちゃんと横になって休むべきだ」

「じゃあお言葉に甘えて……でも、おにーさんは寝ないんすか?」

「んー、そうだな。救助が来ないか、もうちょっと起きて見張っていようと思っていたんだが……ふぁぁ。さすがに俺も今日は疲れたな」

「じゃあ、もう寝ましょうよ。もし救助のヘリコプターとか来たら寝てても音で分かるっすよ」

「それもそうかもな。長丁場になるかもしれんし、今日は体力温存のためにさっさと寝るか」

 俺と美岬は並んで仰向けに寝転がり、夜風に体温を奪われないように断熱シートを巻き付ける。

「うわぁ! すっごい星空っすね」

「周りに人工の明かりが何もないからな。普通に生活してたらここまでの満天の星空はそう見る機会はないよな」

 星が降ってきそうな満天の星空、とはまさにこんな空のことを指すんだろう。仰向けになって見上げた夜空にそんな感想を抱く。
 時間は夜の8時。日没からすでに1時間が経過し、西の水平線の残照もかなり弱くなっている。
 半月よりもう少し膨らんだレモンのような月は西の空に傾いており、周囲に人工的な明かりが存在しない大海原のただ中で見上げた星空は今まで見た中で一番美しいかもしれない。
 肉眼で見える星が多すぎて、幾多の輝きの中に星座を形成する目立つ星が埋もれ、かえって星座を見つけにくくなっているまである。
 高高度を飛行する航空機の翼端灯の点滅、一瞬だけ光跡を残して消える流星、弱い光を維持したまま夜空をゆっくりと横切っていく人工衛星など、動くものもそれなりにあるので案外観ていて飽きない。

 こんな状況だというのにあまりにも美しい星空に二人でしばしの間 見とれてしまう。ただ、雲ひとつ無い夜空というものは放射冷却により容赦なく地表の熱を奪う。しばらくして肌寒くなってきたのだろう、美岬が体を密着させてくる。
 もとより畳1枚分のスペースしかないエアーマットレスの上で二人が横になって寝ようと思ったら身を寄せ合うしかないのだが、星明かりの下、至近距離で目が合った美岬がへへっと照れくさそうに笑う。
 ちょっと女子高生として無防備過ぎるのでは、とも思うが、そもそも俺はこの子に手を出す気はないし、くっついている方が体温の維持に都合が良いということもあるので、とりあえず今は良しとしておこう。実際、美岬の体は柔らかくて温かいし。
 それに、親元を離れて生活していての久しぶりの帰省で、本当なら今頃は離島の実家で久しぶりに会う家族と過ごせていたはずだ、と考えれば、せめて今だけは保護者代わりに甘やかしてやってもいいだろう。そっと頭を撫でてやれば美岬は嬉しそうに目を細めて俺のシャツの胸元をぎゅっと握ってくる。

 海上の風は少し冷たいが、断熱シートの中は十分な温かさが保たれている。ゆっくりとしたうねりのリズムも心地よく、体を横にしたこともあって一気に睡魔の波が襲ってくる。ふと隣を見やれば美岬はすでにすぅすぅと寝息を立てていた。その穏やかな寝顔に思わず口元が緩む。

 この子にとっての今日はまさに激動の一日だったろう。船酔いに苦しめられ、海に投げ出され、見知らぬおっさんと二人で漂流することになった。口にこそ出さなかったが性的な意味での身の危険も感じていたに違いない。救助してもらえないかもしれないという不安、鮫に襲われるかもしれないという不安もあっただろう。それでも生きたいという気持ちを諦めずに、飲料水を節約するために自分の尿を飲むことまでやってのけた。

 本当に強い子だ。せめてこの子の頑張りに精一杯報いてやりたい。

 再び俺は夜空を見上げた。そして、こんなにのんびりと夜空を見上げる機会はここ数年なかったな、と思う。
 島影1つない大海原を小さな筏で漂流していてただ星を見上げることしかできない現状を鑑みると、自分という存在が大自然の中でいかに小さな存在であるか思い知らされ、相対的に自分の悩み事も些細なことに思えてくる。

 不幸続きでついに天涯孤独になり、自己憐憫に陥り、自尊心を失い、生きる意欲を失い、さりとて自分で命を断つこともできずに今日まで惰性で生きてきた。
 だからもし命の危機に瀕したら、俺はあっさりと生きることを諦めるだろうと思っていた。

 なのに、実際に生命の危機に瀕した時、俺は生きるために行動してしまった。生き延びようと努力してしまった。自分がこれまで培ってきた生存のための技能を使ってしまった。だから絶体絶命の状況をくぐり抜けて、今もまだこうして生きている。

 結局のところ、俺は生きたかったのだ。愛する者たちを失い、独りになり、生きる目標を失ってなお、俺は生きたかったらしい。自分が思っているよりずっと、俺は生への執着が強かったようだ。

「……また、死に損ねてしまったなぁ」

 と苦笑混じりにつぶやく。

 とはいえもうその事に後悔はない。それに、今の俺にはすぐには死ねない理由もできてしまった。ならば、せいぜい生き延びるために足掻いてみようじゃないか。

 救助はいつ来るか分からない。もしかしたら救助は来ないかもしれない。でも、美岬だけは絶対に死なせはしない。サバイバルマスターとして今まで培ってきた経験と知識と技能のすべてを使って美岬を無事に生還させてやる、と俺は心に誓い、ゆっくりと意識を手離していった。







【Result】

メロンパン1→0
あんパン1→1
高カロリー携帯食6→6
ポテチ1→1
水4.5㍑→4.4㍑

漂流初日はメロンパンを分けあって食べる。尿を飲んだ後、口をゆすぐために水を約100cc消費。

◻️8/13
◻️日/潮:1日目/若
◻️満潮:0054/1555
◻️干潮:0834/2105
◻️日の出/日の入り:0507/1849
◻️月の出/月の入り:1532/0021
◻️月齢10.4

 



 






【作者コメント】
 はい、ということで作中の一日目はここまでとなります。いかがだったでしょうか? 楽しんでいただければ幸いです。

 読んでみての通り、こちらの作品はリアリティ重視のガチサバイバルとなっております。大抵の漂流サバイバル物では気がついたら無人島スタートというものが多いですが、この作品の第一部『沈没漂流編』では船の沈没から始まる海上漂流サバイバルをかなりリアルに書いていきます。
 一般的な常識からは外れているサバイバル術もありますが、きちんと調査しての信頼性の高い内容ですのでぜひ覚えておいていただけるといざというときに役立つと思います。

 サバイバルマスターなおっさんと農業系JKの漂流サバイバルは始まったばかり。小さなマットレス一枚分の狭いスペースにある意味閉じ込められた男女の関係やいかに? 気になったら引き続き読み進めていただけると幸いです。
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登場人物紹介

■名前/谷川 岳人(たにがわ がくと)

■年齢/36歳

■職業/調理師、ジビエレストラン経営者、バックパッカー、コラムニスト、山岳ガイド、遭難者捜索ボランティア

■別名/シェルパ谷川、サバイバルマスター

■人物紹介/僻地の別荘地でジビエレストランを経営する傍ら、山岳ガイドや遭難者捜索ボランティアをしている。以前はバックパッカーとして世界中を旅してシェルパ谷川というペンネームでアウトドア雑誌に紀行文を連載していた。サバイバルマスターという呼び名はその頃についたもの。家族や親しい人たちを全員亡くし、失意の中で一人旅をしている時に美岬と出会う。



■名前/浜崎 美岬(はまざき みさき)

■年齢/17歳

■職業/高校生、農大附属高校2年、コンビニ店員、有用植物研究会所属

■人物紹介/離島出身で本土の農大附属高校に一人暮らしで下宿しながら通っている。仕送りが少ないのでコンビニでバイトしている。過疎化、高齢化が進む故郷の島の村おこしのために名物になりうる作物を研究するために農大附属高校に入った。大学生メインのサークル『有用植物研究会』に所属しており、パイオニア植物が専門。中学までは歳の近い子供がいない島の分校で学んだため、同級生との接し方が分からず、クラスでは孤立しており、ややコミュ障。盆休みに実家の島に帰省する途中の船で岳人と出会う。岳人のコラムは昔から愛読していた。

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