始まりの惑星(SF)

文字数 3,559文字

 私の名前はライナ。地球からずっと離れた、遥か未知の惑星に住む23歳の女性だ。

 この惑星は文明が遅れており、テクノロジーはほとんど発達していない。だが、豊かな自然に恵まれ、大地と太陽、星々の光に包まれて生きている。

 私は森の中の小さな村で生まれ育った。生活は質素だが、村人たちとの繋がりが何よりの宝物だった。しかし、深い部分で私は常に違和感を抱えていた。

 村の住人たちは朝から晩まで作物を育てたり畑仕事をしたりと、毎日が同じ繰り返しだ。その生活には満足そうだったが、私だけは空しさを感じずにはいられなかった。

 村を出るたび、遥か彼方の群青色の山々が私を惹きつけた。あの先に何が待っているのだろう。このささやかな世界を飛び出して、未知の領域へ旅立ちたいと常日頃から思っていた。

 しかしそんな私の夢を、村の年長者は寂しそうな眼差しで見つめていた。

「ライナ、この世界の外に何があるというのだろうか? 一生この村で満ち足りた人生を送ればいい。外の世界に踏み出したところで、幻滅するだけだぞ」

 だが私には、それでは満足できなかった。人生のエネルギーを最大限に燃やし、常に新しいことにチャレンジしたかった。自分の足で外の世界を見てみたかったのだ。

 そんな折、あるできごとが起こった。私たちの暮らす森の奥地に、巨大な岩山が出現したのだ。見たこともない金属のような物質でできており、村人たちは恐れおののいていた。

「私がこの岩山を調べてみよう」
 私は言い放った。村人たちは身勝手なことをするなと止めたが、私には強い好奇心が走った。この奇妙な出来事に、私のかねてからの夢への手がかりが隠されているような気がしたのだ。

 岩山に近づくと、天からなにかが落下してきたかのような巨大なクレーターがあった。しかしその奥からは、濃い光が漏れ出ていた。私は恐る恐る懐中電灯を傾け、奥を覗き込んでみた。

 するとそこには、一際目を引く物体が存在していた。半透明の球状の船らしきものだ。船の前面には複雑な装置が組み込まれており、操縦機能があるらしい。

 球状船の扉には奇妙な文字が刻まれていた。私はその一文字一文字をなぞると、ひらめいたかのように胸が高鳴った。村の伝承に似た文字だ。文字を書き写し、傍らにある装置の前に立つと、船内が照らし出された。

 次の瞬間、扉が自動で開き、私は無意識にその中に吸い込まれるように入っていった。そして操作パネルを叩くと、船全体が強い光を発して宇宙空間へと急上昇していった。

 窓の外を見ると、私の故郷の惑星が小さくなりながら視界に収まっていた。未知の領域へとまっしぐらに飛んでいく船内で、私はわくわくした心の高ぶりを感じた。
 そう、きっとこの船が私を新たな世界へと導いてくれる。長年の夢が、ついに実現するのだ。

 しかし同時に、この冒険にどんな危険が待ち構えているのかも重々承知していた。恐怖心と興奮が行き交う中、私は固く決意した。極限の体験をして、新たな自分に生まれ変わろう。そう心に誓った。

 先ほどまで見えていた故郷の惑星も、もうすでに視界から遠のいていた。果てしない宇宙の彼方へと突き進む中、私の人生は一変しつつあったのだ。

 今まで狭い世界の中で生きてきた私が、未知なる星々の住人と出会い、新たな知識を吸収していく。宇宙という終わりなき大空間を駆け抜ける中で、私の意識は飛躍的に大きくなっていくことだろう。

 きっとこの航海の果てに、私は一人前の宇宙人となって新たな星に降り立つことができるに違いない。そんな夢が、いま芽生えつつあるのだ。

 私の人生の夢は、はたしてどこまで実を結ぶことができるだろうか。でも一歩を踏み出したことで、私の視野は無限に広がったのだから。

 未知の領域へ飛び出した船が、いずれは私を最高の目的地へと導いてくれると確信している。宇宙の彼方で、私を新たな可能性が待ち受けているのだから。


(使用AI:Claude 3 Sonnet)

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【感想】
 これは同じテーマでSFにしてくれとお願いしたもの。冒頭で自己紹介をするのはお決まりのパターンらしい。
 人が住んでいるなら、そこの住人にとっては「未知の惑星」ってこともないだろうけれど、地球人にしてみれば「未知の惑星」なのかもしれない。そこは「未開の惑星」のほうが良かったかも。
 まぁ、人が立ち入れないようなとんでもない危険地帯が惑星の大半を占めている、とかなら「未知」でも良いのか?

 「文明が遅れている」はずなのに「操縦機能があるらしい」と判断できるということは、この主人公は以前に何か古文書的な書物を読んだ事があるのだろうか。地球を知っているところを見ると、遥か遠くの地球からの移民の末裔なのかもしれない。「文明が遅れている」のは、鉱物などの資源が乏しい惑星なのかもしれない。

 球状船の「奇妙な文字」が伝承の文字と似ているということならば、この主人公は名前からして英語圏の国からの移民で、書かれていた文字は日本語とかアラビア語とか、アルファベット以外で書かれた文字だったのかもしれない。

 主人公はこの得体の知れない球状船に期待を込めて乗ったのだが、この船は、この船に興味を示して近寄ってきた知的生命体を捕獲するのが目的の捕獲収集船。だったりしないかと、ちょっと心配だ。

 村の年長者が外の世界に行ったら幻滅すると言っていたのは、この惑星以外の世界はすでに滅亡していると知っていた可能性もあるのか? 「文明が遅れている」のは、外の世界に行くための手段を開発できなくさせるためかもしれない。

 主人公が乗った球状船が到着した先には、すでに人類は絶滅して一人もいない、荒れ果てた惑星地球なのかもしれない。だが、人類が絶滅した原因となった病原菌もしくは汚染物質などの有害な脅威は、数万年の時を経てすでに浄化されており、人類の生存が可能な惑星となっていた。
 球状船が作動したのは、地球で人類が生存可能になったことを検知したため。広大な宇宙に散らばっている地球人の末裔を連れ戻し、再び地球で人類を繁栄させるためだった。
 今、地球には、遥かな宇宙の果てから地球を目指して到着した、数個の球状船が降り立つ。

 この話の続編は、地球人類復活のために、様々な困難に立ち向かう人々の物語となるだろう。広大な大宇宙から呼び戻された地球人類の末裔は、数万年の時を経た結果、それぞれに独自の文化の発展を遂げており、言語の違い、思想の違い、宗教の違い、能力の違いなどがある。もちろん各自が持って生まれた性格の違いもある。時に衝突し、時に助け合う数人の男女。
 そして、何らかのアクシデントにより、球状船に乗って地球に帰還したのは、地球人類の末裔だけではなかった。その者が目指す目的とは……。


 エイリアンシリーズの「プロメテウス」か「コヴェナント」にもあったけれど、このよく分からない宇宙船に、仕方がないとはいえ、何の準備もせずに乗り込んでしまって大丈夫なのかなと思った。まず第一に、水や食料はこの船に搭載されているのか。搭載されているとしても、それは人類が口にしても危険ではないものなのか。危険ではないにしても、爬虫類が食べるような昆虫やらなんやらの、人にとっては気持ち悪い食料だとしたら、それを食べられるのか。
 ゼリー状や何かの固形物しかなかったら、それを食料だと認識できるのか。湯を注いで食べる方式の食料だったとしたら、それを理解できるのか。まぁ、インスタントラーメンのようにそのままかじっても食べられるようなものなら、匂いと味で食料だと判断できれば、どう食べようが問題ないかもしれないが。

 この球状船の目的地が数日で到着できる場所なら問題ないが、もしも数年、数十年かかるほどの遠くの惑星だったとしたら、コールドスリープは必須だろう。だが、船にその装置があったとしても、遅れた文明の住人だとその使用方法が分かるのだろうか。
 説明の言語が通じるのか分からないから、やはり映像を見せるしかないか。その装置に入らないと食料が尽きて死んじゃうよ、って分からせるためのアニメ。それと装置の使い方の説明のアニメ。(絵でも良いけれど、やはり動いていた方が分かりやすいだろう)

 あとはトイレの使い方の説明も重要だろう。船に人工重力のような機能が備わっていればよいが、無重力だとすれば、説明しないと厄介なことになる。汚物の飛散は気分が悪いだけではなく、電気系統の故障の原因になるから、この説明は重要だ。それと宇宙服の着用方法もか。
 風呂やシャワーはなくてもいい。水とタオルっぽいものがあれば、それでなんとかするだろう。気にしない人物もいるだろうし。


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