第7話:ステファニーの告白と徳久先生の本音

文字数 1,715文字

「そこで、何を言うのと話すと、悲しそうに、私を好きじゃないのと聞くではないか」
「いや違う、でも、僕と君とでは、立場が違うので結婚は、無理じゃないかと語った」
「それを聞いて、なんでと、まるでくってかかるように、すごい勢いで叫んだ」
「それは、アメリカ人特有のジョークかと軽く言うと、いいえ真剣なのと言い泣き出した」

「さすがに、困った悦郎はどうして良いのかわからなくなり、箱根の素敵なカフェに入って、ごめん、僕の言い方が気に入らなかったら、謝るよと言い、頭を下げた」
「まさか、君が、そんなに真剣に考えてくれているとは、知らなかったと告げた」

「それを聞き、彼女が、悦郎は、意外に鈍感なのねと笑顔を取り戻してくれた」
「真剣に考えるから少し待ってと言うとOK、いつまでと聞くので来月6月中と答えた」
「わかりました、吉報を待ってますと、彼女が、笑顔で言った」
「そして彼女を自宅に送り家に戻った」

 翌週、5月15日、徳久先生がS銀行を訪れた時、ちょっと時間ありますかと聞くと、特に急いではいないと言ったので、沼津駅近くの高級そうなカフェに入り奥の角の席に座った。
「実は、相談事がありましてと言いステファーニーに結婚を前提とした交際を求められたと話すと満面笑みを浮かべ、そりゃー、良かった、彼女は、良い娘だよと言った」

「フェリス女学院に小さい時から通い日本語も不自由なく使いこなせる」
「また敬虔なクリスチャンで良い奥さん、お母さんになる素質は十分にあると断言」
「それは、僕が保証すると徳久先生が語った」
「私も、君達の結婚を応援するよと言ってくれた」

「それを聞いて、悦郎は自分の父が雇われ漁師の時、母と結婚し、貧しいのでトラック運転手と漁師の2つの仕事を一所懸命して、私達を養った話」
「その後、運悪く交通事故で亡くなった話をした」
「こんな男に教会の牧師さんが、簡単に自分の娘を嫁にやるとは思いにくいと率直に話した」

「そうか、そう考えていたわけかと言い、なかなか謙虚で宜しいと、言いたい所だが、もっと度胸がある強い男だと思っていたよと告げた」
「これから君ら若い世代は、世界と経済で競争していかねばならない」
「そんな小心者では、厳しい競争社会では、絶対に勝てない」

「生まれ育ちは、過去の事、これから将来の事をもっと真剣に考えなさいと言われた」
「つまり、過去より未来なんだ」
「君が彼女とペアを組んで、新しいファミリーを作る事」
「そして世界と協調し次の世代を作りバトンタッチしていく使命がある」

「できるかどうか、何て、考える臆病者では、駄目だ」
「まず彼女と結婚し、素晴らしいファミリーを作る事だ」
「そして良い意味で世界の競争していく気概を持てと肩を叩かれた」
「ありがたいアドバイスに感謝しますと悦郎は徳久先生に言った」
「僕たちの結婚のを応援してくれるのですねと言うと、当たり前じゃないか」

「僕は、君に、次の世代のリーダーになって欲しいと思って、つき合っている」
「つまり応援団長というわけだ」
「沼津ライオンズクラブの次世代のリーダーになってもらいたいと話した」
「その言葉を聞いて悦郎は身に余る光栄ですと言うと徳久先生が悦郎をハグした」

「その後、6月2日の晩、悦郎は、ステファニー電話して明日6月3日ドライブに誘った」
「するとOKと言われ、朝8時に君の家の前に行くと伝えた」
「8時に到着するとステファニーがうれしそうに手を振って待っていた」
「ステファニーの御両親に、挨拶して出発した」

「三津水族館で、イルカのショーなどを見て、一休みして、西伊豆の海沿いを南下」
「大瀬崎に到着、その日は、快晴で、富士山もきれい見えた」
「ステファニーと、きれいな富士山の稜線を見ながら、僕たちも、あの富士山の稜線のように、天に向かって昇っていこうと言い、結婚して下さいと告白した」

「すると、興奮して、『オー・マイ・ガー』と大きな声で叫んだ」
「そして泣き出し、化粧が落ちるほど、しばらくの間、大泣きし続けた」
「その後、気を取り直して、『イエス、オフコース』と答え、悦郎に抱きついた」
「この時、悦郎は、この娘を絶対に幸せにしてやるという闘志のようなものが心の中に燃え上がるのを感じた」
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