59. 瓢箪町
文字数 224文字
四羽の折り鶴が腹で繋がっていた。
体の向きは別々、嘴の向きは不規則。
統一感のない寄せ集め、ランダムネスの烏合の衆。
同じ惑星、同じ国、同じ町に生きていても、見ている方向が違えば、それを友と言えるか。
けれど皆、雄大に翼を広げている。
雄々しく尾を立てている。顔つきは凛々しく、誰も脇役と思っていない。
異なる点ばかり注目して、手に手を取り合える可能性に見向きもしない。
すべて同じでなければ、仲間ではないのか。
同じ折り鶴、繋がり方は千差万別。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)