第6話 家出! (1)

文字数 1,099文字

「只今帰りました……」

「お帰り~」

「お疲れさま~」

「すうすうすう……」

 僕午前中の家事も終えて、高床式の丸太を組んだ風通しの良い我が家に帰ってきたよ。相変わらずのジャングル仕様で、これといった服装も持っていない僕だから、上半身は裸で、パンツ一丁のままだけど。

 そんな仕様の僕だけど。部屋に入るとさぁ……ん? あれ?

 アイカさんはいないんだ?

 う~ん、まあ、狩りか果樹採集にでもいかれたのかな?

 と、僕は珍しく思ったよ。この時間になればたいがいアイカさんは、家にいるからね。

 でもまあ、たまにはこういった事もあると思うから、僕は余り気にしないようにしようと思うよ。

 それでさ、今丁度 屋敷にいるのは、つい最近に僕のお嫁さんになってくれたアイカさん姉妹の妹様達で。姉妹併せて四天王のお姉さま達と、僕がこの集落に着た時に命名したのだけど。

 そんな四天王のお姉さま達……ではなくて僕の奥様達、皆想い思いの格好で寛いでいるんだ。

 まあ、僕の目に最初に入った奥様はね、只今剣の手入れをしている最中のエリエさん──ネイビーブルーの美しい髪色に、ロングの髪型が特徴的な大変に活動的な奥様なんだよ。そして隣で竹細工をしているのがプラウムさんでポニーテールのように髪を結んでいて、大変に落ち着いた大人の女性といった感じの奥様かな?

 最後はね、サラさんで……でも只今睡眠中のようだよ。

 家うちのサラさんは。僕がこの世界──集落に来た時から、オークの女性ぽくなくてね、家事も良く手伝ってくれていたし。僕自身に何かあれば、直ぐに駆けつけてくれていた女性なんだよ。それに最初にこの集落でエリカさん以外で、僕が最初に仲良くなった女性でもあるんだよ。

 特に僕のサラは、日本の話しが大好きでね。洗濯や食事の準備をしながら良く話してあげてもいたんだよ。それに僕に対して大変に良く面倒を見てくれるから。自然と二人っきりでいる事も多々あるし。サラが僕に好意がある事も直ぐに解ったから。彼女と二人っきりの時等は、サラが甘えてきても拒みはしなかったよ。

 まあ、僕と初めて逢った時から、一目惚れしていたと、何度も述べていたから。僕のお嫁さんになれた事を本当に喜んでいるし。幸せだといつも述べているから、僕自身も大変に嬉しいし、良かったと思うんだ。

 でないと、本当にサラには悪いと思っていたから……

 と、いうか、エリエもプラウムも僕の面倒を大変に良く見てくれていたし、尽くしてもくれてもいたから、悪いと思う気持ちはサラだけではなかったね。

 本当に奥様達ごめんなさい……
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み