第6話 家出! (3)

文字数 1,501文字

「はぁ……」

 ふぅ……、部屋でくつろいでいる奥様達を横目で見ながら、僕は思わず溜息漏らすよ。

 特にこの集落に転移してから僕自身、いつもいつも思うのだけれども、本当にオークの女性の人達って大雑把というか、まあ、本当に男性みたいで、家にいても何もしない。それこそ仕事後とか休日のお父さん達みたいにゴロゴロ寝てる事の方が多いい気がする。

 それに奥様達を見ていてさ、思わずね、この家──僕がいないと本当にどうするの? と、思う程なのだ。

 それにさ、オークの女性はね、男勝りで、戦にも出かけるし、家や集落の為に猟もするんだよ──その上さ、子供を産み子孫を残す事も可能ときているから。本当に男性達よりも集落での権限も強いし。前にも述べたけど、女性が気に入らないとまずは男性達は、嫁も来ないし自分達の子孫も残す事も不可能ときているよ。

 だからね、中には、気に入った女性が出来たから。男性が夜這いを掛ける事も多々あるらしい。でもね、十中八九半殺しの目に遭うと奥様達に教えてもらった事があるよ。

 だって家うちの奥様達はこの集落きっての美人姉妹だから。何人の男達を半殺しにしただろうか? と、述べていたからね。

 だからさ、僕は、奥様達の話しを聞いて──背筋が凍り付いて、冷や汗がでたよ。

 だって僕は奥様達と何度キスを交わしたり、仲良くしたであろうか?

 それこそ、最後は奥様達、僕やアイカさんと一緒に暮らしていたし、前にも述べた事があるけれど。僕の横で肢体はだかで寝ている事も多々あるから、僕も男だしね。夜這いを掛け甘えた事もあったよ。

 だから本当に殺されなくて良かった思う事があるし。それこそ僕は、何てオークの女性達は、何て恐ろしんだと心底思った……

「ごめんね、本当に悪かったよ」と、奥様達に謝罪をしたら。

「うぅ~ん、健太が夜這いを掛けてくれるのを待っていたかから、別にいいよ、あ・な・た……(ウフ♪)」と、述べてくれた。

 まあ、ちょっと自慢話になるけれど。僕の場合はこんな感じだから、犯罪行為ではないんだよ。

 奥様達に誘われたから、男として行っただけだから。

 まあ、僕の自慢話は今はどうでも良いけれどさ。

 とにかくね、オークの集落は、他所もそうらしいけれど。代々首長は女性がしているみたいで、僕が住んでいた日本とは違い。大変に女性が強い社会なのだよ。

 まあ、そんな女性主義の社会だから、運良く嫁が来た男性は、何も文句も言わずに、只奥さんに尽くしまくる。そんな感じの社会みたいだ。

 だから他の家庭を覗いて見ても、やはり高齢者か男性、子供などが家事をしている事が多いい気がすから。家うちもね、僕が家事をする事自体は、この集落ではおかしい事でもないし、辺り前の事で。

 実際家や集落の食材集めも、家うちの奥様達が四人で手分けしながら、全部狩りや採集等をして集めてくるから。本当に見ていても長の家は大変何だと思ってしまう。

 まあ、そんな訳もあるから、何もする事もない時間帯は、日本の社会の家庭のお父さん達みたいに、家うちの奥様達もゴロゴロとしているか、僕に甘えさせろとせがんでくる事が多いい気がするよ。

 う~ん……それにしても、今日もまだアイカさん帰ってきていないね?

 まだ狩りの方が終わらないのかな?

 いつもね、こんな感じで、不安に思いながら。奥様達の無事な帰還を祈りながら作業をしているんだよ。

 何かさ、こんな事を考えていると、本当に主婦みたいだと思うよ。

 まあ、男主婦だから、"主夫" の漢字はこっちか!
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