第2話 ブラック新婚生活! (11)

文字数 525文字

僕も甘え声で答えながら慌てて家に戻るんだよ。でないとさ、余り遅いと憤怒して威圧のある低い声に変わるからね、僕のアイカさんは……。

 でもさ、こんな甘い妖艶な声を出して僕を呼ぶ時は本当に機嫌がいいんだよ。だから僕に取っても、唯一の極楽浄土の時間なんだ。

 まあ、そんな訳もあるから、とにかく慌てて家に帰るの──そして家に着くとあわてて寝転がっているアイカさんの横に座って肢体からだに振れる。

「もっと、もっと、健太、下の方を……」

「こっ、こう、ですか、アイカさん?」

「そうそう、健太、上手! 上手! 上手!もっと、もっと下でもいいよ。あ・な・た……」

 と、まあ、何か皆さんは勘違いをしていみたいだけど?

 僕はね、妻のアイカさんの腰を揉んでマッサージをしているだけだよ。

 特にオークの種族は、女性が強い種族みたいで、集落の中も女尊男卑の世界なんだよ。だから妻がこう述べると夫は慌てて奉仕をしないといけないんだ。

 まあ、『はぁ……』溜息をもらしながら述べるけれど。こんな小さな集落だから。自分の子を宿して、子孫を増やしてくれる妻は、家の最大の財産で宝物だから大事にしないといけないみたいだからと、教えてもらったんだけど……。
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