第2話 ブラック新婚生活! (15)

文字数 932文字

だから僕はアイカさんの機嫌も損ねたくもない。それにさ、僕は、奥さまに別の意味で食されるのなら未だよいいけれど。先程も述べた通り本当にアイカさんに食されるのは嫌だ……。

 でもねこれも何度も述べたけれど。あの時だけはね僕はアイカさんの勝利者で征服者だから。これはかなり自慢できる事だと思う。

 どうだ僕は凄いだろう?

 と、まあ、僕も冗談はさて置いて。

 その後はさ、「ワッ、ハッハッハッ……」と大袈裟なほどに作り笑いをしたよ。アイカさんの事が怖いから。更に「よろこんでー!」と、大きな声を出してね。やる気のある所を奥様にみせた。

 するとさ、アイカさん、大変に満足そうで嬉しそうなの。その上さ、僕に手招きを始めた。「そうか、そうか、健太は偉いな! そら、こっちにこい! ヨシヨシしてやるから」と、頷きながら僕ちゃんの頭を『ナデナデ』としてくれる。

 その後は僕に、たゆんたゆんのオッパイのハグをしてくれたし。チュチュも一杯してくれた。

 だからさ、こんな感じのアイカさんだけど。本当の所は、僕の事を大変に好いてくれていると思うし。可愛くて仕方がないんだと思う。

 でもね、そう思うと、もう少し扱き使うのは控えて欲しいと思う、これでも僕は日本男児だから……

 でもね、奥様の事が怖くて言えないから我慢するしかないかと? 思うんだ。だから「ふぅ……」と、溜息つきながら、夜の作業の準備をする為に移動始めるよ。だってこれ以上、『ダラダラ』と、していても仕方が無い訳だから。それにこれ以上アイカさんの機嫌も損ねたくない。


 本当にこれ以上アイカさんがごねて死にたくはないから。

 とにかくね、こんな感じで妻のアイカさんの顔色ばかりを見て──怯えた日常生活を送っている情けない男なんだ。

 ……でもまあ、これが夫婦共働きで、働いていると考えれば、仕方がないか? と、自分自身で納得する事にするよ。実際、集落の食事の材料を狩などで調達してくるのは、アイカさん達女性陣だからね。

 まあ、こんな感じの、常に刺激のある新婚生活を送っている僕だけど。もっとね夫を尊重して欲しいと思う。

 だってねぇ~、僕は、日本人だからぁ~!





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